「アルツハイマー病協会国際会議2026(Alzheimer's Association International Conference 2026)」より

2026-07-12 14:00

元トップサッカー選手、
中年期に脳の健康状態の変化を示す所見

主なポイント

  • 新たな研究により、元トッププロサッカー選手の中年期における脳の健康状態について知見が得られました。
  • 元選手は、うつ症状や不安の程度が高く、思考や意思決定が難しいと感じていることを報告しました。
  • 研究者らは、さらなる研究を要する脳の差異を確認しました。これらの知見は、スポーツにおける反復性頭部衝撃の影響について、長期的な経過観察とさらなる研究が必要であることを浮き彫りにしています。
  • AAIC 2026で発表された追加研究では、ヘディングへの曝露が多いことやサッカー選手としてのキャリアが長いことが、神経損傷のバイオマーカー、タウの蓄積、慢性外傷性脳症(CTE)のリスクと関連していることが示されています。

ロンドン, 2026年7月13日 /PRNewswire/ -- 引退したプロサッカー選手を対象とした同種の研究として初めてかつ最大規模となる新たな研究により、元トップサッカー選手では、反復性頭部衝撃の既往がない人と比べ、脳の健康状態および選手自身が報告する神経学的症状について重要な知見が得られました。この研究は本日、ロンドンおよびオンラインで開催された「アルツハイマー病協会国際会議2026(Alzheimer's Association International Conference®[AAIC®]2026)」で発表されました。

元選手は、うつ症状や不安の程度が高いと報告し、思考や意思決定が難しいと感じていました。MRI検査により、一部の元選手と、コンタクトスポーツの経験も頭部外傷歴もない健常者からなる対照群との間で、脳構造の差異が確認されました。これらの研究結果は、AAIC 2026で報告された追加研究を含め、サッカーが長期的な脳の健康にどのような影響を及ぼし得るかを探る研究の蓄積に、新たな成果を加えるものです。

本研究の筆頭著者で、Imperial College LondonおよびUK Dementia Research Institute Centre for Care Research & Technologyの研究技術員であるCaleigh Grace Lynch(M.Sc.)は、次のように述べました。「これらの知見は、臨床的に明らかな神経変性疾患が通常現れる前の中年期においても、元トップサッカー選手の脳の健康状態に測定可能な影響が認められる可能性を示唆しています。両群間の客観的な認知機能検査では有意差は確認されませんでしたが、症状と脳構造には重要な差異が認められました。」

Alzheimer's Associationの最高科学責任者兼医療担当責任者であるMaria C. Carrillo(Ph.D.)は、次のように述べました。「このような研究は、生涯を通じて脳の健康に影響する要因への理解を深め、傷害予防と経過観察の重要性を改めて示すものです。これらの知見は、選手、医師、スポーツ団体が、コンタクトスポーツのリスクを把握し、安全に参加する方法をより深く理解するうえで役立ちます。」

本研究の対象は、30~60歳の元プロサッカー選手142人でした。内訳は、少なくとも3年間フルタイムのプロ契約を結んでいた男性126人と、英国女子プロサッカーの上位2カテゴリーでプレーしていた女性16人です。これらの元選手を、コンタクトスポーツの経験も軍務経験もなく、反復性頭部衝撃、脳振盪、その他の神経学的問題の既往歴もない同年齢の健常者56人(男性43人)からなる対照群と比較しました。

このデータセットの中間解析では、元トッププロサッカー選手は対照群と比べ、うつ症状と不安症状の程度が有意に高いと報告したほか、計画を立てること、問題に集中して解決すること、日常的な課題を管理することについての自己評価も低いことが示されました。元選手のほぼ3分の1に当たる31%が、臨床的に有意なうつ症状を示す範囲のスコアだったのに対し、対照群では9%でした。また、臨床的に有意な不安症状を示す範囲のスコアだった割合は、元選手で42%、対照群で25%でした。

元選手124人の脳画像検査では、対照群と比べ、記憶、注意、意思決定、感情調節に重要な役割を果たす前頭葉、帯状回、視床など複数の脳領域で、灰白質容積が小さいことが確認されました。集団レベルでは、サッカー選手は対照群より脳容積が小さいことを示す所見が得られました。研究者らによると、神経放射線科医が検査画像を臨床的に評価した結果、そのごく一部(約2%)に、神経変性を示唆する臨床的に有意な萎縮が認められました。この結果を十分に解明するには、さらなる調査が必要です。

