「危険はあの日突然現れたわけではない」辺野古転覆事故 亡くなった女子高校生の家族が初めての会見 刑事告訴は「葛藤の末の決断」【news23】
沖縄・辺野古沖で船が転覆し高校生が亡くなった事故。家族は学校の校長ら11人を刑事告訴しています。事故後、初めて会見を行った両親は、告訴について、「4か月間の葛藤の末の決断」だったと明かしました。
【写真で見る】天井より高い波が何度も何度も... 事故当日の状況
告訴は「4か月間の葛藤の末の決断」 亡くなった生徒の家族が会見
30日午後、東京を訪れたのは、沖縄・辺野古沖の転覆事故で亡くなった、武石知華さん(17)の家族です。
同志社国際高校の2年生だった武石さんは2026年3月、修学旅行で訪れた沖縄で平和学習として、辺野古の基地建設に反対する“抗議船”に乗船。船が転覆し、命を落としました。
事故後、初めて会見を行った両親は...
武石知華さんの父親
「なぜあんなに元気で、一生懸命頑張っていた知華が命を失わなければならなかったのか。その理由について考え続ける日々でした」
武石さんの母親
「四十九日までは自分が生きているのかもわからない感じで過ごしていて、気がついたら、桜の季節も五月晴れも終わって、猛暑になっていた感じ」
事故をめぐり、武石さんの家族は同志社国際高校の校長ら4人と、転覆した船を運航していた「ヘリ基地反対協議会」の共同代表ら7人を業務上過失致死傷などの疑いで刑事告訴しました。
武石さんの父親
「誰一人、法廷で刑事責任を問われることなく終わってしまう、その可能性すらあると感じました。4か月間の葛藤の末の決断です」
武石さんの母親
「知華は学校が大好きだったので、告訴することも悩みながらだったんですけど、知華の死に対して、責任は取ってもらうべきだと思います」
過去の修学旅行での映像も公開「危険は前から見えていた」
両親は、学校側は“事故を止められる機会を素通りしてきた”と主張。
会見では事故の危険性は予見できたとして、これまでの修学旅行で撮影された映像が流されました。過去の映像では船が白波を立て水上を進む様子が映っていました。船が大きく揺れる様子も確認できます。
武石さんの父親
「船が高速で走り、生徒がずぶ濡れになり、海上保安庁のボートが並走する様子が映っています。危険はあの日突然現れたのではありません。前から見えていたのです」
また、事故当日の映像も公開しました。
一見、波は穏やかにも見えますが、その後、沖に高い波が確認できます。
武石さんの父親
「大きな波が覆い被さるように入ってきて、天井より高い波が何度も何度も起き上がってはまた被ってくる。なかなか直視はできない映像でした」
告訴受け学校法人同志社「当局による要請に全面的に協力」
刑事告訴を受け、ヘリ基地反対協議会は「ご遺族の思い、訴えを真摯に受け止めて今後も捜査に全面協力していく」とコメントしています。
一方、学校法人同志社は「本事態を厳粛に受け止め、当局による要請に全面的に協力してまいります」としています。そして、「学校法人同志社」が設置した第三者委員会は31日、調査結果について会見するということです。
武石さんの父親
「真相が余すところなく、明らかになること。責任の所在が法に基づいて明らかにされること。そして二度と同じ事故が起こらないこと。厳正な捜査をお願いできれば」
武石さんの母親
「当たり前に守られなければいけない子どもの命が、ずさんに扱われることのない未来を残してあげたい」