「くら寿司」手がけるプレミアム回転寿司オープン密着!鮮度が段違い、なのに格安!“地元だけの味”実現のため「函館サーモン」新幹線で輸送【それスタ】
「くら寿司」手がけるプレミアム回転寿司「無添蔵」。東京2号店となる新宿店のオープンに密着。“地元だけの味”実現のため「函館サーモン」を新幹線で輸送。「鮮度が段違い、なのに格安」を実現するための努力とは。
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「くら寿司」手がけるプレミアム回転寿司 手軽でハイグレードなおいしさが魅力
7月9日、寿司激戦区の新宿に大手チェーン「くら寿司」が手がけるプレミアム回転ずし「無添蔵」がオープン。
人気の理由は「回転寿司の手軽さで、ハイグレードなおいしさ」。
濃厚な旨みの生本マグロ。赤身、大トロ、中トロの贅沢三種盛りで980円。
脂がのった「オーガニックはまち」は2貫で400円。飾り包丁を入れ、ハケで醤油をひと塗り。こだわりの技が光ります。
特盛ウニは、濃厚な甘みと磯の香りが口いっぱいに広がる極上のウニがどっさりのって、2貫630円。
お客さん
「回転寿司のレベルじゃない気がします」
そしてイチオシは、北海道でその日にしめた鮮度抜群の「函館サーモン」2貫で420円。
ハイレベルなのは料理だけではありません。間接照明の高級感ある店内。
さらに、ゆったりと寿司を堪能できる空間演出。
ホールスタッフは通常の「くら寿司」より多く配置し、お呼びがかかれば片膝ついておもてなし。
寿司激戦区で勝ち抜く切り札 北海道から新幹線で輸送
「無添蔵」は「くら寿司」の国内557店舗のうち、6店舗だけの特別な店。
2005年から関西で展開していましたが、2025年、中目黒に関東初出店。
そして今回、客席数193、最大規模の店舗を満を持して新宿にオープンさせたのです。
しかし新宿は、駅から半径500m以内に約100軒がひしめく寿司激戦区。
「無添蔵」には、そこで勝ち抜く切り札があるんです。
お客さん絶賛。その名も「新幹鮮魚」。
締めたての地魚を新幹線に乗せて、その日のうちに東京へ届ける業界初の試みです。
「無添蔵」中目黒店では、北陸・福井県から地魚を直送し大好評。
そして今回新宿店では、なんと800km離れた北海道・函館から朝締めの魚を届ける新たなチャレンジ。
そのキーマンはくら寿司切っての凄腕鮮魚バイヤー・大濱喬王さん。美味しい魚を求め、年の半分以上を港や浜で過ごす買い付けのエキスパートです。
新宿店オープンの1か月前、大濱さんは函館にいました。お目当ては北国の海で育てられた「函館サーモン」。
上質な脂があり、コクのある風味が楽しめると評判の、新たなブランド魚です。
「くら寿司」鮮魚バイヤー 大濱喬王さん
「“いかりみ”、いわゆる食感の強いサーモンって、日本の消費者の方はほとんど召し上がられたことがない。それを消費者の方に届けたい」
締めたては「いかりみ」とよばれ、こりこりと引き締まった歯ごたえ。地元で味わえるこの食感は、時間と共に失われてしまいます。鮮度が命。
函館サーモンの「鮮度抜群の“いかりみ”」を東京の寿司好きたちに届けたい。
大濱さんが挑むのは、港から約50km離れた加工場までサーモンを「生きたまま」輸送。東京に送り出すギリギリまで生かし、締めたらすぐに新幹線に乗せる作戦です。
水温や酸素濃度を保つ特殊な水槽にサーモンを入れ、輸送テスト。
港から1時間かけ、加工場に到着したサーモンの様子は…
生産者
「ちょっと弱ってますね」
「くら寿司」鮮魚バイヤー 大濱喬王さん
「やっぱり思ってる以上にシビアですね」
閉じ込められたサーモンが暗さに驚き、暴れて弱ってしまったのではないかと予想しました。
Q.もう一回やるんですか?