研究者らは、症状の程度の高さと、通常とは異なる脳容積パターンの組み合わせは、外傷関連の神経変性を示唆する可能性があるものの、これを決定的に証明するにはさらなる研究が必要であると述べています。今後の研究では、拡充したデータセットの使用、高度な拡散画像法や神経変性の血液バイオマーカーなど追加のバイオマーカーの組み込み、縦断的追跡調査を通じて、これらの知見をさらに検証する予定です。

「参加者を経時的に追跡することで、反復性頭部衝撃が長期的な脳の健康や神経変性疾患にどのような影響を及ぼし得るかについて理解を深め、将来世代にとってスポーツをより安全にするための戦略策定に役立てたいと考えています」と本研究の上席著者で、Imperial College LondonおよびUK Dementia Research Institute Centre for Care Research & Technologyの臨床講師兼コンサルタント神経内科医であるThomas D. Parker(B.M.、B.M.Ch.、M.R.C.P.、Ph.D.)は述べました。

本研究は、Institute of Sport, Exercise & Healthを拠点とするAdvanced BRAIN Health Clinic Research Programmeの一環です。同プログラムは、引退したトップレベルのサッカー選手およびラグビー選手を対象に、反復性頭部衝撃の長期的影響を調べる、臨床ケアと研究を統合した取り組みです。

Alzheimer's Associationは、脳の健康および脳損傷リスクの低減に関する指針を提供しています。同協会が提唱する「脳のための10の健康習慣(10 Healthy Habits for Your Brain)」の一つは、「頭を守る:頭部のけがを防ぎましょう。自転車に乗るときなどはヘルメットを着用し、車ではシートベルトを締めましょう。スポーツをするときは、自分の身を守りましょう。特に高齢者は、転倒を防ぐためにできる限りの対策を講じましょう」です。

Alzheimer's Associationは、U.S. Centers for Disease Controlの「認知症リスク低減に関する公衆衛生卓越センター(Public Health Center of Excellence on Dementia Risk Reduction)」として、脳の健康を公衆衛生の中心的な要素とすることに取り組んでいます。Alzheimer's Associationは、公衆衛生への関与のあらゆる側面を網羅する取り組みを通じて、脳の健康に関する啓発を主導しています。こうした取り組みには、最近立ち上げられたBrain Health Advancement Instituteも含まれます。同研究所は、あらゆるコミュニティーで認知機能低下と認知症のリスク低減に取り組む研究者、医療従事者、公衆衛生実務者、政策立案者の拠点です。

AAIC 2026で発表されたこのテーマに関するその他の研究には、以下が含まれます。

  • 実際の競技環境におけるアマチュアサッカーのヘディングと、血中p-tau217およびS100Bの急性上昇。#13279(7月15日(水)のポスター発表)。Marloes Ilse Hoppen(博士課程学生)、Emma Children's HospitalおよびAlzheimer Center of Amsterdam University Medical Center。m.i.hoppen@amsterdamumc.nl
  • 元大学アスリートにおける反復性頭部衝撃後に認められる初期のタウ病理およびアミロイド病理:ケア・コンソーシアムによる研究。#13523(7月12日(日)のポスター発表)。Yomna Takieldeen(MBBCH)、Indiana University。yotaki@iu.edu
  • サッカーの競技期間と慢性外傷性脳症。#9837(7月15日(水)のポスター発表)。Bobak Abdolmohammadi(B.A.)、Boston University。babdolmo@bu.edu

AAICについて

AAICは、アルツハイマー病や認知症を引き起こすその他の疾患を研究する各国の研究者が一堂に会する、世界最大の会合です。Alzheimer's Associationの研究プログラムの一環として、AAICは、認知症に関する新たな知見の創出を促し、活力にあふれた協調的な研究コミュニティーを育む役割を果たしています。

