通報15秒で現場へ…アメリカの学校で「防犯ドローン」導入 催涙弾や体当たりで銃撃犯に対峙【Nスタ解説】

TBS NEWS DIG Powered by JNN
2026-08-21 20:21

銃の乱射事件が相次ぐアメリカで、学校を守る防犯用のドローンが注目されています。
通報からわずか15秒で現場に到着し、銃撃犯から子どもたちを守る最新鋭のシステムとは。

【写真を見る】“防犯ドローン” を遠隔操作するオペレーター

“防犯ドローン” 通報から15秒で現場に 催涙弾や体当たりも

今、アメリカの学校で防犯用のドローンの配備が進められています。

銃撃犯と対峙したドローンは、ストロボの光や大きな警報音で注意をそらし、さらに催涙弾を発射します。また、状況によっては時速約100キロのスピードで体当たり。

そして、何といっても最大の強みは機動性です。通報から15秒で現場に急行し、銃撃犯に対峙することが可能です。

銃の乱射事件のほとんどは、警察官が建物に突入する前に被害が発生していて、“最初の2分”の対応が運命を分けると言われています。

“防犯の「スプリンクラー」”米各地へ拡大 学校から問い合わせ多数

警備会社は、この防犯システムを「火災を防ぐスプリンクラー」に例えます。

ドローン警備会社CEO ジャスティン・マーストン氏
「(ドローンは)5秒以内に反応して、15秒で銃撃犯と対峙し、60秒で制圧する。反応速度という点では、スプリンクラーと似ている」

学校の構造に合わせて、校舎内に20台から60台のドローンを分散して配置。緊急通報と同時に、最寄りのボックスから飛び立つ仕組みです。

操縦するのは、特殊部隊などへの所属経験があるオペレーターで、学校での事件に対応できるよう、特別な訓練を重ねているということです。

テキサス州に司令室があり、地元警察とも連携しながら、アメリカ各地の事件に対応できる体制を敷いています。

ドローン警備会社CEO ジャスティン・マーストン氏
「学校内で起きる銃撃事件は年間約200件。スプリンクラーより防犯ドローンの方が必要性がずっと高い」

ドローンを使ったこの防犯システムには、各地の学校から問い合わせが相次いでいて、現在はジョージア州など3つの州にある9つの学校で配備が進んでいて、年内には10州での展開が見込まれているということです。

学校に「防犯用ドローン」危険性の指摘も

日比麻音子キャスター:
アメリカの学校で最新鋭のドローンの配備が進められています。

国際情報誌「フォーサイト」元編集長 堤伸輔さん:
アメリカでは、学校現場における乱射事件で、犠牲になる児童が多くいます。何らかの対策をしなければいけないというのは当然だと思います。

【アメリカ・学校での銃乱射事件】
<2021年~2025年の5年間>
発生件数:1488件
けが・死亡:1136人
(Riedman, David (2025). K-12 School Shooting Database.より)

トランプ大統領が第1次政権時代に「教師全員に銃を持たせろ」という案を出しましたが、それよりはこの防犯ドローンの方が有効な対策だと思います。

一方で、防犯ドローンはプロのパイロットが遠い場所から操縦しているので、逃げ惑う子どもたちに間違って当たることがないかという危険性が指摘されています。実際、過去にこのような(ドローンの)開発を手がけた会社が断念をした経緯もあります。

防犯ドローンを導入しないよりはいいと思いますが、導入には様々な壁があると思います。

日比キャスター:
AIやドローンに絶対、100%はありません。慎重な検討が必要になりそうです。

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<プロフィール>

堤伸輔さん
国際情報誌「フォーサイト」元編集長 熊本出身
BS-TBS「報道1930」ニュース解説

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