原油高騰で再注目の“EV” ホンダの新EVは…名車「ブルドッグ」シティ・ターボIIをオマージュ 普及のカギは「小型」&「地方」
イラン情勢を受けてエネルギー価格が高止まりする中、いま、EV=電気自動車が再注目されています。普及のカギを握るのが「小型」、そして「地方」です。
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広島県に住む藤井さん夫婦。2台の軽自動車を所有しています。
“軽EV”2台所有 藤井克好さん(61)
「公共の交通機関があまりないので、どうしても1人1台は車が必要」
どちらも電気自動車。いわゆる“軽のEV”です。この車は3年半前、およそ300万円で購入。ガソリン車から乗り換えました。
“軽EV”2台所有 藤井克好さん
「自宅の近郊付近だけであれば、EVでまかなえる距離だと思う」
主な使い方は往復20キロほどの通勤と日々の買い物。懸念していた航続距離も、この使い方なら「気にならない」といいます。
日本で最も需要がある軽自動車を中心に、次世代を見据えて各社はEVのラインナップを増やしています。
それぞれがしのぎを削る中、ホンダが新たに投入したのは、かつて“ブルドッグ”の愛称で親しまれた名車をオマージュした小型EV。最大の特徴は…
記者
「こちらEV=電気自動車ですが、アクセルを踏むとエンジン音が鳴るんです」
エンジン音をスピーカーで再現し、運転する楽しさを演出。EVの新たな可能性をアピールします。
ただ、ホンダのEV事業はいま、岐路に立たされています。
ホンダ 三部敏宏 社長
「断腸の思いで決断を下しました」
アメリカで進められていたEVを推し進める政策をトランプ大統領が大転換。その影響で、ホンダはEV3車種の開発・発売中止を決定。今年度の最終損益も黒字予想から一転、最大6900億円の赤字見通しへと大幅な下方修正を迫られました。
さらに、ソニーと進めていたEVも販売を目前に頓挫しました。
逆風の中での新たなEV発表。狙いはどこにあるのでしょうか?
ホンダ 「Super-ONE」開発責任者 堀田英智さん
「将来、カーボンニュートラルへ向かうところで、EV車は自動車の一つの最適解。軽・小型は継続してやっていく必要がある」
EV販売が伸び悩む中、“小型車が普及のカギを握っている”といいます。
さらに、意外な“追い風”となっているのが先行き不透明な原油先物価格の動向です。
ガソリン価格は政府の補助金で抑えられていますが、実際にEVを使う藤井さんは…
“軽EV”2台所有 藤井克好さん
「(ガソリン車は)2台で(月々)2万円くらいだったが、(月々)3000円ほど」
太陽光発電を活用することで、ガソリン車に乗っていた時と比べて燃料代は大きく下がりました。
専門家は、中東情勢を背景とした「原油問題」からEV需要が伸びると指摘します。
伊藤忠総研 深尾三四郎エグゼクティブ・フェロー
「エネルギーの観点で言うと、中東があんぱいという前提が崩れた。EVに対する関心は間違いなく高まる」
そして、EV普及のカギは地方だと改めて指摘します。
伊藤忠総研 深尾三四郎エグゼクティブ・フェロー
「SS(ガソリンスタンド)がないという地方の町や村が日本全国で増えている。地方におけるカーユーザーは自宅で充電できるEVを求めている」
EVをめぐってはトヨタも販売を伸ばしていて、市場の主導権争いが本格的に始まっています。