視聴者の声~熊本地震報道とバレーボール中継へのご意見~【調査情報デジタル】

TBS NEWS DIG Powered by JNN
2026-08-22 09:00
視聴者の声~熊本地震報道とバレーボール中継へのご意見~【調査情報デジタル】

テレビ局には番組を観た視聴者から様々な声が寄せられる。TBSテレビの「視聴者センター」(カスタマーサクセス室所属)は、こうした声を集約し番組制作の現場にフィードバックさせるのが仕事だ。担当者が寄せられた“声”の一端を紹介する。

各地で厳しい暑さが続く中、7月下旬に熊本で震度7の地震が発生しました。さらに台風や大雨も各地に被害をもたらしています。暑い夏、本当に大変な思いをされている方がいらっしゃることと思います。被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。一日も早い復旧をお祈りしております。

熊本で震度7の地震が発生した際には、迅速な速報や特番への切り替えなどに対するご意見から、番組の伝え方や取材の姿勢についてまで、さまざまな声が寄せられました。

特に、報道・情報番組のキャスターやアナウンサーが被災地に入ることについては、多数のご意見が届き、賛否がわかれました。

「インフラが寸断され生活に苦慮する被災地に大勢のスタッフで乗り込むことは、現地の方々の負担を増やしませんか?地元のテレビ局で十分です」(男性50代)

被災者や、暑さの中で支援・救助している人にカメラを向けるのは負担になるのではないか、人数が多いと被災地に迷惑ではないか、といった心配と批判の声がたくさん届きました。また、取材者の服装やたたずまいなどへのご指摘もいただきました。

一方で、「キャスターこそ現場を見て伝えるべきだ」「エアコンが使えない被災者のところに行き、生の声を伝えて欲しい」といった声も届いています。

「アナウンサーが被災地のアーケードを取材して伝えたことに感謝。親戚がいますが現地へ行くことができません。商店街や住宅地など、普段の暮らしの場所の状況を知ることが出来て大きな支えとなりました」(男性70歳以上)

また、生活がどうなっているのかに焦点を当てて欲しいという声も多く届きました。

「特定の商業施設の被害などが大きく取り上げられていますが、これに偏らず、各地の避難所で何が足りていないのか、個人で出来る支援は何かなど、被災地の生活に直結する情報を届けて欲しいです。また、障がいのある方などマイノリティをフォローする力を持っているのは地上波のテレビだと自覚して報道して下さい」(男性50代)

こうした声に触れる中で、2024年に起きた能登半島地震の際に、視聴者センターの対応についてこの「視聴者の声」に先輩が記した文章が思い起こされました。

”報道の現場は被災地の方々の状況を最優先に考え、細やかに配慮しながら取材し報じていることをオペレーターはみな知っています。しかし、どんな厳しいご意見でもお客様が電話を切るまで、その声に耳を傾けることが視聴者センターの役割だと認識しています。” 

視聴した方の気持ち、状況はさまざまです。視聴者センターでは、ご意見を下さる方の「被災地への思い」や「放送への期待」を一つ一つ受け止め、次につながるよう、現場へ届けていきます。 

「負けたら~」のフレーズにご意見

もう一つ、6月から8月初めまで行われた「バレーボールネーションズリーグ」には多くのご意見が寄せられました。日本代表の素晴らしい躍進を楽しまれた方も多かったことと思います。

スポーツ中継の際は厳しめのご指摘が多く届きますが、そんな中で、スポーツ中継の有料チャンネルでの放送が多くなっていることを受けてか、「バレーボールの地上波放送ありがとう!」という、放送そのものへの感謝の声をいただきました。

また、今回の応援サポーター「timelesz」の原嘉孝さん。さまざま活躍されましたが、中継の副音声には好意的意見が多数寄せられました。

「副音声が最高でした。正直、アイドルか・・・と思っていましたが、バレーボール経験者から見てもわかりやすさ、視聴者と同じような熱量の応援で、没頭して観戦できました」(男性20代)

一方、印象深かったのが、決勝ラウンドの実況やテロップで出てきた「負けたら~」といった表現に対するご意見でした。

「勝利を願って応援しているのに、『負けたら終わり』などのマイナスな表現を聞かされるとがっかりします。『がんばれ日本』のほうが心に良いのではないですか」(女性60代)

このような声を思いのほかいただきました。スポーツの世界ですし、「負けたら終わり」「背水の陣」といったフレーズは、勝負の厳しさや臨場感を伝えるための定番の表現です。また、この決勝ラウンドは、予選ラウンドの総当たり戦のように、負けてもまだ次があるわけではない、と正確に伝える文言でもあります。しかし今の時代、「緊迫感」より「選手を応援したい」といった、より前向きなものを求める方も増えてきているのかもしれない、と感じました。

日々寄せられるさまざまなご意見に触れていると、画面の向こう側の「世間の温度」の変化を感じることがあります。視聴者センターは、そうした空気感も現場に伝えられれば、と考えています。

〈執筆者略歴〉
浜崎 由佳(はまざき・ゆか)
1995年TBS入社。
ラジオ局、報道局、事業局などを経て、編成考査局。現在カスタマーサクセス室長。

【調査情報デジタル】
1958年創刊のTBSの情報誌「調査情報」を引き継いだデジタル版のWebマガジン(TBSメディア総研発行)。テレビ、メディア等に関する多彩な論考と情報を掲載。原則、毎週土曜日午前中に2本程度の記事を公開・配信している。

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