犬の吠え癖を事前に防ぐ『5つの方法』愛犬がしつこく鳴くようになってしまう要因とは?
愛犬がちょっとしたことですぐに吠え、いつまでも鳴き止まないと、飼い主さんは気を揉みます。そのため、犬の吠え癖は問題行動と呼ばれることもあります。しかし、犬は困らせるためではなく、何かを伝えたくて吠えるのです。その理由を見極めることで、吠え続ける必要がないことを教えてあげましょう。犬がしつこく鳴く要因や、癖になる前に防ぐ方法についてまとめました。
犬がしつこく鳴くようになってしまう要因

犬が鳴くのには必ず理由があります
犬が飼い主さんや見知らぬ人・犬などに吠えたり鳴いたりするのには、必ず理由があります。吠え続ける犬をやめさせる方法は、叱ることではなく、吠える理由を取り除くことです。そのためには、まず愛犬が吠えている理由を把握しましょう。
獣医行動学やドッグトレーナーによる解説で、犬が吠える理由としてよく挙げられているのが、下記の5つです。
- 要求したいことがある
- 警戒している
- 興奮している
- 不安な気持ちが高ぶっている
- 遠吠え(本能的な行動)
しつこく鳴くようになってしまう要因
吠えずにはいられないような原因がその場にある場合、その原因がなくなるまでは吠え続けるでしょう。
また吠えることで「いいことがある」「思い通りになる」という成功体験を積んだ犬は、自分の思いや願いを通すには吠えればいいと学習し、「いいこと」や「思いが叶う」まで吠え続けるようになります。
これらを意識すれば、愛犬の吠え癖を予防することにつながるでしょう。では、次章で具体的な予防方法を見ていきましょう。
犬の吠え癖を事前に防ぐ方法

1.要求吠えの予防
<無視する>
愛犬が「食事」「おやつ」「散歩」「かまって欲しい」などを要求して吠えたり鳴いたりしている場合の対応は、「無視」の一択です。部屋を出ていくなど、強い態度で無視してください。
ポイントは「反応しない」ことなので、「待っててね」などと返事をしたり、目を合わせたり、もちろん叱ったり罰を与えたりしてもいけません。
愛犬が静かになったら「静かにしてお利口さんだね」などと褒めてから望みを叶えることで、過去の間違った学習を修正し、望みを叶えるための正しい学習をし直してあげましょう。
<厳密すぎる規則正しさは避ける>
毎日必ず同じ時間に食事を出したり散歩に行ったりしていると、犬はその時間が近づくと要求吠えをするようになることが多いです。
1日のスケジュールをルーティン化することで犬は安心できますが、厳密すぎる規則正しさは要求吠えの引き金になることもあるので気をつけましょう。
2.警戒吠えの予防
<警戒対象に合わせない>
散歩の途中で出会う見知らぬ人や犬を警戒して吠える場合は、散歩コースや時間帯を変更する、向こうからやってくる姿を見たら道を変えるなどで、愛犬が警戒対象に会わずに済む状況を作ることで回避できます。
<警戒する必要がないことを教える>
来客やインターホンの音に吠える場合は、来客からおやつを床に落としてもらう、インターホンの音がしたらおやつをあげるなどの方法で、来客やインターホンを警戒する必要がないことを教えましょう。
<来客時はハウスに入れる>
おやつをもらうなどの協力を頼めない来客もあるでしょう。その場合は、インターホンが鳴ったら愛犬をハウスに入れて落ち着かせましょう。そのためには、普段からハウストレーニングをすることが大切です。
<外の気配を感じさせない>
犬は、窓の外の様子や音などから、家に近づいてくる動物や不審者などの気配を察知して、吠えることも多いです。愛犬の寝床を窓や玄関などの近くに置かない、雨戸やカーテンなどを利用して外の気配をできるだけ遮断することで、警戒吠えを予防できます。
3.興奮吠えの予防
<興奮と喜びを見分けられるようになる>
犬の場合、喜んでいるのか興奮しているのかの区別をつけづらいことがあります。
愛犬が嬉しそうにしっぽを振っている時、飼い主さんの言葉をきちんと聞けるなら喜んでいる状態ですが、飼い主さんの言葉が耳に入らないような場合は、興奮状態です。まずは、愛犬の感情のレベルを見分けましょう。
<愛犬の興奮を煽らない>
愛犬が興奮している場合は、飼い主さんが落ち着くことが大切です。一緒にハイテンションな対応をすると、愛犬の興奮を煽ってしまいます。飼い主さんは落ち着いてじっとしているなど、要求吠えの時と同じように無視することでクールダウンさせましょう。
また遊んでいる時にも愛犬の様子を観察し、愛犬が興奮する一歩手前で休憩を挟むようにコントロールしましょう。
4.不安吠えの予防
<不安要因の排除・コントロール>
犬が不安を覚える主な要因には、留守番、雷・打ち上げ花火・工事などの大きな音などがあります。
留守番や打ち上げ花火、工事のように事前にわかるものに対しては、雨戸、窓、カーテンなどを閉めてできるだけ音が聞こえなくなるようにするなどの刺激を和らげたり、可能であれば完全に排除するような対処をとりましょう。
<コントロールできない場合は慣れさせる>
留守番のように排除も緩和もできないものは、普段から計画的に練習をして段階的に慣れさせる(馴致)ことで不安を軽減させる、知育玩具など犬がひとりきりでも夢中になれるものを与えるなどの方法で対処しましょう。
5.遠吠えの予防
遠吠えは本能的な行動で、遠い場所にいる犬同士のコミュニケーション手段だと考えられています。そのためやめさせることは難しいでしょう。
しかしサイレンの音や近隣に住んでいる外飼いの犬の鳴き声など、特定の音に反応している場合は、その音が聞こえづらくなるような環境を整えることで予防できるかもしれません。
まとめ

犬は不安や警戒といった感情や、高ぶりすぎた感情から、また何かを伝えようという気持ちから吠えることが多いです。
そのため、いつまでも吠え続ける状況は、犬にとっても好ましいことではありません。愛犬が吠え癖を身につける前に、吠えずに済む環境を整えるなど、お互いが無駄吠えで悩まされることのない暮らしを送りましょう。
なお、今回ご紹介したような理由に心当たりがない場合は、体の痛みや不快感から思わず声が出た、体調不良を訴えようとしているなどの可能性も考えられます。
急に鳴くようになった、触られるのを嫌がるなど、体調不良を疑わせる症状の有無を確認し、早めに動物病院で受診させてあげましょう。
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