「物価高」や「政治とカネ」争点に 衆議院選挙あす投開票 注目選挙区から考える有権者に問われていること【報道特集】

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2026-02-07 21:01
「物価高」や「政治とカネ」争点に 衆議院選挙あす投開票 注目選挙区から考える有権者に問われていること【報道特集】

超短期決戦となった衆院選は、2月8日投開票となる。この選挙で、私たち有権者に問われていることは何なのか。東京にある注目選挙区の選挙戦から考える。

【画像で見る】衆院選 各党の終盤情勢

高市総理、内閣支持率は約70%

高市総理(6日)
「高市早苗でいいのか、高市内閣でいいのか。それとも野田内閣なのか、斉藤内閣なのか分かりませんけれども、とにかく内閣を皆様の手でも選んでほしい」

高市総理の演説には、連日多くの人が詰めかけている。

JNNの最新の世論調査(1月31日~2月1日)では、内閣支持率は69.9%と高い状態が続く。衆院選の終盤情勢でも、自民党が単独過半数を大幅に上回る勢いだ。

高市氏について有権者は
「やっぱり同じ女性として力強さを感じます。すごく元気もある」
「戦争始めちゃいそうでおっかないんだけど、いままでの政治家にはないメリハリがある」

その高市氏が説明を求められていることがある。

党首討論を欠席した高市氏 直前には“パーティー券”報道と“ホクホク発言”

2月1日、高市氏は、各党の党首が集まるNHKの番組「日曜討論」への出席を直前にキャンセルした。

欠席の理由を自身のSNSで「握手した際、手を強く引っ張られて痛めた。関節リウマチの持病があり手が腫れた」と説明したが、その日の午後には予定通り演説をこなす姿が。

高市総理
「昨日ハイタッチとかしている時に強く引っ張られて、関節やっちゃいました」

この前の週の1月28日に週刊文春が報じた記事は、旧統一教会の関連団体が、高市氏が代表を務める自民党支部のパーティー券を購入していたなどとする内容だった。

さらに「日曜討論」の前日、1月31日には…

高市総理(1月31日)
「今、円安だから悪いと言われるけれども、輸出産業にとっては大チャンス。円安でもっと助かっているのが外為特会というのがあるんですが、これの運用、今ホクホク状態です」

外為特会(外国為替資金特別会計)とは、為替介入のために国が蓄えている外貨建ての資産のことだ。

円安が進むほど、円に換えたときの価値は膨れ上がる。これが政府から見て、“ホクホク状態”だと表現したのだ。

マーケットからは円安を容認する発言と受け止められ、円安が一気に進んだ。

高市氏は翌日になって、自身のSNSで「為替変動にも強い経済構造を作りたい」との趣旨で、「円安メリットを強調したわけではない」と釈明した。

批判の声相次ぐ 高市氏の事務所「症状悪化…討論当日に欠席決定」と回答

円安は、物価高を押し上げる要因になり、国民生活にとっては打撃となる。

中道の野田共同代表は…

中道改革連合 野田佳彦 共同代表(2月1日)
「スーパーの値札見ながらホクホクしてる人いますか、皆さん。どっちの方を顔向いてるんだ、昨日よくわかったんじゃありませんか」

高市氏の欠席が、週刊文春が報じた旧統一教会の問題や円安をめぐるホクホク発言の、国民への説明責任を軽視し、回避するものだと野党側から声が上がった。

共産党 田村智子 委員長(2月1日)
「大事な選挙です。高市早苗に信任するかどうかの選挙だと本人が言っています。この選挙中、たった1回しかなかった党首討論をドタキャンで終わらせるわけにいきません」

共産党と社民党は党首討論の再設定を求め、抗議文を自民党に送った。だが、現在に至るまで公示後の党首討論は開かれていない。

高市氏の事務所は欠席の理由について、番組の取材にこう回答した。

高市氏の事務所の回答
「当事務所としては、2月1日の朝に欠席することとなったと聞いています。特に木曜日と金曜日の遊説後に症状が一段と悪化した状況を受けて、既に決定していた週末の遊説日程や外交日程を考慮しつつ、リウマチ専門の医務官が手配され、2月1日(日)朝に公邸にて診察治療が行われたものと聞いております」

党首討論の再設定については…

高市氏の事務所の回答
「いただいた要望については、党において検討されているものと承知しています」

また、週刊文春が報じた「旧統一教会側からのパーティー券購入」については…

高市氏の事務所の回答
「事務所に保管されている資料を確認しましたが、そのような記録はありません。政治資金は法令に従い適正に処理し、その収支を報告しているところです」

「今なら八王子のために働ける」萩生田候補 “裏金問題”の影響は?

