株式会社日立ソリューションズ・テクノロジーは、生成AIに入力する画像データを適切に選別する高精度AIを開発し、「生成AI用イベント検知ソフトウェア」として製品化しました。このソフトウェアは、低リソースなCPU環境でも動作可能で、屋外インフラ監視用途向けに提供を開始します。
概要
株式会社日立ソリューションズ・テクノロジーは、Vision Language Model(VLM)を活用した生成AIソリューションに関連する実証実験および開発で得られた知見をもとに、生成AIに入力する画像データを適切に選別する高精度AIを開発し、「生成AI用イベント検知ソフトウェア」として製品化しました。低リソースなCPU環境でも動作可能で、屋外インフラ監視用途向けに提供を開始します。
概要:
製品名:生成AI用イベント検知ソフトウェア
提供開始:屋外インフラ監視用途向け
特長:エッジ側での前処理により生成AIへの入力を最適化し、不要データの影響を抑制
開発元:株式会社日立ソリューションズ・テクノロジー
生成AIの実用化を支援するエッジ前処理技術
近年、VLMをはじめとする生成AIの進展により、監視カメラ映像などの画像データを活用した状況把握や判断支援の適用領域が広がっています。しかし、実証実験では有効性が確認される一方で、実環境では大量データの処理負荷や不要情報の混在により、安定運用が難しいという課題がありました。本製品は、これらの課題を解決するため、生成AIに適した入力データを安定的に生成するための前段処理ソフトウェアとして提供されます。エッジ側で映像データの前処理およびイベント抽出を行うことで、生成AIに送信するデータを必要最小限に絞り込み、通信量の削減とリアルタイム性の向上を実現します。
屋外インフラ監視における誤検知抑制とコスト削減
本ソフトウェアは、低リソースなCPU環境でも動作可能な設計となっており、高価なGPUを必要とせず、発熱や消費電力を抑えた構成を実現しています。また、太陽光の反射や温度変化といったサーマル画像特有のノイズを考慮した学習設計により、環境変化の影響を受けにくい安定した検知性能を実現。連続フレーム解析による誤検知抑制やGUIによる設定変更機能も備えており、現場での調整負担を軽減しながら継続的な運用を支援します。これにより、屋外インフラ監視における誤検知・過剰検知を抑え、安定した監視運用を実現するとともに、GPUを必要としない構成により導入コストを抑制し、既存設備を活用した早期立ち上げにも貢献します。
今後の展開とアムニモ株式会社との連携
本技術は、屋外インフラ監視にとどまらず、屋内の駐車場監視やフロントラインワーカーの安全支援・業務効率化など、さまざまな現場における生成AI活用の基盤として展開される予定です。第一弾として、アムニモ株式会社のエッジAI用のゲートウェイ製品に本ソフトウェアが搭載され、エッジ前処理と生成AIを組み合わせた新たなアーキテクチャが実現しました。アムニモ株式会社 代表取締役社長 小嶋 修様は、「エッジAIの前処理と生成AIによる解析の組み合わせという最先端のアーキテクチャが、実用的なAIソリューションのひとつの方向性を指し示すものとして広く普及していくことを期待しています」と述べています。
まとめ
株式会社日立ソリューションズ・テクノロジーが開発した「生成AI用イベント検知ソフトウェア」は、生成AIの実用化における課題であった画像データの品質や誤検知の影響を抑制し、安定運用を可能にします。低リソース環境での動作やコスト削減にも貢献し、さまざまな現場でのAI活用を支援します。
関連リンク
https://www.hitachi-solutions-tech.co.jp/solutions/generative_ai/event_detection/index.html