【高市総理の演説 全文】「時は来た」憲法改正に強い意欲 皇室典範の改正にも言及 自民党大会(2026年4月12日)

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2026-04-12 18:24
【高市総理の演説 全文】「時は来た」憲法改正に強い意欲 皇室典範の改正にも言及 自民党大会(2026年4月12日)

高市総理は、4月12日の自民党大会で「国民との約束である公約を実現することが、今後控える選挙での自民党に対する信頼につながる」と訴えました。演説の全文を公開します。

【写真を見る】党大会の様子 高市総裁・麻生副総裁らが並んで党歌うたう姿も

冒頭あいさつ

自由民主党総裁の高市早苗です。本日は、立党70年を迎えた、自民党の第93回党大会を盛大に挙行することができました。総裁として喜びに堪えません。

まずは、本日ご臨席を賜りましたご来賓の皆さま、友党・日本維新の会の代表の吉村代表・藤田共同代表、経団連の筒井会長には、日々の党運営に多大なご協力を賜っております。深く感謝を申し上げます。

そして全国からお集まりいただきました、党員・党友・議員の皆さまにも厚く御礼を申し上げます。また、開催にご尽力下さいました役員各位、党職員の皆さま、ありがとうございます。そして先ほど表彰されました、党員・組織・団体の皆さま、誠におめでとうございます。今後とも、益々のご活躍をお願い申し上げます。

「政治は国民のもの、即ちその使命と任務は、内に民生を安定せしめ、公共の福祉を増進し、外に自主独立の権威を回復し、平和の諸条件を調整確立することにある。われらは、この使命と任務に鑑み、ここに民主政治の本義に立脚して、自由民主党を結成し、広く、国民大衆とともにその責務を全うせんことを誓う」1955年11月15日。自由民主党は、高らかに宣言しました。

政治の使命は「強い経済・強い外交・安全保障の構築」

終戦から10年。前年の54年から、いわゆる神武景気と呼ばれる好景気が始まっており、55年には実質GDPが戦前の水準を上回りました。そして翌56年には、「もはや戦後ではない」と宣言されました。

新たな経済成長を成し遂げるべき、大事な時期に立党された自民党は「国民生活の安定」と「公共の福祉の推進」、すなわち「強い経済」の構築を政治の使命として掲げました。

「保守合同」により、「政治の安定」が達成できていたことも、経済政策面において大きな意義を持つものでした。

日本は、官民一体となって高度経済成長の急な坂を懸命に登り、世界第2位の経済大国となることができました。政策的にも「所得倍増計画」「日本列島改造論」など自民党は一定の貢献を果たしてまいりました。

90年代以降、日本経済は長きにわたるデフレに陥りましたが、我が党はアベノミクスにより、GDPや企業収益の拡大に貢献しました。

立党した1955年。主権回復から3年が経過していましたけれども、いまだ国際連合への加盟は認められず、国際社会への復帰は我が国の悲願でした。

また、前年の54年に自衛隊は発足していましたけれども、「存在自体が違憲である」といった一部の世論もあり、その運用には大きな制約が課されていました。

こうした状況もあり、立党宣言では「自主独立の権威を回復すること」が、もう一つの政治の使命だと謳っています。すなわち、強い外交・安全保障の構築です。

衆院選振り返り「公約の実現が党への信頼につながる」

国連への加盟は、翌56年末に承認され、その後、我が国は国際社会において重要な位置を確保するに至ります。

近年では安全保障面でも、「国家安全保障会議の設置」「平和安全法制の成立」「戦略3文書の策定」など、累次の強化を図ってまいりました。

しかし、70年を迎え、立党時に目指した「自主独立の権威の回復をすること」ができているのかどうか、私たちは、今一度、自らに問いかけなければなりません。

立党から70年が経った今、当時と同じく、再び我が党に求められているのは、強い経済の構築と、強い外交・安全保障の推進です。

今年2月、政権選択選挙である衆議院選挙において、自民党は責任ある積極財政への経済財政政策の大転換、安全保障政策や政府のインテリジェンス機能の強化など、国論を2分する政策を公約に掲げました。

