「カーネーションより休暇を」母親の9割がストレス限界、16%が解消法なしという現実

2026-05-10 08:00
「カーネーションより休暇を」母親の9割がストレス限界、16%が解消法なしという現実

毎年5月の第2日曜日は「母の日」。日頃の感謝を込めて花やプレゼントを贈る日だが、その主役である「お母さん」たちの心の内を覗くと、なんとも穏やかではない現状が浮かび上がる。

主婦・主夫層の調査機関「しゅふJOB総研」が、子供のいる女性359名を対象に行った最新アンケートの結果。そこには、実に93.1%もの母親が「日々の生活の中でストレスを感じている」という衝撃の数字が並んでいる。

「常に何かに追われている」「休まる暇がない」。そんなギリギリの状態にある彼女たちの本音と、日々の不満をどうにか飲み込み、やり過ごしている現実を見ていきたい。

ストレス原因1位は「仕事」。続く2位には「物価高」の影

母親たちが感じているストレスの原因は何か。ランキングの結果は、現代社会の歪みをそのまま映し出している。

1位:仕事(45.2%)
2位:生活費などお金のやりくり(44.6%)
3位:配偶者またはパートナーとの関係(33.5%)

最も多かったのは「仕事」だ。家事や育児との両立を目指す中で、職場の人間関係や業務負担が重くのしかかっている。さらに、僅差で2位となったのが「お金のやりくり」である。

止まらない物価高に対し、賃金が追いつかない現状に「解消しようがない」と嘆く声は切実だ。アンケートのフリーコメントでは、「美味しいものを食べることがストレス解消なのに、お金に余裕がなければそれもできない」といった、負のスパイラルに陥っている様子が伺えた。

また、3位には「パートナーとの関係」がランクイン。最も頼りにしたいはずの相手と意思疎通が上手くいかないことは、日々の暮らしを支える家庭という場所において、無視できない大きなストレス要因となっている。

「家庭から一生逃げられない」母親たちの悲痛な叫び

4月20日に受賞作品が発表された「しゅふ川柳2026」では、母の日部門の大賞にこんな一句が選ばれた。

「くださいな カーネーションより バケーション」

この一句に、多くのお母さんたちが深く頷くはずだ。フリーコメントには、思わず言葉を失うほど重い現実が綴られている。

「学校や仕事は、ストレスに耐えられなくなったら最悪やめたり逃げたりする選択肢があるが、家庭や育児は一生逃げられない」

この言葉に象徴されるように、母親という役割が持つ責任はあまりに重い。また、「子育て中で細切れでしか休めない。たまには泊まりがけの旅行や観光など一人でゆっくりしたい」という切望の声も、多くの母親が共有する本音だろう。自由な時間が取れない、一人になりたい。しかし家族の予定に縛られ、自分のタイミングでリフレッシュすらできない。そんな「細切れの休息」しか得られない日常が、彼女たちを確実に疲弊させている。

ストレス解消法は「趣味」と「おしゃべり」、そして意外な“相談相手”

そんな過酷な状況下で、母親たちはどうにか自分を保とうとしている。ストレス解消法のランキングは以下の通りだ。

1位:趣味(31.3%)
2位:友人たちとおしゃべり(26.7%)
3位:運動・体を動かす(22.1%)

各々が工夫を凝らす一方で、見過ごすことのできないデータもある。ストレスの「解消法が見つけられない」と回答した母親が16.1%にものぼる点だ。約6人に1人は、出口のない悩みの中で、ただ耐え続けるしかない状況に置かれている。

一方で、現代ならではの興味深い回答もあった。「最近はChatGPTに愚痴っている」という声だ。身近な人間には言えない不満や、とりとめない悩みを受け止めてくれるAIが、孤独な闘いを支える新たなパートナーになりつつあるのかもしれない。

■調査概要
調査手法:インターネットリサーチ(無記名式)
有効回答者数:359名 ※お子さんがいる女性
調査実施日:2026年3月16日(月)~2026年3月31日(火)まで
調査対象者:ビースタイル スマートキャリア登録者/求人サイト『しゅふJOB』登録者

今年の母の日に、私たちが考えるべきこと

調査のまとめとして、しゅふJOB総研の川上敬太郎氏は「家族からの感謝の気持ちを伝えることが、何よりの癒やしになる」と分析している。しかし、データが示すのは、形式的なプレゼント以上に、母親たちが「責任からの解放」や「一人になれる自由な時間」、さらに「将来への安心感」を切望しているという現実だ。

5月10日。もしあなたが「母親」に何かを贈ろうと考えているなら、花や贈り物に添えて、「今日は家事を全部引き受けるから、一日自由に過ごしてほしい」という“時間のプレゼント”を提案してはどうだろう。

「母親」という役割をひと休みできる。それこそが、今もっとも求められている最高の「母の日」のあり方ではないだろうか。

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