2月8日に迫る投開票。注目の激戦区、東京24区の現場では…

村瀬健介キャスター
「街宣車の上に萩生田候補があがりました。街頭演説が始まります。たくさんの聴衆が集まって拍手を送っています。ただ今回は公明党の支援なしでの選挙戦となります。それがどのような影響を与えるのか、注目が集まっています」

地元・東京の八王子市で8回目の当選を目指す、自民党の萩生田光一候補(62)。自民党旧安倍派の幹部で、2025年10月、高市氏から幹事長代行に起用された。

自民党 萩生田光一 候補(62)
「いままで様々な経験を積んでまいりました。内閣官房副長官、文化大臣、経産大臣。今だったら八王子のために働ける」

応援には、連立を組んだ日本維新の会の幹部・遠藤敬総理補佐官が訪れた。

前回の衆院選の前には、いわゆる裏金問題をめぐって2728万円の不記載が発覚。党の役職停止1年の処分を受けた。

そのため無所属での出馬となり、当選したものの立憲民主党の候補に約7500票差まで迫られた。

2025年8月には萩生田氏の政策担当秘書が、政治資金規正法違反の罪で略式起訴されている。

今回の選挙では萩生田氏を含め、裏金問題に関係した議員40人以上が、党から公認を受け、原則比例代表との重複も認められた。

自民党 萩生田光一 候補(62)
「失敗をして、皆さんに不安な思いや不快な思いもさせました」

街頭演説で強調したのは、国政での22年の実績だ。

自民党 萩生田光一 候補(62)
「食料自給率は4割を切っています。ロシアとウクライナの戦争が始まった途端、ウクライナから小麦粉が入ってこなくなると、日本中のパン屋さんが店を閉めなきゃならない。情けないじゃないですか。国内できちんと食べるものを作っていく。そういう政策を党の政調会長時代に思い切り力を入れて進めました」

演説を聞いた有権者は…

萩生田氏の演説を聞いた有権者
「裏金とかそういう話があったけど、もう終わったことだと思っているので心配はしていない」
「いろいろと言われてますけど、やはり八王子のためになる人っていうことで」

取材・撮影は「原則お断り」 “旧統一教会”との関係も指摘 

萩生田氏をめぐっては、旧統一教会との関係も指摘されてきた。

韓国で行われている捜査の過程で出てきた教団の内部文書とされる「TM特別報告」。そこには、安倍元総理とのパイプ役となっている人物として、萩生田氏の名前が登場する。

2019年1月16日付の報告内容
「萩生田氏は、これまで私が安倍総理に3回会っていますが、そのすべての面談を仲介してくれた人物です」

萩生田氏の事務所は、番組の取材に「新たにお伝えできる事実はなく、選挙活動に専念させていただきたい」などと回答しているが、インターネット番組ではこう述べている。

萩生田氏の発言(1月18日ネット番組「ReHacQ」)
「全く事実無根で、え、何のことですか?というような話ばかり。私が連絡役になって、その教団と連絡を取ったというのも、連絡先も知りませんし、その人よく知らないですし」

村瀬健介キャスター
「自民党の萩生田候補の演説会の会場には、高市総理のポスターもあります。残念ながら、会場の中での取材は認められていません」

萩生田氏は屋内で行う演説会の取材・撮影は「原則お断り」としている。

自民党東京都連の会長も務めた萩生田氏のもとには6日、小池百合子都知事が応援に訪れた。多くの人が詰めかけたが、取材は出来なかった。

事務所の公式SNSで、1000人を超える人たちを前に「力強い激励をいただいた」と投稿した。

東京都 小池百合子 知事(萩生田光一事務所の公式Xより)
「みんなで勝たせようではありませんか」

萩生田氏の事務所に、取材・撮影を断る理由について聞いたところ、「前回の選挙以降、取材や質問と称して、演説中に大声を出す行為などがあった」とした上で、「『ステルス選挙』『逃げている』といったご指摘をいただくことは承知しておりますが、これは安全確保のための運営上の措置であり、取材を拒否する意図ではございません」と回答。

