なぜ?文芸誌『GOAT』大ヒット…「手に取りたくなる」“異例の発想”が山盛り【THE TIME,】

TBS NEWS DIG Powered by JNN
2025-12-25 07:07
なぜ?文芸誌『GOAT』大ヒット…「手に取りたくなる」“異例の発想”が山盛り【THE TIME,】

2024年11月に創刊された文芸誌「GOAT」が大ヒット。人気のウラには“異例の作品依頼”から“ページのこだわり”、“安すぎる値段”など「手に取ってもらう」ための様々な戦略が。

【写真を見る】なぜ?文芸誌『GOAT』大ヒット…「手に取りたくなる」“異例の発想”が山盛り【THE TIME,】 

「他社より可愛く」所有欲を刺激

文芸誌とは、小説や評論・エッセイなどを掲載する雑誌のこと。

『紀伊國屋書店 新宿本店』(東京・新宿区)では「文芸誌は月に30冊売れれば上々」というなか、「GOAT」(小学館)はなんと、“1ヶ月で約600冊売れている”とのこと。

「20代から始まり本当に“幅広い人に受けている”」(サブチーフ・小島規子さん)

創刊号の累計発行部数は11万5500部と“文芸誌史上最多”の売り上げで、「2025年ヒット商品番付」(日経MJ)にも入っています。

本が売れない時代に、多くの人が手に取る理由はどこにあるのでしょうか?

“カラーが綺麗”で目についたので手に取った」(30代女性)
“表紙が綺麗”だったので、ちょっと買って読みたいなと」(40代男性)

他の文芸誌とは全然違う、可愛いヤギが描かれた【キラキラの表紙】
通常の何倍もお金をかけて試行錯誤したといいますが、なぜこの表紙に?

「GOAT」編集長・三橋 薫さん:
「他社の文芸誌と比べて“とことん可愛くしたい”と思って作った。いま本を買う動機って、“所有したい”というところがすごく大きいのかなと思う。あまり素敵じゃないものは買いたくないから、“可愛いは大事”

豪華作家に“ムチャぶり”依頼

手に取ってもらうための戦略は【作家の顔ぶれ】にも。

「豪華。今売れているすごく好きな作家さんがいっぱい詰まっている」(20代女性)

表紙に並ぶ名前は、直木賞作家の西加奈子さん、朝井リョウさん、小川哲さん、本屋大賞受賞の冲方丁さんなど、ベストセラー作家がたくさん。

冲方丁さん本人からも「“よくぞ集めたな”と。いろんな具材が入ったサンドイッチになっていて、“文芸フェス”みたいな感じ」との声があがるほどで、【有名作家への依頼の仕方】も普通じゃないといいます。

小説家・冲方 丁さん:
「愛・悪・美など1冊ごとにテーマを決めて、お題は抽象的である分、自由度が高くて『お前ならこれをどう料理するんだ』と“編集者が突きつける挑戦状”みたいな感じ。久しぶりだったな。新人以来」

中でも挑戦的なのは、「真っ黒なページ」に白文字で綴られた作品。

『小学館』学芸編集室・柏原航輔さん:
「紙を作る会社に見学に行ったら“業界一黒い紙”と呼ばれている<NTラシャ漆黒>がショーケースに飾られていた。この紙を使って企画を立ち上げられないかなと、朝井リョウさんにお願いした。紙しか決まっていなくて、そこから物語を発想してもらうという“結構ムチャぶり”

見た人が驚く作品は他にも。

まるで平成女児のマストアイテムだった「プロフィール帳」のようなページが何枚も。子どもの字で名前や好きなモノ、コメントなどが綴られていますがー

「これ自体も物語なんだ。何か今ゾッとした。読み方が変わった」(30代女性)

“プロフィール帳だけで読み進める”ホラー小説。インターネット上で人気のホラー作家・梨さんの作品です。

「赤字でも」業界を変える戦略

【全て読み切り】というのも手に取ってもらう戦略の1つです。

「GOAT」編集長・三橋 薫さん:
「仕事とか子育てとかの合間に、“ラフな感じで読んでもらいたい”

一般的に、文芸誌は連載作品が多いのですが、読み切りにすることで“どの号からも楽しめる”。冲方さんは、こうした手法が新しい読者の心を掴んでいるといいます。

小説家・冲方 丁さん:
「各々の雑誌に歴史があるので、歴史を背負ってるからこそ出来ること・出来ないことが生じる。新しい読者へのアプローチにちょっと悪戦苦闘しているなか、GOATは一点突破で、“今の読者に照準を合わせて、歴史がない自由さを存分に生かした”