そして、我が党は316議席という過去最多の議席数を賜ることができました。国民の皆様から「重要な政策転換を、何としてもやり抜いていけ」と、力強く背中を押していただけたと考えております。

大切なことは、自民党が衆議院選挙で掲げた政権公約。国民の皆様との大切なお約束である、政権公約にある政策を一つ一つ実現していくことです。

そして、今年いくつの公約を実現できたのか、来年、いくつの公約を実現できるのか。それが党勢の拡大、そして本年控える各級選挙をはじめ、来年の統一地方選挙、再来年の参院選挙での自民党への信頼につながります。

国力強化のため「何よりも経済成長が必要」

私が目指すのは、国でも地方でも選挙に勝ち続ける「強い自民党」をつくることです。長い歴史を持つ国民政党として、全国各地で国民の皆様の切実なお声をがっつり受け止め、国や地方の政治の場で、必ず果実を生み出せるように、ともに働いてまいりましょう。

日本を守り、未来をひらけるのは、強い自民党です。私が先頭に立ちます。ご一緒に、自民党を、どこまでも強くしましょう。それは国民の皆様のため、日本国のためです。

私は、国の究極の使命は、国民の皆様の生命と財産を守り抜くこと、領土・領海・領空・資源を守り抜くこと、国家の主権と名誉を守り抜くこと、こう申し上げてまいりました。

その究極の使命を果たすために、なんとしても総合的な国力を強化します。それは、「外交力」であり、「防衛力」であり、「経済力」であり、「技術力」であり、「情報力」であり、「人材力」です。

これらの力すべてを強くするためには、何よりも経済成長が必要です。

中東情勢による重要物資の供給不安に「国内投資が必要」と強調

2月の衆議院選挙の街頭演説でも申し上げてまいりましたが、我が国の潜在成長率は、主要先進国と比べて低迷しています。しかし、技術革新力や一人一人の働き手の皆さまの労働の効率性などを表す数値は、他国と決して遜色はありません。圧倒的に足りないのは、資本投入量、すなわち国内投資です。

ロシアによるウクライナ侵略や中東情勢の緊迫化により、世界各地で重要物資の供給不安が生じています。このような事態に対応するためにも、いま、国内投資が必要です。いまもです、そして未来のためにもしっかりと国内投資をしておく、為替変動にも強い経済構造を構築しておく。いまやらなくてどうしますか。

この促進に徹底的な、てこ入れをします。強い経済を構築していくため、責任ある積極財政の下、「令和9年度予算案」の編成に向け、この夏とりまとめる「骨太の方針」で「予算編成方針」を具体化させていきます。

あわせて、戦略17分野における官民投資や8つの横断的課題の解決策について、定量的な効果目標を含む形で、日本成長戦略をロードマップで明らかにします。

地域創生にも意欲 高市内閣の目指す日本列島の姿語る

47都道府県のどこに住んでいても、安全に生活することができ、必要な医療や福祉を受けることができ、質の高い教育を受けることができ、働く場所がある。これが、高市内閣の目指す日本列島の姿です。そのために何より重要なことは、強い地域経済の構築です。

自民党は、地域未来戦略を推進します。地域の特性に応じた、地域発のアイデアの創出を募り、これまでの地方創生の支援策や税制などの政策ツールを最大限活用しながら、大胆な投資促進策と産業用地を含めたインフラ整備とを一体的に講じます。

このことを通じた都道府県知事などとの協働により、各地に産業クラスターを戦略的に形成していきます。きょうお集まりの皆さま、知恵の競争ですよ。行動するか・しないか、大切な時期です。

加えて、魅力ある地域資源を活かした地場産業の成長を支援いたします。経済成長を確かなものとして、総合的な国力を強化するためには、大胆かつ息の長い取り組みが必要です。

ぶれない総理、責任をとる官邸、そして政権の安定が必要です。強い自民党をつくることは、結果を出せる政権をつくる第一歩。だからこそ大切なんです。

皇族数の確保策をめぐり「皇統に属する男系男子を皇族とする案を第一優先」

立党以来、自由民主党は保守政党としての歩みを続けてまいりました。保守主義における重要な態度は、良き伝統と秩序を保持した上で、進歩・変革を実現させていくことだと考えます。