また、政治と金の問題の再発防止策については、会計責任者を外部の専門資格を持つ第三者に委託するなど、管理体制を一層厳格化したとしている。

萩生田氏に挑む中道の新人 応援には公明・山口元代表も

萩生田氏に挑むのは細貝悠候補(32)。公明党と立憲民主党による新党「中道改革連合」から立候補している。

八王子生まれ、八王子育ちの細貝氏。2025年6月、立憲民主党から出馬し、都議会議員になったばかりだが、今回急きょ白羽の矢が立った。

前回出馬した候補者が旧統一教会だけでなく、公明党と創価学会も批判していたからではないかとの見方もある。

ベテランスタッフに、タスキを直される場面も。

村瀬健介キャスター
「心の準備も含めて、いかがですか」

中道改革連合 細貝悠 候補(32)
「心の準備は…バタバタしていました」

村瀬健介キャスター
「どういうアピールをしたいとお考えですか」

中道改革連合 細貝悠 候補(32)
「政治とカネの問題はまだ終わっていません。ルールを作る政治家を縛るルールが、今緩いということに対して、しっかりとそのルール作りが必要だと思っています」

萩生田氏に比べ、知名度はまだ低い。

中道改革連合 細貝悠 候補(32)
「相手は大変強いです。この街の、この国の権力の象徴とも言える方」

しかし…

村瀬健介キャスター
「たくさんの聴衆が集まっています。実は、公明党の山口元代表が駆けつけています。公明党・創価学会の組織票・動員力を見せつけられているような感じです」

公明党 山口那津男 元代表
「八王子の皆さんこんにちは!なっちゃんです」

沿道を埋め尽くす人だかり。この選挙区で鍵を握るのが、約3万票あるとされる“公明票”の行方だ。

「政治とカネは終わっていない」 創価学会の“お膝元”公明票の行方は

東京24区がある八王子は、公明党の支持母体である創価学会の関連施設が立ち並ぶ、いわば“お膝元”。

つい半年前の都議選で、公明党と競っていた細貝氏は…

中道改革連合 細貝悠 候補(32)
「今となっては一緒に手をとりあって、この国を変えていく。その強い志で、中道改革連合の一員として、衆院選に立候補しております。国政に送り出していただけるのであれば、決してこの国に戦争だけはさせない」

創価学会の会員は、今回立憲と手を組んだことをどう思っているのか。

創価学会の会員
「最初聞いたときはまじかと驚いたんですけど、話を聞いてると党と党の違いを超えて、それぞれのいいところ、志を集めてやってるところに託したいと思った」

ーーどういった争点を一番重視している?
創価学会の会員
「私は『政治とカネ』」

ーーまだみそぎは終わっていない?
「終わってないと思います。説明もあまりちゃんと聞いてないので」

公明と立憲で政策に隔たり 安保は?原発は?

この日の夜には、公明党の前代表で新党の共同代表を務める、斉藤鉄夫氏も応援に入った。

中道改革連合 斉藤鉄夫 共同代表
「不記載の問題も新しくいろいろ疑惑が起きてきています。新しく起きてきた事実については、しっかり自民党として説明責任を果たしてほしい。政治とカネの問題で、根底にある企業・団体献金、これを規制を強化する」

