「よたよた歩き」の猫は、学生たちの人気者! ふれあいながら学びと理解を深める場にも 米国

2026-06-22 06:00

先天的に運動機能に障がいがある猫は、飼い主が大学で行う講義に同行し、学生たちの人気者になっています。活動的で明るいその姿は学生を触発するとともに、勉学ストレスの慰めにもなっているのです。

「よたよた歩きの猫」が人気者に

寝転がるサビ猫

画像はイメージです

イサカ大学で人気のサビ猫Fritterは、「小脳形成不全」を患っています。このため特徴的な「よたよたとした動き」をします。これが理学療法を専攻する学生たちに貴重な「学び」と「理解」の機会を与えてくれるのです。

同大理学療法学科のAngela Reynold助教の教室では、Fritterがよろよろと歩き回っています。彼女と夫のTimさん(同大運動科学トレーニング学科の助教)が、Fritterの飼い主です。Angelaさんは、理学療法学科のSarah Fishel 准教授とともに「神経リハビリテーション」の講義を共同で担当していて、Fritterは2人にとって研究対象でもあるのです。

「学生に『Fritterの動きを想像して』といえば、イメージがわきます。運動機能の障がいがどういうものかを具体的に思い描くことができるのです」とSarahさん。

博士課程2年生のAlexa Gonzalez さんは「Fritterは学生たちの間で有名な猫です。人気者ですね」といいます。

同じ博士課程2年生のLily Stevensさんも「ときどき壁にぶつかりながらも、Fritterは校舎の廊下を自由に歩き回っていますよ」と話しています。

2025年初め、当時生後約7週間だったFritterを自宅に残しておけなかったAngelaさんは、大学へ連れていくようになりました。

「学生たちはとてもかわいがってくれました。Fritterを膝から膝へと渡して競うように抱いていたのです。やがて少しずつ自立していくにつれて、Fritterは教室の中をよろよろと歩き回るようになりました」

この猫の運動障がいは人間の場合と似ています。このためAngelaさんは、講義でFritterと人間の症状について比較しながら説明をしています。

「歩行に関する研究」へも貢献

餌を食べようとしているサビ猫

画像はイメージです

同大の人文科学部でも、Fritterは研究に貢献しています。発生・計算生物学のIan Woods教授と3年生のGili Butler-Furlongさんは、「動物の歩行に関する測定・研究」にFritterを参加させているのです。2人は動物たちが歩く姿を撮影した動画を分析し、四肢が地面に着地するようすをコマ送りで調べています。

「協調運動に関する研究をしているので、Fritterのような運動障がいについて、きちんと認識できるようにしたいのです」とIanさんは説明します。

「Fritterの動きのパターンは、この研究に独自の要素を加えてくれます。この猫の足は横に大きく開くので、とても観察しやすいです」とGili さん。

Angelaさんによると、まっすぐ歩けずによろよろと進む猫は珍しいといいます。

「初めてこの猫を見たときは、かわいそうで心配になります。でもFritterは全然痛みを感じていません。できることは限られていますが、それでもこの猫は好きなように活動していますよ」と彼女はいいます。自宅には、Fritterが遊んだり筋肉を鍛えたりできる「クッション付きのスペース」が設けられているといいます。

学生たちも講義で学んだ運動療法をFritterに応用しています。運動協調性を高めるために長距離歩行をしたり、バランス感覚を向上させるためにでこぼこな場所で立たせたりするなどです。Fritterも協力的なようですよ。

学生のストレス解消に一役

若い女性に抱かれるサビ猫

画像はイメージです

この猫の人気は大学だけにとどまりません。イサカ近郊の「IC作業療法・理学療法クリニック」で治療を受けている患者さんたちも、Fritterファンなのです。Angelaさんがこのクリニックで運動障害の治療を行う際に、愛猫を同行させているからです。

「患者さんたちは、自分と同じように運動障がいをもつ猫に出会えたことをとても喜んでいます。この症状について理解を深めるよい機会にもなっています」と彼女。

大学では、学生たちがたびたびFritterに会うためだけに研究室を訪れてくるといいます。

「学生が勉学のストレスを感じているとき、Fritterがいると悩みを忘れ、そのかわいらしさに気持ちが落ち着くようですね」とSarahさん。

「学生たちにとって、障がいを抱えながらも充実した生活を送っている猫の姿を見るのは、本当に楽しいことのようです。こうした経験を通して、将来職業に就いたときに、患者さんへの深い理解をもてるようになることを望んでいます」と話すAngelaさんです。