「くら寿司」鮮魚バイヤー 大濱喬王さん
「やります。何回でもやります。ここがうまくいかないと、いかった身のサーモンをご提供することができないので。絶対にクリアさせます」
ところが、問題はこれだけではありませんでした。
「たまごの“角度”」「ノリの巻き位置」わずかな差が完成度を左右
オープン2週間前。新宿の店舗では、スタッフ総勢130人のトレーニングが急ピッチで進行中。
リーダーは入社25年の真田正樹さん。数々の店舗の運営に携わってきたプロフェッショナルです。
しかし、グループ最大規模の「プレミアム回転ずし」は未知の領域。
無添蔵エリアマネージャー 真田正樹さん
「いかにしてお客様に満足していただける店にできるかが、ちょっとやっぱり不安」
不安なのは、繊細なひと手間を加える「料理の完成度」。
マグロには細かな飾り包丁が。巻物も手作り。本マグロの中トロと大バチマグロを交互に重ね、有明海苔で巻いた「ミルフィーユ鉄火」は1皿1000円。
看板メニューの一つですが…
無添蔵エリアマネージャー 真田正樹さん
「ちょっとダメダメダメダメ。スカスカ。これはダメよ」
巻きが緩く、隙間が。味は良くてもこれではNG。
スタッフ
「なかなか難しい。(くら寿司にはない品で)初めての経験」
求めるのは「プレミアムな一皿」。ビジュアルにも妥協はありません。
オープン1週間前のチェック。
無添蔵エリアマネージャー 真田正樹さん
「端に(ネタが)偏って重みで斜めに。真ん中にもうちょっと修正。こういうのはこだわっていきましょう」
指摘したのは「たまごの“角度”」。ほんのわずかな傾きが、寿司の完成度を左右するのだとか。
「特盛ウニ」は、上から見た時にシャリが見えているようではNG。盛り付け一つで、おいしさがグッと引き立ちます。
そして数の子は…
無添蔵エリアマネージャー 真田正樹さん
「ノリの巻き位置が斜めになってるの分かるかな、これをまっすぐにしてほしいですね。まっすぐ」
さらに、求められるのは完成度だけではありません。
オープン4日前には、スタッフが「お客さん役」になって本番さながらの提供テスト。
スタートと同時に厨房は大わらわ。
お客さんへの提供が遅れている料理をあらわす表示が多数。タイムリミットを知らせるブザーは鳴りっぱなし。スピードも求められるのです。
中でも手がかかるのは新宿店限定の「夏の旬魚肴盛り合わせ」。
噛むほどに旨みあふれる、▼蒸しアワビ肝ソース、▼肉厚な太刀魚の南蛮、▼スズキの昆布締めなど、凝りに凝った海鮮7品3人前を70㎝の大皿に盛り込んで2780円。
慎重に料理を並べていきますが、盛り付けのバランスが悪くやり直し。時間がかかり、ついにアラームが鳴ってしまいます。
無添蔵エリアマネージャー 真田正樹さん
「ダメダメでした、反省が残る一日。注文は確実に遅かったし、あたふたして(お待たせしている)ブザーがずっと点滅する事態。残り少ない期間頑張っていきましょう」
残り4日で、挽回できるのでしょうか。
オープン当日 苦戦していた商品もきれいな仕上がり 「めっちゃ練習しました」
そして迎えたオープン当日。激戦区新宿で目標500人と強気なリーダー真田さん。
午前11時30分開店、行列もなく落ち着いた出だし。
ほどなくすると193席が満席になり、オーダーも続々。厨房が一気に活気づきます。
調理に苦戦していたミルフィーユ鉄火は、きれいに仕上がっています。
スタッフ
「めっちゃ練習しました。毎日何回も練習しました」
さらに大皿の盛り合わせも完成。映える一皿に、思わず写真撮影をするお客さんも。
お客さん
「今日は特別な日なので。ちょっと早めの誕生日」
この日は、息子さんの26歳の誕生日祝い。特別な日を祝えるのも、プレミアムならでは。
「北海道を感じる、めっちゃうまい」 約50kmの道のり越えた「函館サーモン」
ランチのピークタイムを過ぎて、ここまでの集客はまだ目標の半分。
そのころ厨房に、北海道・函館から目玉商品「新幹鮮魚」が到着。果たして、大逆転の切り札になるか?
1か月前、北海道のブランド魚「函館サーモン」の輸送テストは魚が弱って失敗。
そして、迎えた新宿店オープン当日。北海道、朝4時。加工場の生簀をのぞいてみると、函館サーモンが元気に泳いでいます。
水槽にライトを取り付けるなど、輸送中もサーモンが驚かないよう改良。
50kmの道のりをこえ、無事やってきたのです。朝締めをしたら、朝7時半の新幹線に乗って東京へ。
午後3時、新宿に到着。朝まで生きていた函館サーモンが800kmの旅の末、午後3時30分、ついにお客さんのもとへ。
お客さん
「弾力がすごかった。美味しかった。北海道を感じる、めっちゃうまい」
函館サーモンをおかわりするお客さんも。あっという間に完売しました。
ほかにも、北海道から朝締め地魚が到着。
東京ではなかなか味わえない生の「くろがれい」。締めたてならではのもっちりした食感と上品な旨みが特長。2貫で420円。
甘み豊かな白身の「やなぎのまい」は、鮮度落ちが早く地元以外ではほとんど出回らないという貴重品。こちらも2貫で420円と大盤振る舞い。
「くら寿司」鮮魚バイヤー 大濱喬王さん
「お客様に届けることができて安心した」
「『おいしい』と言っていただけることは、われわれバイヤーにとっては一番の誉め言葉」
お客さん
「特別な感じがしてうれしい」
「私の給料でも食べさせてあげられる、ちょっと高級品」
午後10時、無事に目標の500人を達成。
無添蔵エリアマネージャー 真田正樹さん
「明日からも今日以上に、来ていただいたお客様に満足していただけるようなお店を運営したい」
たくさんの人たちの思いを乗せたひと皿。挑戦は始まったばかりです。