日本の歴史を貫く支柱が天皇です。私たち日本人は、天皇とともに歴史を紡いできました。現在も国民統合の象徴であられる天皇陛下および皇室は、多くの国民の皆様からの敬慕を受けています。

他方で、現行制度の下では皇族数の減少が避けがたいということを踏まえますと、皇族数の確保を図ることが喫緊の課題であり、皇室典範の改正が急がれます。

その際、「126代にわたって男系で皇統が継承されてきた」という世界でも比類がない歴史的事実こそが、天皇の権威と正統性の源だと考えております。

自民党としては、皇族には認められていない養子縁組を可能とし、皇統に属する男系男子を皇族とする案を第一優先として、国会における議論を主導してまいります。そして、迅速に立法府の総意がとりまとめられるように努め、静謐な環境で皇室典範の改正を行うことを目指します。

「立党から70年 時は来た」憲法改正に意欲

そして憲法改正です。私たち自民党は立党から70年、憲法改正の旗を掲げ続けてまいりました。自主独立の権威の回復に向けて、日本人の手による自主的な憲法改正は我が党の党是です。

自民党立党直後の所信表明演説で、初代総裁である鳩山一郎総理は次のようにおっしゃいました。

「民主政治は、断じて力による政治であってはなりません」

民主主義における「議論の重要性」については論を待ちません。一方で、徹底した議論を行った後に意見の集約を図り、最後は決断をする。これが民主主義の原則であり、政治の役割であるはずです。議論のための議論であってはなりません。

私たち政治家が、国民の皆様の負託に応えるために行うべきなのは、決断のための議論なのです。どのような国を創り上げたいのか、その理想の姿を物語るものが憲法です。私たちの物語を、理想の日本国を、文字にして、歴史という書物の新たなページに刻もうではありませんか。

そして、その新たなページをめくるべきかどうか、国民の皆様に堂々と問おうではありませんか。

立党から70年。時は来ました。憲法改正に向け、党員・党友の皆さまの総力を挙げて、全国各地で国民の皆様への憲法に関する説明を行うとともに、国会においては、結論のための議論を進めてまいりましょう。

そして、改正の発議について、「目途が立った」と言える状態で、皆様とともに、来年の党大会を迎えたいと考えています。

幅広い世代と多様な経験と、豊かな専門知識を持った人材を擁する我が党の強みを、憲法改正にも向けて結集していきましょう。もちろん様々な政策で、みんなの専門知識がフル全開、もうすごい状態になっていますけれども、この憲法改正とっても大切。私たちの党是、なんとか進めましょう。

「日本の“成長のスイッチ”を押しまくる」意気込み語る

そして日本国は、長い歴史と固有の文化を持ち、美しい自然を守りつつ、和を尊び、家族や社会が互いに助け合って生活をしてきた国です。先の大戦による荒廃や幾多の災害を乗り越え発展してきたことは、日本と日本人の底力によるものでございます。

良き伝統や秩序とともに、安全で安心して豊かに暮らせる社会と名誉ある国を、次世代に贈る責任を痛感しています。

今年、初めて投票して下さった18歳の若者も、生まれたばかりの赤ちゃんも、その多くが、22世紀を迎えることができるでしょう。その時に、日本が安全で豊かでありますように。

「インド太平洋の輝く灯台」として、自由と民主主義の国として、世界から頼りにされる日本でありますように。そのために、日本の「成長のスイッチ」を押しまくり、日本の可能性を解き放ちましょう。

「日本列島を、強く豊かに」

挑戦しない国に「未来」はありません。守るだけの政治に「希望」は生まれません。

「希望ある未来」を作り上げるための、自由民主党の同志の皆さま、友党・日本維新の会の皆さま、本日ご列席の皆さまの御協力を心よりお願い申し上げます。

自由民主党は国民政党として、国民の皆さまとともに、歩みを進めてまいります。誠にありがとうございました。がんばりましょう。

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