出典:Fritter the cat wobbles into campus work and well-being

関連記事

・足場の不安定な『ベッドの上』で窓の外を眺めていたネコ…『まさかの体勢』が凄すぎると驚きの声「体幹がしっかりしとる」「えーーすごい」
・キャットタワーの上にいる黒猫を見たら…もはや別の生き物のような『まさかの光景』に「オタマジャクシw」「ギリなまこ」と3万いいね
・仲良しな『小学生の女の子と保護子猫』→9年後…立派に成長した『ふたりの様子』に涙が出ると106万再生「もう姉妹でしょ」「本当に感動」
・深夜の作業中、後ろを振り返ると『猫』が……あまりにも愛おしい『健気な様子』に3万いいね「一緒に寝てあげねば」「かわいい」と反響
・『猫が立った』と思ったら→次の瞬間……まさかの『奇跡的な光景』に15万いいね「すごい進化してるw」「やっぱり人が入ってるんだ」と話題

  1. 英空軍基地周辺で5人逮捕 イラン大使館が関与否定
  2. 【アジア大会9日目】陸上はまたもメダルラッシュ!三浦龍司&飯澤千翔が金 卓球女子ダブルス“みわひな”は銀 日本勢メダル総数172個に
  3. 男子4×100mリレー 38秒57の5位でメダル逃す、2大会ぶりアジア王座奪還ならず 桐生は「全員で考えなければいけない」【アジア大会】
  4. 衆議院の議員定数削減含む選挙制度見直し「来月末をめどに結論」与野党が一致
  5. 「家に帰れて良かった」山形・酒田市で行方不明になっていた6歳男児と確認 約40km離れた飛島で発見の遺体
  6. ふるさと納税“2万品目超”終了へ…ルール厳格化で影響は?10月から“ビール”の税率も変化【Nスタ解説】
  7. テレビドラマづくりに挑み続けた脚本家・倉本聰さん 多臓器不全のため91歳で死去 「北の国から」さだまさしさん・吉岡秀隆さんが悼む
  8. 女子4×100mリレーで日本がシーズンベストの43秒52で涙の銅メダル 銀まで0秒01、12年ぶり表彰台の快挙【アジア大会】
  9. 【台風26号】非常に強い勢力に発達 前線活発化で大雨に? 台風25号から1週間 各地に爪痕残る中【Nスタ解説】
  10. 【広島】DeNAを振り切り 今季初4連勝で4位浮上!菊池が連日Ⅴ打 秋山が追撃打 ルーキー工藤5回2失点の好投 森浦が9回1失点も最後は牧を三振斬り
  1. 【速報】「住家の屋根が飛んでいる」住宅10軒程度、約200mの範囲で屋根吹き飛ぶ 通報相次ぎ135軒で停電も 青森・五所川原市
  2. 「ニュース見るたびに怖い」東京23区のマンション2000万円値下げも買い手現れず 長期金利上昇で「フラット35」は過去最高の3.46%に
  3. 【 訃報 】声優・矢口アサミさん(47)死去 心不全により 所属事務所「早過ぎだよ矢口」 たまごっち・くちぱっち役 等
  4. 【速報】東京・府中市で車2台と歩行者からむ事故 3人けが 歩行者の女性1人が心肺停止 京王線中河原駅のロータリー近く 警視庁
  5. 天皇皇后両陛下 ネコバスに乗り満面の笑顔 「ジブリパーク」での記念写真を宮内庁が公開
  6. 住民の修繕費用が不当につり上がった可能性も 関東のマンション大規模修繕めぐり42社が談合 公正取引委員会が独禁法違反を認定 約16億円の課徴金納付命令
  7. 【SMILE-UP.】新たな経営体制を発表 藤島ジュリー景子氏は代表取締役・留任 東山紀之社長が退任し弁護士の山田将之氏が新社長に
  8. 男子1500mで飯澤千翔が大会新記録の3分36秒35で金メダル 日本勢40年ぶりの快挙 森凪也が銅メダルで日本勢のダブル表彰台【アジア大会】
  9. 田中希実、5000mは銀で今大会出場3種目全てでメダル獲得の快挙!山本有真は4位【アジア大会】
  10. 岩屋毅前外務大臣が王毅外相と会談 中国側は歴史問題などで強い主張 中国・北京
  11. 女子800mの久保凛が組4着もタイムで決勝進出、塩見綾乃は組1着で3大会連続決勝へ メダルなら日本勢52年ぶり快挙【アジア大会】
  12. 東京・八王子市小津町で「クマが罠に引っかかっている」罠に引っかかっていたのはツキノワグマ1頭 八王子市が緊急銃猟 東京都では初