朝の不調は「夜間の低呼吸」が原因 トラタニ株式会社が睡眠中の呼吸データ解析で新事実を発見

トラタニ株式会社が睡眠中の呼吸データを解析した結果、朝の不調の核心は「夜間の低呼吸(浅い呼吸)」にあることが明らかになりました。
概要
トラタニ株式会社は、睡眠中の呼吸データを解析し、朝の不調の原因が従来の血流の問題ではなく、夜間の低呼吸による深部酸素不足にあることを明らかにしました。この新レポートは、酸素・自律神経・細胞環境の落差を可視化しています。
調査概要:睡眠中の呼吸の深さや胸郭の動きが酸素供給や自律神経に与える影響を整理するため、バンドー化学社製ResMo(テレメトリー式生体信号測定装置)を用い、成人数名の仰臥位・覚醒状態で12分間の呼吸・姿勢の変化を観察する取り組みを継続。少人数での観察であり、統計的な有意性を示すものではありません。
調査目的:呼吸の変化を理解するための社内の取り組み
調査主体:トラタニ株式会社
朝の不調は「血流」だけでは説明できない深部酸素不足
これまで朝の不調は血流の問題とされがちでしたが、リカバリーウェアで血流が改善しても朝のだるさが残るという声が多く寄せられていました。これは、体表の血流は変わっても、深部の体内環境が改善されていないことを示唆しています。朝の不調の正体は、夜間の呼吸の浅さによる「深部酸素不足」にあるとトラタニ株式会社は指摘します。
夜間の低呼吸がもたらす「体内の落差」
夜間の呼吸が浅くなると、酸素が細胞に届きにくくなる、迷走神経が働かず副交感神経が整わない、深部の血流が安定しない、微小循環が低下する、免疫が働きにくいといった「体内の落差」が生まれます。これは、「酸素 × 自律神経 × 微小循環」の問題であり、血流だけでは説明できないとされています。
ResMoによる計測で判明した夜間の呼吸の実態
トラタニ株式会社がResMoで計測したところ、通常寝具では呼吸回数が多く浅い呼吸、呼気時間が短く胸郭の動きが小さい、酸素交換が不十分という傾向が見られました。一方、呼吸が深くなる環境では、呼吸回数の減少、呼吸の深さの増加、呼気時間の延長、酸素バランスの安定、自律神経が整いやすいといった変化が確認されました。このことから、朝の不調は夜間の呼吸の質で決まることが示唆されます。
現代人の生活習慣が招く夜間の呼吸の浅さ
スマホ・PC姿勢による胸郭の硬化、ストレスによる交感神経の優位、横隔膜の動きにくさ、口呼吸になりやすさ、寝返りの減少などが、睡眠中の呼吸を浅くし、深部酸素化を低下させる要因となります。その結果、朝のだるさや疲労感が残ると考えられています。
お風呂で楽になる理由と睡眠中の課題
お風呂で楽になるのは、水圧により呼吸が深くなり横隔膜が大きく動くためです。これにより迷走神経が刺激され、副交感神経が優位になります。しかし、睡眠中はこのような刺激がないため、呼吸が浅い状態が続き、副交感神経が整わず朝の不調につながる可能性があります。
医学研究が示す「血流 ≠ 深部酸素化」
複数の医学研究により、末梢血流の増加と深部組織の酸素供給は一致しないことが報告されています(De Backer et al., 2013、Ellis et al., 1990、McDonough et al., 2005)。これは、深部の酸素環境が血流ではなく「呼吸の質」で決まることを示しています。
朝の不調を根本から改善する「上流の対策」
朝の不調を根本から改善するには、夜間の呼吸の質を高めることが重要です。具体的には、胸郭が動く姿勢を意識すること、スマホ・PC姿勢の見直し、日中に深い呼吸の時間を作ること、ストレス時は「吸うより吐く」ことを意識すること、1日30分の連続歩行、寝具・寝姿勢で横隔膜が動く環境を作ることなどが挙げられます。これらはすべて、深部酸素化、自律神経、微小循環を整える「上流の行動」です。
まとめ
朝の不調は血流ではなく、夜間の低呼吸が原因です。
深部酸素化は血流では決まらず、呼吸・自律神経・微小循環が朝の体調を左右します。
お風呂で楽になるのは呼吸が深くなるためであり、夜間の呼吸の質を高めることが最も根本的な改善策です。
関連リンク
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21906305/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/2337194/