一方で、合流した2つの政党には隔たりもある。

9年前、2017年の衆院選では、設立直後の立憲民主党を挑発していた山口元代表。

公明党 山口那津男 代表(当時)
「♪たたきつぶせ、立民、共産。敵にわたすな大事な議席」

ところが2月6日、当時の立憲民主党代表だった枝野幸男氏と手を取り合った。

公明党 山口那津男 元代表
「(自民党は)いわゆる裏金議員といわれた人を今回もどんどん公認している。これは絶対にやめさせなければなりません」

中道改革連合 枝野幸男氏
「今までの経緯いろいろありますが、今こうして力を合わせて、中道ど真ん中、人間を中心にした社会・経済を一緒に作ろうではありませんか」

隔たりのあった政策についても変化があった。

例えば「安保法制」。これまで立憲民主党は「違憲部分の廃止」を訴えてきたが、新党では事実上改められた。

「原発政策」では、立憲民主党が掲げていた「原発ゼロ」は盛り込まれなかった。

中道改革連合 細貝悠 候補(32)
「原発で言いますと、ゆくゆくは『原発に依存しない社会』。安保でいうと『専守防衛』『武力による現状変更はしない』という平和の思いというところで一致している。違いを探していくのではなく、一致点を探して、どうやったら一緒にできるかという議論の方が大事だと思ってます」

「国民の生活」を第一に 急きょ出馬を決めた新人候補

国民民主党の新人・細屋椋候補(30)。交通インフラの課題を挙げ、住みよい街作りを進めていくと訴えた。

国民民主党 細屋椋 候補(30)
「この地域、交通の便が悪いということは、その分バスの本数も少なくて、皆さんの生活の足が足りていない。この地域を変えてこなかったのは、私は自民党さんを中心とする政治体制が続いてきたからだと思っております」

細屋氏も八王子で生まれ育った。

自動車関連の会社に勤め、国民民主党東京都連の政策委員として、3週間前、党から出馬を打診され、覚悟を決めたという。

村瀬健介キャスター
「立候補を決めたのが急だったんですね」

国民民主党 細屋椋 候補(30)
「1月17日の夕方に都連から呼び出しがかかり、『本日夜に党本部に上申をするからその場で決めてほしい』と言われた。本当に青天の霹靂というか、30分以内とかそのくらいのドタバタ感で決めました。逆にその話が来たことで、私自身がその使命を負うのであれば、やるしかない」

政治とカネの問題よりも、国民の生活が大切だと話す。

国民民主党 細屋椋 候補(30)
「政治とカネの問題、統一教会の問題も批判があるし、問題であることはよく理解をしておりますが、それだけをつついても、皆さんの生活は1ミリも良くならなかった。それこそ物価高は進んで、賃金は上がったけれども、働いていない世代との格差はどんどん増大してしまいました。私はこの間違った政治手法を変えていきたいと思っています」

外国人政策や“政治とカネ” 争点さまざま

参政党からは、介護ヘルパーで前回の衆院選にも出馬した與倉さゆり候補(41)。外国人労働者の受け入れ見直しや減税などを訴えた。

参政党 與倉さゆり 候補(41)
「今回こそ私は利権やしがらみの政治は、終わりにしなければならないと思い、再び立ち上がらせていただきました。参政党が今この日本を取り戻して、まず皆様の幸せな生活、安全なこの暮らしを守るために、移民もしっかりと反対してまいります。そうでなければ健全な社会、健全な政治は機能しません」

無所属で出馬したITビジネスアナリストの深田萌絵候補(47)。

無所属 深田萌絵 候補(47)
「まずは選挙制度を改正しないといけない。今の選挙制度というのは政党に所属していない候補者が、徹底的に不利になるように作られているのです」

政治とカネの問題は、終わっていないと強調する。

無所属 深田萌絵 候補(47)
「(政治とカネの問題は)争点にさせないといけないですよ。彼らは国民が忘れるのを期待している。常にお金の問題も追及しなければならないし、裏金問題っていうのは単なる裏金じゃないんです。所得隠しですよ」

物価高、政治資金…有権者にとっての衆院選の“争点”は?

有権者は、今回の選挙に何を託すのか。八王子で聞いた。

山本恵里伽キャスター
「ご自身の中での争点など、何かありますか?」

60代
「より良い日本を未来に残すという、そういう思いの政治家が当選してほしい」

70代
「政治資金、私は政治資金です」

30代
「本当に物価高なので、色んな悩みがあるじゃないですか、子育てでも何でも。だから余計に悩んでしまっている」

50代
「子育て世代でもあるので、未来に繋がるような政策。だれでも平等に学業とか受けられるような世界になってほしい」

40代
「賃金が追いついてくることが大事。痛み止めみたいな政策ではなくて、根本をしっかり対応し直そうとしてくれてるかが重要」

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