表紙にこだわり、作家陣も豪華なGOATですが、売れる最大の理由は「手に取りやすい値段」。一般的な文芸誌が1000円以上するなか、GOATはその名前にちなんで510円です。

「GOAT」編集長・三橋 薫さん:
「採算を取る考えではやっていない。単体で赤字でも累計30万部以上売れる⇒書きたいという魅力的な作家が集まる⇒魅力的な作品が生まれるという流れ。ここから書籍を出して、映像化していく中で収支を立てていくという考え方でやっている」

冲方さんも「この成功例が多くの雑誌にもいい影響を与えてくれるかも」と話す新しい本の売り方が、今後広まっていくかもしれません。

(THE TIME,2025年12月23日放送より)

  1. 「看過できない」横浜市現役職員・人事部長が異例の会見 山中竹春市長にパワハラの疑いのある言動があるとして… 市長は否定
  2. 【 クロちゃん 】「ハンサム」と言われインド移住にノリノリ 「クロちゃんこれで結婚します」と宣言
  3. 上野原市山林火災 発生から1週間 鎮火のめど立たず 西隣の大月市側に延焼 住宅被害の危険性は低い 山梨
  4. 「人生で最も輝いていた瞬間」宇宙飛行士・油井亀美也さん 地球に帰還 笑顔で手を振る 約5か月ISSに滞在
  5. 「コミュニティのための街づくり」“建築界のノーベル賞” 建築家・山本理顕さん会見 優れた都市開発語る
  6. 夏の水道基本料金を無償化 去年に続き 東京都・小池知事が表明 1世帯あたり約5000円の水道料金削減が見込まれる
  7. 確保の瞬間映像 執行官ら2人住人の男(40)に刃物で刺され1人死亡1人重傷 家賃滞納で立ち退き 強制執行中 男を殺人未遂の疑いで現行犯逮捕
  8. 相乗効果か相殺か…立憲・公明 新党結成で合意 中道理念結集で広がりは? 選挙戦への影響は不透明
  9. ぎゅっと抱き合い眠るゴールデンレトリバーの親子。ぐっすりすやすやの寝顔がかわいすぎる!「一緒だとあたたかい」「抱き抱きしてる~」
  10. 寒がりな犬が『ストーブをつけて』と飼い主に催促→すぐにつけてあげたくなる『可愛すぎる光景』が45万再生「お利口すぎ」「私が温めます」
  1. 生後7か月の赤ちゃんに暴行加え死亡させたか 32歳の母親逮捕 「ミルクあげているときに呼吸がおかしくなった」自ら通報も…その後“外傷性脳障害”と判明 横浜市
  2. 住人の40歳男を殺人未遂の疑いで逮捕 アパート立ち退きの強制執行で訪れた執行官らを刃物で刺す 1人死亡、1人重傷 ガスボンベに火をつけ爆発も 東京・杉並区和泉
  3. 「特殊詐欺」の背後で暗躍か?住吉会「幸平一家」に異例の特別対策本部を設置 トクリュウ撲滅へ 警視庁
  4. “複雑な思い”抱えるグリーンランド市民 領有狙うトランプ大統領の一連の発言に嫌悪も… 背景に「デンマーク政府への不信感」
  5. 茨城・坂東市の市議会議員の63歳男を逮捕 ストーカー規制法違反などの疑い 知人女性の関係先に押しかけるなど
  6. 【 東尾理子 】 夫・石田純一さん誕生日 家族で祝福 「72歳 おめでとう ゴルフ好きにはたまらない年かな」
  7. ロス五輪追加競技のラクロス、4年に一度世界一をかけて戦う大会が東京で7月開幕 「歴史が変わる瞬間を!史上初のメダル獲得が最大目標」
  8. 代々木公園内のテントで火災 1人死亡 東京・渋谷
  9. 確保の瞬間映像 執行官ら2人住人の男(40)に刃物で刺され1人死亡1人重傷 家賃滞納で立ち退き 強制執行中 男を殺人未遂の疑いで現行犯逮捕
  10. 【美奈子】家族8人そろっての初日の出ショットを公開「やっぱり初日の出っていいなあ」
  11. タイで2日連続のクレーン事故 首都バンコク近郊で高速道路建設中に 車2台が巻き込まれ少なくとも2人が死亡
  12. 【速報】立憲民主党と公明党が“中道改革”新党結成へ 野田代表と斉藤代表の党首会談で合意