Alzheimer's Associationについて

Alzheimer's Associationは、アルツハイマー病のケア、支援、研究に取り組む、世界規模で活動する民間の保健団体です。私たちの使命は、世界規模の研究を加速し、リスク低減と早期発見を推進するとともに、質の高いケアと支援を最大限に拡充することにより、アルツハイマー病とその他すべての認知症をなくす取り組みを先導することです。私たちのビジョンは、アルツハイマー病とその他すべての認知症®のない世界です。alz.orgをご覧いただくか、+1 800.272.3900までお電話ください。

  1. “二刀流”イチロー、9回17K最速136キロで2年連続の完封勝利!“4番”松井秀喜も2安打1打点で先制のホームイン
  2. 簡単でウマいレトルトパスタ!ソースの味が劇的に進化する中、結局どれを選べばいい?相撲少年たちが6品をガチで食べ比べ!【それスタ】
  3. 【 石原詢子 】放射線治療が折り返しに 「今は上手に付き合うしかないですね・・」足の浮腫対策を明かす
  4. 横浜・ショッピングモールで子どもたちに自転車安全教室 シミュレーター使い正しい乗り方学ぶ 神奈川県警
  5. “異例の開催”米・共和党大会 トランプ大統領の危機感を反映 共和党勝利で“1人5000ドル”「トランプ配当金」有権者の判断は?【サンデーモーニング】
  6. “実感なき”景気拡大 戦後最長「いざなみ」超えも…立ちはだかる「物価高」の壁 企業と家計の“明暗”が 家計への恩恵見通せず 【サンデーモーニング】
  7. 張本勲さん“最後のメッセージ” 語り続けた自らの被爆体験「姉さんを思い出す、このケロイドを見ると」“核兵器がなくなった”と聞いて息絶えたい…【サンデーモーニング・風をよむ】
  8. 追悼 張本勲さん(86) “御意見番”として喝!あっぱれ!贈り続け 日本プロ野球への大きな愛 ”チームメイト”が語る思い出【サンデーモーニング】
  9. 【 花田虎上 】 長女へ手作りのコロッケサンドを用意  ゴルフレッスン同行後は家族4人で久々の焼肉を満喫「今週もそれぞれよくがんばりました」
  10. 【 小倉優子 】「我が家の定番メニューになりそうです」三男がケーキの生クリーム塗りに挑戦 「息子さんプロ並みですね」の声
  1. 陸橋で車にはねられた男性(43)約7メートル転落し死亡 車を運転していた女(58)を過失運転傷害の疑いで現行犯逮捕 兵庫・播磨町
  2. インドネシアの海上で約240人乗せた旅客船が消息絶つ 悪天候に見舞われた可能性
  3. 【瀬戸利樹】写真集撮影中に現地女性からの人生初ナンパ体験も〝広い背中を見ていただけたら〟
  4. 【 花田虎上 】 1日3食の豪快な食卓を披露 妻とのピザ&パエリアランチや亡き父・貴ノ花氏との思い出の味も「タンメンは親父が好きだったなぁ」
  5. 【 小倉優子 】「我が家の定番メニューになりそうです」三男がケーキの生クリーム塗りに挑戦 「息子さんプロ並みですね」の声
  6. 【 花田虎上 】 長女へ手作りのコロッケサンドを用意  ゴルフレッスン同行後は家族4人で久々の焼肉を満喫「今週もそれぞれよくがんばりました」
  7. 横浜・ショッピングモールで子どもたちに自転車安全教室 シミュレーター使い正しい乗り方学ぶ 神奈川県警
  8. 簡単でウマいレトルトパスタ!ソースの味が劇的に進化する中、結局どれを選べばいい?相撲少年たちが6品をガチで食べ比べ!【それスタ】
  9. 【 工藤静香 】二科展出展を報告 「出展2日前まで出すかウジウジと弱気に」 完成作に「koki,に見えてしまうのは私だけ?」の声
  10. 【 本田紗来 】 雰囲気ガラリな金縁メガネショット披露「メガネ買ったんだ」  空港での写真にファン注目「ぶっちぎりでかわいい」の声
  11. 【 石原詢子 】放射線治療が折り返しに 「今は上手に付き合うしかないですね・・」足の浮腫対策を明かす
  12. 【 片岡凜 】「宇宙はもう手に入れましたか?」 中学時代の〝十年後の自分へ〟の手紙に「我ながら痺れました」