猫がかかりやすい代表的な『がん』6選 表れる症状や早期発見のポイントも解説

2026-07-29 11:00

猫のがんにはさまざまな種類があり、初期には目立った症状が現れないことも少なくありません。代表的ながんの特徴や現れやすい症状、早期発見のポイントを知り、愛猫の健康管理に役立てましょう。

猫がかかりやすい代表的な『がん』6選

落ち込んだ顔をする猫

猫のがんにはさまざまな種類がありますが、なかには比較的発生しやすいものもあります。症状はがんの種類によって異なるため、それぞれの特徴を知っておくことが早期発見につながります。

1.リンパ腫

リンパ腫は、猫で最も多くみられる悪性腫瘍のひとつです。リンパ球という免疫細胞ががん化する病気で、消化器や胸の中、腎臓、鼻など全身のさまざまな部位に発生することがあります。

発生した場所によって症状は異なりますが、食欲不振や体重減少、嘔吐、下痢、呼吸が苦しそうになるなどの変化がみられることがあります。

症状がはっきりしない場合もあるため、食欲や体重の変化が続くときは早めに動物病院へ相談しましょう。

2.乳腺腫瘍

乳腺腫瘍は、乳腺にしこりができる病気です。猫では約8〜9割が悪性とされ、進行すると肺などへ転移することもあります。

初期にはお腹に小さなしこりが触れる程度ですが、進行すると皮膚が赤くなったり、出血やただれがみられたりすることがあります。

若いうちに避妊手術を受けることで発症リスクを大きく下げられることが知られているため、予防できる代表的ながんのひとつと考えられています。

3.扁平上皮がん

扁平上皮がんは、口の中や舌、歯ぐき、耳先、鼻先などに発生しやすいがんです。

口の中にできた場合は、強い口臭やよだれ、口からの出血、食べづらそうにする様子などがみられることがあります。耳や鼻にできた場合は、治りにくいかさぶたや傷として気づくケースも少なくありません。

特に白猫では紫外線の影響によって耳先や鼻先に発生しやすいとされているため、寝床に直射日光が当たらないようにするなど、日差しの強い場所で長時間過ごす環境には配慮すると安心です。

4.肥満細胞腫

肥満細胞腫は、皮膚や脾臓などに発生する腫瘍です。皮膚型ではしこりとして見つかることが多く、大きさや見た目が変化する場合もあります。

皮膚にできたものは比較的治療しやすいケースもありますが、脾臓など内臓に発生した場合はすぐに症状は出ず、進行すると元気や食欲の低下、嘔吐などの症状が現れることがあります。

皮膚に気になるしこりを見つけた場合は、自己判断せず獣医師に診てもらうことが大切です。

5.線維肉腫

線維肉腫は、皮膚や皮下組織にできる悪性腫瘍です。触ると硬いしこりとして気づくことが多く、徐々に大きくなる傾向があります。

転移する頻度はそれほど高くない一方で、周囲の組織へ広がりやすく、手術後に再発することも少なくありません。

また、過去にワクチン注射などの注射を打った部位に発生する「注射部位肉腫」もあるため、小さなしこりでも放置しないことが重要です。早い段階で治療を始めるほど選択肢が広がります。

6.鼻腔腫瘍

鼻腔腫瘍は鼻の中にリンパ腫や腺癌などの悪性腫瘍が発生するもので、中高齢の猫にみられることがあります。

くしゃみや鼻水が続くほか、片側だけから鼻血が出る、鼻づまりで呼吸しづらそうにするなどの症状が代表的です。進行すると顔つきが変わることもあります。

慢性鼻炎と症状が似ているため、治療しても改善しない鼻症状が続く場合には詳しい検査が薦められることがあります。

見逃したくない症状と早期発見のポイント

治療中の猫のイメージ

猫は体調不良を隠す習性があるため、がんが進行するまで気づきにくいことがあります。日頃から愛猫の様子を観察し、以下のようなサインがないか定期的にチェックしてみましょう。

以下の症状はがん以外の病気でもみられますが、動物病院への受診を検討する重要な目安になります。

  • 体に「しこり」や「はれ」がある(触ると硬い、徐々に大きくなっている場合は要注意)
  • 食欲が落ちてきた、または体重が減ってきた
  • 嘔吐や下痢の頻度が増えた
  • 口臭が強くなった、または口から出血している
  • 体の傷やかさぶたがなかなか治らない
  • 元気がない状態が続いている
  • 呼吸が深い、または速い

日頃から体を優しく触ってしこりがないか確認したり、食欲や体重を記録したりする習慣をつけると、小さな異変にも気づきやすくなります。

急激な呼吸困難や大量の出血、意識がもうろうとしている場合は緊急性が高いため、できるだけ早く動物病院を受診してください。

がんを完全に防ぐことは難しいがリスクを減らすことはできる

獣医師に抱っこされる猫のイメージ

がんは加齢のほか、遺伝や生活環境など複数の要因が関係して発症すると考えられており、完全に予防する方法はありません。

しかし、適正体重を維持することや栄養バランスのよい食事を与えること、定期健康診断を受けることは健康維持につながります。

また、乳腺腫瘍のように避妊手術によって発症リスクを下げられる病気もあります。愛猫の年齢や生活環境に合わせて、獣医師と相談しながら予防や健康管理を進めていきましょう。

まとめ

撫でられる猫

猫がかかりやすい代表的ながんには、リンパ腫や乳腺腫瘍、扁平上皮がん、肥満細胞腫、線維肉腫、鼻腔腫瘍などがあります。

初期には目立った症状が現れないこともありますが、食欲や体重、しこり、鼻や口の異変などに日頃から目を向けることで、早期発見につながる可能性があります。

気になる変化が数日から数週間続く場合や、急激に体調が悪化した場合は様子見を続けず、早めに動物病院を受診しましょう。毎日の健康チェックと定期健診が、愛猫の健康を守る大切な習慣になります。

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