産後に“気分の落ち込み”を感じる母親は約8割、見えてきた産後ケアの必要性と新たな選択肢

赤ちゃんの誕生は、人生のなかでも大きな節目となる出来事である。新しい家族を迎える喜びに包まれる一方で、出産を終えた母親の身体と心には、大きな変化が訪れる。慣れない育児に追われ、自分のことは後回しになりがちな日々のなかで、「思っていた以上に大変だった」と感じる人も少なくないのではないだろうか。
近年は“産後ケア”という言葉を耳にする機会も増えてきたが、実際にはどのようなサポートが求められていて、どれほど必要とされているのかは、まだ十分に見えにくい部分もある。今回、産後ケアホテル「Villa Mom(ヴィラマム)」の開業を前に実施された調査では、出産後5年以内の女性を対象に、産後の心身の状態や産後ケアに対する意識を調査。数字として示された結果からは、産後の大変さが想像以上に大きいこと、そして必要なケアがあっても気軽に頼れる状況ばかりではないことが見えてきた。
約8割が経験した、産後の“気分の落ち込み”

調査では、出産後に何らかの気分の落ち込みを経験したと答えた女性が79.9%にのぼった。実に約8割が、産後のメンタル面で何らかの揺らぎを感じていたことになる。

なかでも目を引くのが若い世代の傾向だ。20代では「強い落ち込みや不安が長期間続いた」と答えた割合が34.4%となっており、30代・40代と比べても高い水準となっていた。産後うつという言葉は広く知られるようになってきたが、診断の有無にかかわらず、不安や落ち込みを感じる人はそれ以上に多いことがうかがえる。出産という大きなライフイベントのあと、心が揺れることは決して特別なことではなく、多くの人にとって身近な現実なのだと感じさせる結果である。
共働きでも、産後の負担は母親に偏りやすい現実

産後の負担感の背景として見えてきたのが、家庭内でのサポート体制である。共働き世帯であっても、夫またはパートナーが育休を取得していないと答えた割合は50.6%。半数以上が、十分なサポートを受けにくい状況にあることがわかった。
共働きという言葉からは家事や育児の分担が進んでいる印象を持つかもしれないが、実際の産後の現場では、必ずしもそうとは限らないようだ。身体の回復途中であるにもかかわらず、育児と日常生活の負担が母親側に集中しやすい構造が、今回の数字からも浮かび上がっている。
「贅沢」と感じながら、「必要」とも思っている産後ケア

産後ケアに対する認識も興味深い結果となった。産後ケアについて「贅沢品のようなイメージがある」と答えた人は67.1%。約7割が、どこか“特別なサービス”として捉えていることがわかる。

一方で、「早期回復につながる自分への投資」という考え方には86.3%が共感している。
必要性は理解している。それでも“自分が使うには少しハードルが高い”と感じてしまう——そんな複雑な本音がにじむ結果といえそうだ。特に世帯年収1000万円以上では「強く共感する」と答えた割合が高く、経済的な余裕が選択肢の広さに影響している側面もうかがえる。必要なケアであると認識されながらも、実際の利用には心理面や費用面の壁があることが見えてくる。
“休む環境”の大切さを、出産後に実感する人たち

出産を経験したあと、「産後は休む環境が不可欠だと感じた」と答えた人は50.0%だった。また、「想像以上に身体の回復が大変だった」と感じた人は43.7%、「出産前よりも産後ケアが必要だと思うようになった」と答えた人も39.2%にのぼっている。実際に経験してみて初めて、産後の大変さを実感するケースは少なくないようだ。
出産前には、赤ちゃんを迎える準備に意識が向きやすい。しかし、自分自身の回復や心のケアについては、後回しになりがちなのかもしれない。必要性を感じながらも、その時点ではすでに休む余裕がないという状況も想像できる。
<調査概要>
調査目的:出産後5年以内の女性に聞く、「産後ケアの意識と実態」本調査
※都市部※在住、出産後5年以内且つ世帯年収200万円以上の20~40代女性
回答数:1,248名(20代229名、30代660名、40代359名)
調査期間:2026年03月02日~03月05日
専門家が語る、産後ケアに必要な“切れ目のない支援”
こうした状況について、専門家も産後ケアの重要性を指摘している。代官山バースクリニック院長・佐藤陽一氏は、日本では出産後の退院が比較的早く、その後のサポートに“切れ目”が生まれやすい現状があると説明する。
かつては家族の支援が担っていた役割も、核家族化や生活スタイルの変化によって十分ではなくなっている。医療機関だけで24時間続く育児の不安をすべてカバーするのは難しく、行政・医療・民間が連携しながら支える仕組みづくりが求められているという。
母親だけでなく、家族全体を支える視点の必要性にも触れており、産後ケアを一部の人のための特別なサービスではなく、多様な家庭に応じた選択肢として広げていく重要性が伝わってくる。

医療法人彩陽会 理事長
代官山バースクリニック 院長
佐藤 陽一(さとう よういち)
2022年に代官山ウィメンズクリニックを開院。代官山周辺で産科医療に携わり、妊娠・出産という大切な時間に寄り添ってきた。医師としてだけでなく、父親や患者としての経験も生かしながら、一人ひとりの不安や戸惑いに丁寧に向き合うことを大切にしている。家族と同じ目線に立ち、安心して新しい命を迎えられる環境づくりに取り組んでいる。
開業を記念した無料体験モニター募集も

開業を記念し、「Villa Mom」では2泊3日の無料体験モニターキャンペーンも実施している。対象は日本国内在住の妊娠中の方で、Instagram公式アカウントのフォローと対象投稿への「いいね!」で応募できる。抽選で3名にショートステイプランがプレゼントされる内容だ。
実際にこうした施設に触れるきっかけが用意されることで、産後ケアをより身近に感じる人も増えていくかもしれない。
<キャンペーン概要>
Villa Mom開業記念「2泊3日無料体験モニター」キャンペーン
応募期間:2026年5月12日(火)〜6月12日(金)23:59
賞品内容:ショートステイ(2泊3日)プラン(リカバリーベーシックルーム/1日5食付き)を抽選で3名
賞品有効期間:2026年6月22日(月)〜2027年7月31日(金)
応募資格:18歳以上の日本国内在住で、妊娠中の方
利用条件:宿泊時に産後4カ月未満であること、母子手帳の持参
応募方法:Villa Mom公式Instagram(@villamomofficial)をフォローし、対象投稿に「いいね!」
当選発表:当選者のみに公式InstagramアカウントからDMで通知
産後の大変さは、経験した人にしかわからない部分も多い。それだけに、「みんなそうだから」と受け流されてしまう場面も少なくないのではないだろうか。今回の調査から見えてきたのは、多くの母親が心身の負担を抱えながら、それでも日常を回している現実である。そして同時に、産後ケアを必要だと感じている人が確かに存在していることでもあった。
“頑張るしかない時期”として受け止めるのではなく、きちんと休み、頼れる環境を選べる社会へ。そんな変化の入り口に、産後ケアという選択肢が少しずつ近づいてきているのかもしれない。