フィギュア五輪代表、千葉百音が女子最後の1枠に「すべてをかけてきた」「納得のいく結果を残せるように」

■全日本フィギュアスケート選手権 最終日(21日、東京・代々木第一体育館)
【競技日程一覧】ミラノ・コルティナ冬季五輪 開会式は2月6日にミラノで開催
来年2月に開催されるミラノ・コルティナ五輪の日本代表内定選手が発表された。女子シングルは、全日本5連覇で“一発内定”の坂本花織(25、シスメックス)、2人目としてGPファイナル(名古屋)銀メダルで今大会4位の中井亜美(17、TOKIOインカラミ)、注目の3人目は同3位の千葉百音(20、木下グループ)が選出された。
千葉は今大会SP4位から巻き返し、トータル216.24点の3位で表彰台入り。見事初の五輪代表の切符を手にした。
GPファイナル(名古屋)ではSP首位スタートも、フリーで2度のジャンプの転倒が響き、総合5位で日本人上位2人に入れず。五輪出場に向けて全日本での表彰台入りが求められる中、この日のフリーでは会心の演技。冒頭で3回転のフリップートウループを決めると、単発のループ、サルコウは余裕を持って着氷。後半も3本のジャンプを降りて勢いに乗ると、スピン、ステップで高いGOEを引き出し、大きく崩れることなく滑り切った。ジャンプで回転不足などがあったが、合計で中井を上回り、ハイレベルな戦いの中、3位に入った。
この日のフリーを終えた直後では「もうすごく完璧な出来ではなかったんですが、ファイナルからここまで自分がやれることをすべてをかけてきた。今日は気持ちとしてしっかり出せた」と振り返った。
ファイナル後の心境としては「かなり自分の中でも心に大きな亀裂が入ったような、そんな試合になってしまって。心がうつろな感じになっちゃうときもあったんですけど、そこから期間が短いだけあって、立て直して頑張らないとという期間で。今までやってきた中で一番濃くてしんどくて、何とか乗り切ったというそんな2週間でした」と勝負の全日本までの道のりを。
代表発表後の会見では「スケートを始めたての頃からずっと将来の夢に掲げていたオリンピックに出場することができてとても嬉しい。出場させていただけるからには、自分の納得のいく演技で納得のいく結果を残せるように頑張ります」と改めて気を引き締めた。