「山に住み着いた猫たち」を目当てに、登山客が増加中 一方で生態系の破壊への懸念も 韓国

2026-05-08 06:00

韓国の「龍峰山」が登山客に人気になっています。その理由は、山に住み着いた猫たちです。なかには名前がつけられた猫までいるほどです。しかし一方で、増え続ける猫のために山の生態系が破壊される懸念も出てきました。

猫を目当てに登山する人が急増

韓国での登山風景

画像はイメージです

韓国では、春の訪れとともに山登りを楽しむハイカーたちが増えてきました。

とくに忠清南道洪城郡にある「龍峰山」は、最近とても人気の山です。しかし人々は景観や自然とのふれあいを求めてここにやってくるのではありません。みんなの目的は、そこに住み着いた人懐こい野良猫たちに会うことなのです。

郡の発表では、山頂付近で約10匹の猫が定期的に目撃されているほか、山には約40匹が住み着いていると考えられています。

猫たちは約1年前に目撃されて以来、この山の名物となり、名前まで付けられているのです。

山の「親善大使」に?

山で暮らす猫

画像はイメージです

ネット上では、黄色い毛並みの猫が「cheese cat(チーズ猫)」、白と灰の猫は「chaos(カオス)」という愛称で呼ばれて人気になっているといいいます。

「いつ山頂に到達するのかと考えながら登っていたら、かわいい猫たちを見つけました。その瞬間、ここはもう山頂なのだと実感しました。つがいのように見える仲の良い2匹がいて、登山客の間では1番人気でしたね」と、あるネット民は投稿しています。

月に1度は必ずこの山を訪れるSongさん(40代)は「多くの人が猫たちのために食べ物を持って登ってきます。郡当局が猫たちを『龍峰山の親善大使』として大切にすれば、この山が全国的に有名になると思うのですが…」と話しています。

生態系への影響も

野鳥と対峙する猫

画像はイメージです

動物保護団体によると、龍峰山にいる猫のほとんどは「捨て猫」だということです。

「2020年にネット上で『山の近くの休憩所に猫2匹と子猫2匹が捨てられていた』という投稿を見ました。おそらくその猫たちは餌を求めて山頂まで登ったのでしょう。登山者がよく食事をする場所で、残飯がもらえますから」というのは、野良猫の保護団体代表のLim So-youngさんです。

こうした猫人気が高まるにつれ、「野良猫が増えて地域の生態系に悪影響を及ぼすのではないか」という懸念も高まってきています。

「猫は人間にとってかわいくて身近な存在ですが、一方ですぐれたハンターでもあります。ここには天敵がいないために、山の猫の数は増加し続けています。かつて龍峰山でよく見られたカラスやカササギはすっかり姿を消してしまいました。キジやヘビもめったに見かけなくなりました。生態系が崩壊しつつあります」と、忠清南道野生動物保護センターの職員も懸念を表明しています。

猫人気と生態系保護をどうバランスしていくのか、この山にかかわる人々の知恵が試されるところです。

出典:Stray cats steal spotlight at Yongbongsan

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