「国論を二分するような政策」とは 高市総理が演説で「語らなかったこと」“消費減税”触れず封印?【Nスタ解説】

TBS NEWS DIG Powered by JNN
2026-02-06 21:22

8日に投開票の衆議院選挙。高市総理が、国民に問うとしていた“国論を二分するような政策”について、議論は深まったのでしょうか。発言を分析しました。

【写真で見る】「国論を二分する政策」とは?

悲願だったはずの“消費減税” 演説では触れず封印?

高市総理(1月19日)
「国論を二分するような大胆な政策、改革にも、批判を恐れることなく果敢に挑戦していきたい」

衆議院の解散にあたり“「国論を二分するような大胆な政策」について、有権者の審判を仰ぐ”との考えを示していた高市総理。

選挙戦も最終盤を迎えるなか、高市総理はどのような訴えを行ってきたのでしょうか。

選挙戦初日から5日までの、高市総理の街頭演説での発言をAIを使って分析すると、「日本」や「成長」、「投資」といった言葉を多く発言していたことがわかります。

一方で、こんな指摘も…

共産党 田村智子 委員長(1月31日)
「高市首相は選挙の前は消費税の減税と言いながら、選挙が始まったら一言も言わなくなってしまった」

消費税の減税を“悲願”とまで話し、初めて自民党の公約に入れた高市総理ですが、公示後、街頭演説では一度も触れていません。

政権幹部
「石破政権は真面目に戦い、消費税減税を掲げる野党に負けた。今回は消費税減税を最初に打ち出すことで、野党の勢いを封じ込めた」

“国論二分”の議論尽くされず 一方で野党には危機感

衆議院選挙の投開票まであと2日。

高市総理が信任を得たいとしていたのが…

高市総理
「責任ある積極財政への経済財政政策の大転換、そして安全保障政策の抜本強化、インテリジェンス機能の強化など、これは国論を二分するような大胆な政策です」

“国論を二分するような政策”について、有権者の審判を仰ぐとの考えを示していた高市総理ですが、総理の街頭演説への同行取材を続ける記者は、次のように指摘します。

TBSテレビ政治部 落合梨眞 記者
「国論を二分するような政策を推し進めていきたいと総理は言っていますが、他党とどのように違って進めていきたいか、具体的に語ることは少なくて、あまり回数としてはそんなに出ていないという印象です」

実際、憲法が保障する「通信の秘密」との兼ね合いが指摘されている「スパイ防止法」の制定については、高市総理が急ぐ課題に挙げていたものの、5日までに40回行った街頭演説で、一度も具体的に触れられていません。

また、「課題に正面から取り組む」と話していた皇室典範の改正についても触れられず、国論を二分する憲法改正について触れたのも一度だけです。

ある自民党関係者は、このように話しました。

自民党関係者
「細かい政策論は街頭演説でウケないよ。大事な議論をするためにも、確固たる政権基盤が必要なんだという論理。テーマは政権選択なんだよ」

与党優勢の情勢が伝えられるなか、野党は危機感を募らせています。

中道・野田佳彦 共同代表(1月31日)
「(自民党は)裏金に関わった議員を公認をいっぱいしてるじゃないですか。皆さんの一票で自民党に猛省を促そうじゃないですか皆さん」

社民党・福島みずほ 党首(1月31日)
「憲法9条を変えるかどうか、選択的夫婦別姓じゃなくて通称使用の制度化でいくのか。高市政権に白紙委任状を出してはいけないと思いますがどうですか」

国の先行きを示す議論は尽くされたのか、8日に投開票日を迎えます。

国会のあり方を決める選挙に…有権者たちが問われていること

井上貴博キャスター:
1月19日の会見で、高市総理は「国論を二分するような政策に挑戦していくためには国民の皆様の信任も必要」、「国の根幹に関わる重要政策の大転換」という言葉を使いメッセージを発していました。

TBS報道局政治部 岩田夏弥 部長:
自民党と日本維新の会の連立合意について改めて振り返ると、12の大きなテーマがありました。

【2025年10月 自民・維新連立合意】
・2年間の食料品消費税ゼロを検討
・医療制度改革
・「国旗損壊罪」
・武器輸出「5類型」撤廃
・スパイ防止法
・原発再稼働
・食料安全保障
・経済安全保障
・外国人政策の厳格化
・高校無償化
・副首都構想
・議員定数1割削減

今回の選挙戦で十分議論になっていないテーマももちろんありますが、与党としては過半数を獲得して高市政権が続けば、こうした政策を進めていきたいということになるわけです。

「税金をどうやって集めるのか」、「どこに税金を使うのか」を決めるのも国会で、新しい制度を作り、法律を作るのも国会です。国会のあり方を決めるのが今回の選挙ということです。

選挙後、国会がどんな姿になっていくのが望ましいのか、有権者の一人ひとりがしっかり考えて投票に行くことがとても大事だと思います。

井上キャスター:
「高市総理に一票を」という意味の一票でも、「この政策についてはいろいろ考えたい」という方もいらっしゃるわけで、やはり「一つ一つ丁寧な議論を」ということは変わりませんね。

TBS報道局政治部 岩田夏弥 部長:
与党の議席がどのくらいになっていくのか、有権者の皆さんがどのような形の国会が望ましいとお考えなのかが選挙の結果になるでしょうし、選挙後につながっていくわけです。

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<プロフィール>
岩田夏弥
TBS報道局政治部長 元官邸キャップ
小渕総理以来、主に政治取材を担当

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