【速報】営業秘密をロシア側に漏えいか 工作機械メーカー元社員とロシア通商代表部元職員を書類送検 元職員はロシア情報機関員として活動か 警視庁公安部

会社の営業秘密をロシア側に漏らしたとして、工作機械メーカーの元社員と在日ロシア通商代表部の元職員が、警視庁公安部に書類送検されたことが捜査関係者への取材でわかりました。
不正競争防止法違反の疑いで書類送検されたのは、首都圏にある工作機械メーカーの30代の元社員の男性と、在日ロシア通商代表部の30代の元職員の男性です。
元社員はおととし11月と去年2月の2回にわたり、当時勤務していた工作機械メーカーの営業秘密を首都圏の飲食店で、当時、在日ロシア通商代表部に勤めていた職員に口頭で漏らした疑いが持たれています。
元社員は、機密情報にあたる新製品に関わる技術のアイデアや、開発プロセスに関する情報などを漏らしていたということで、任意の調べに容疑を認めているということです。
また、元社員は製品カタログや社内研修資料などを渡していたということです。
この会社は軍事転用可能な技術を持っていましたが、こうした技術に関する情報の漏えいは確認されませんでした。
在日ロシア通商代表部の元職員は、表向きの活動とは別に、ロシアのSVR=対外情報庁で科学技術の情報収集を担うグループに所属する情報機関員としても活動していたとみられ、元社員に対して身分を隠し、自分がウクライナ人だと話していました。
元職員は2023年4月から去年2月まで、元社員と十数回会う中で、合わせておよそ70万円の現金を渡していたということで、去年ロシアに帰国しました。
公安部は今月9日に、警察庁から外務省を通じて在日ロシア大使館に、元職員を出頭させるよう要請しましたが、これまでに反応はないということです。
捜査関係者によりますと、元社員は会合を重ねるうちに不審に思ったものの、勤務先の技術や製品の情報について元職員が熱心に質問してきたことから、自身がコンサルタントになったような感覚となり、情報を漏えいしたとみられるということです。
日本企業の機密情報がロシア側に狙われる事件をめぐっては、手口が共通する“ある特徴”があります。
過去には、大手通信会社の社員がロシア通商代表部の職員にそそのかされ、会社のサーバーから機密情報を不正に入手したとして2020年に逮捕されていて、出会いのきっかけは、ロシア通商代表部の職員が夜の街で大手通信会社の社員に声をかけたことでした。
一方、今回の事件では、工作機械メーカーの前で道を尋ねるかたちで声をかけられていましたが、いずれも、ロシア側が偶然を装っていたとみられています。
警察庁は、日本企業の機密漏えいの防止策として、「普段のビジネスシーンとは異なる場面で出会った相手は、所属や連絡先などの情報を確認したうえで上司や会社に報告し、少しでも不審な点があれば警察に相談してほしい」としています。