“想定外”相次いだ千葉豪雨「やばい、戻れない」なぜ2700台もの車が水没? 続く停電…マンションの弱点とは “浸水しないはず”の場所まで…【サンデーモーニング】

発生から時間が経つにつれ、被害の大きさと、多くの人が「想定外だった」都市生活の弱点が見えてきました。
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“想定外”相次いだ千葉豪雨 なぜ2700台もの車が水没?
記者
「学校の跡地に災害廃棄物が集められ山のようになっています」
集積場に積み上げられたのは、水に浸かって使えなくなった家具などの廃棄物。
千葉市では、住宅地の路上にも廃棄物が並び、豪雨被害の大きさを物語ります。
そして道路には、いまだレッカー移動を待つ車両も…
水没して動けなくなった車は実に2700台に上ります。
記者
「千葉市役所の駐車場に来ているのですが、水没し動かなくなった車が数多く集められています」
都市部で未曽有の被害をもたらした千葉豪雨。
想定外だった被害の実態が明らかになってきました。
「車から出られない」千葉豪雨に相次いだ119番通報
水没した車から相次いだ119番通報。
▼119番通報の音声 ※通報者はこの後、脱出
消防
「車から出られますか?」
男性
「ちょっと出られない。腰まで(水に)入っちゃって。水がどんどん入ってきちゃった」
▼119番通報の音声 ※通報者はこの後、脱出
女性
「水が今、椅子の上まで。どのくらいかかります?」
消防
「なるべく窓を割れれば割って」
女性
「どうやってやるんですか?」
消防
「何かかたいものない?」
女性
「ないです!何もないです!」
一体どのようにして車は水没してしまうのか。
通い慣れた道で瞬く間に身動きがとれなくなる恐怖とは…
通い慣れた道でも車が“想定外”の水没 一体なぜ?
男性
「この車はもう廃車です」
ドライブレコーダーには、一部始終が残されていました。
自宅から車で妻を迎えに出かけた直後...
男性
「やば、やばいやばい」
道路に波が立つほど水かさが増し...
それでも進もうとしますが...
男性
「車止まっちゃう。車止まった」
「戻れない。戻れないよどうしよう、まずいな、これ」
自宅からわずか300mほどの場所で立ち往生。雷が鳴っていたため、しばらく車内に留まりましたが…
男性
「水に浸かりたくない、感電したくないと思って、シートの上でしゃがんでいたが、シートよりも水が上がってきちゃって」
結局、事前に開けておいた窓から脱出。
男性
「窓開けてなかったら閉じ込められちゃって、一歩間違えれば我が身だったなと」
なぜ、冠水した道路を前に進んでしまったのでしょうか。
男性
「とにかくまっすぐ進もうと思って進んだんですけど、思いのほか水の溜まり(の早さ)がすごくて」
――水が深くなる場所には見えないですが?
男性
「まさかですね」
地下設備が浸水 都市の“弱点”が露呈…
予想もつかない早さで水かさが増したという今回の豪雨。
千葉市に備えが無かったわけではありません。
大量の雨水を貯めることができる地下施設。3か所で25mプール54杯分の容量がありますが…
千葉市雨水対策課 根木義治 課長
「想定以上の雨が降ったということで、本当に歯がゆい」
貯水施設にも収まりきらず、広がった「内水氾濫」で、都市ならではの弱点も浮き彫りに...
停電したマンションの住人
「氷を入れるけど一晩持たないんだよね。氷が溶けてしまう」
停電が続き冷蔵庫が使えない生活を強いられているのは、千葉市内のマンション。
浸水によって、地下にある電気設備が壊れたのです。水道も電動ポンプに頼るため、断水も続いています。
別のマンションで一階に店を構える花屋さんは…
生花店の店主
「想定外の水は出ないということを前提に、電気設備を地下に設計したと思うんですけど」
21日に一部の電源が復旧するまでは花の保冷ケースが使えず、大きな損害が出たといいます。
停電は、今も14のマンションで続いています(22日午後1時時点)。
地下の電気設備への浸水による停電は、2019年に川崎市・武蔵小杉のタワーマンションでも問題になりました。
この翌年、国交省は、電気設備への浸水対策のガイドラインを策定していましたが、対策が追いついていない現状が露わになった形です。
ハザードマップの盲点 内水氾濫への備えは…
今回は、浸水地域についても「想定外」が相次ぎました。
車の半分の高さまで浸かるほどの水が押し寄せ、1人が死亡した千葉県・佐倉市の上志津地区。
しかし、大雨被害に関する自治体のハザードマップでは、浸水が想定されていませんでした。
地域医療を支える病院のある地区でも…
記者
「千葉市の山王病院では敷地の大部分が浸水想定区域外だったのですが、排水機能を超える雨によって病院の機能が停止しています」
やはり、地下に水が流れ込んだことで電気設備が破損。
9月の診療再開を目指し復旧を急いでいるといいます。
山王病院 谷嶋隆之 院長
「電力と水道関係も全部、ライフラインが駄目になった」
従来の想定を大きく超えてきた今回の豪雨。
「内水氾濫」への備えがあらためて問われています。