高市政権発足から2か月 高い支持率も…経済政策「うまく進む」確率は50%?カギ握る日中関係は【Nスタ解説】

TBS NEWS DIG Powered by JNN
2025-12-25 19:29

高市政権発足から約2か月。支持率7割を超える高い水準を維持していますが、生活は楽になるのでしょうか?日中関係改善など来年に向けた課題は
解決できるのでしょうか?

【画像で見る】高市内閣の支持率 JNN世論調査

2026年の高市政権 うまく進む確率は「50%」

山形純菜キャスター:
2026年の政治はどうなるのか、TBSスペシャルコメンテーターの星浩さんが予測します。

その中で星さんが注目した2025年のポイントは、石破総理から高市総理に変わったことで大きな「路線変更」が行われたという点だということです。

▼経済:石破氏の「慎重」から高市氏の「積極」に
▼外交:日中関係において、石破氏の「融和」から高市氏の「強硬」へ

国民の暮らしに直結する「経済政策」。2026年はうまく進むのか、うまくいかないのか、星さんは「50%・50%」と予測していて、非常に予測が困難だといいます。

ポイントとなるのは「暮らしと経済」ということで、街の人がどんなことを期待するのか聞いてきました。

「だんだん貧しい気持ちになる」街の人は…

40代
「子育て世代なので授業料の面とか、食費がすごく今かかるので」

50代
「最初に食料品から何から下げてくださいって。生活しやすくしてほしい」

50代
「人件費が高騰しているからといって、自分たちの給料に反映されているかというと、そこまでまだ動いてないのかなと」

80代
「年金はもちろん少ないですよね。それだけど介護保険料とかは上がってるし。だんだん貧しい気持ちになります」

「物価高」落ち着けば楽観的シナリオに?

井上貴博キャスター:
最大の焦点は物価高ということになりますが、政治的に日本維新の会と自民党の連立や、国民民主党の協力という部分はポイントになるのでしょうか。

TBSスペシャルコメンテーター 星浩氏:
物価が落ち着き、賃上げが上回って、支持率も安定して、国民民主党も取り込むことで予算が早く成立すれば政権はかなり強くなって、解散総選挙のタイミングをうかがうというような楽観的シナリオは一つありますが、必ずしもそう簡単にはいかないでしょう。

山形純菜キャスター:
では、悲観的シナリオの場合はどうなるのでしょうか。

星さんによると、▼経済政策がうまく進まず、物価高が止まらない。さらに、▼日中関係についても改善されない。そうなった場合、国会では野党から追及され、支持率が低下することで“追い込まれ解散”となるシナリオも考えられるということです。

米中関係 カギ握るトランプ氏も“心ここにあらず”か 

山形純菜キャスター:
日中関係という部分で大きなポイントになるのが、4月に予定されている「米中首脳会談」です。

アメリカのトランプ大統領の中国訪問が実現しそうということですが、ここで米中の関係が深まると、日本は“蚊帳の外”になるのではないかということです。

そうなる前に、日本は3月にアメリカを訪問しての会談を打診しているということですが、日程はまだ調整中という状況です。

井上貴博キャスター:
中国はこれからも日本にプレッシャーをかけるのかもしれませんが、トランプ大統領としても中間選挙もあるので、自分の政権のことを考えて中国とある程度うまくやりたいというところでしょうか。だとすると、日本に対しても「うまくやって」というところなのかもしれません。

TBSスペシャルコメンテーター 星浩氏:
トランプ大統領は、日米同盟というよりも自分のビジネスや中国との関係、それから11月の中間選挙に向けて、例えば中国にトウモロコシや大豆を買ってもらうことで得点にしたいと思っているでしょう。そういう点では、日本が頭越しで米中の関係改善が進むという環境にあります。

高市総理としては、できれば1月、1月が難しければ3月に訪米して、「あまり中国との関係を急がないでください」とトランプ大統領に告げたいと思いますが、トランプ大統領は、もう“心ここにあらず”で、米中関係を優先するということになっているでしょう。ここは日本外交にとって非常に厳しい局面だと思います。

高市総理は、経済をどううまく運営していくか、それから日本を頭越しの米中改善にどう楔を打っていくかということで、なかなか難易度の高い課題を抱えていると思います。

高い支持率も…「これからは成果を見られる」

出水麻衣キャスター:
外交もそうですが、やはり暮らしと経済の面で結果が出ないと支持率にも影響が出ると思います。

今、7割台と高い支持率をキープしていますが、追い込まれた場合、支持率はどうなるのでしょうか。

TBSスペシャルコメンテーター 星浩氏:
今はまだ期待がかなり強いと思いますが、これからは成果を見られることになります。

これだけ円安が続いていると、物価高に歯止めをかけるのは難しいですから、2月、3月になっても物価高の沈静化にめどが立たないとなると、政権にとって非常に大きな逆風になると思います。

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<プロフィール>
星浩さん
TBSスペシャルコメンテーター
1955年生まれ 福島県出身 政治記者歴30年

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