石川・富山で「レベル5大雨特別警報」空から見た被害の全容 想像超える雨で要警戒“エアーハンマー”

TBS NEWS DIG Powered by JNN
2026-08-28 22:34

レベル5の「大雨特別警報」が一時、発表された石川県と富山県。冠水した道路で車が立ち往生するなど被害が相次いでいます。

【写真で見る】“まるで湖”状態の住宅街 富山・氷見市

“経験ない量の雨” レベル5大雨特別警報 土砂崩れで集落結ぶ国道塞がれ…

報告
「羽咋市菅池町ですが、大規模な土砂崩れが起きているのが見えます。家のすぐそばまで崩れた土砂が迫っています」

石川、富山を襲ったレベル5大雨特別警報の大雨から一夜。上空から見えたのは、深くえぐられたような被害の爪痕の数々です。

山間部では、所々で土砂崩れが発生。集落を結ぶ国道が塞がれていました。

報告
「画面中央に見えている集落が孤立をしているのではないかといわれている(羽咋市)菅池町の様子です。人が見えますね、車も見えます」

その上空に1機のヘリが…

報告
「下に人も見えますね。防災の職員が住民の安全を確認するためにおりていったのかもしれません」

のり面が崩れ、アスファルトが浮いた状態の道路。JNNのドローンが撮影した宝達志水町の映像です。

午前10時時点で、6地区、109世帯、216人が孤立。全地区で安否の確認は取れているといいます。

報告
「車体の半分ほどまで水に浸かった状態」

“まるで湖”の住宅街 住民悩ませる泥「がっかりを超える絶望に」

一方、こちらは富山県氷見市。おとといの降り始めからけさまでの氷見市の降水量は472ミリ。8月の1か月平均の2.5倍の雨がこの短期間でまとまって降ったということになります。

市内には、まるで湖のようになっている場所も。その中にあるのは無数の住宅です。

そこへ1台の車がやってきますが、停車。この先の道は水没していて、これ以上進むことができません。

救助活動はけさも続いていました。

救助された男性
「(水が)床の上5センチぐらい。寝るところとか、すごく制限されていた。これからどうなるか」

午前4時の富山県高岡市。暗闇の中、雨音が響きます。

復旧の妨げにもなる、再びの雨。

高柳光希アナウンサー
「大雨の被害から一夜明けて、この川ではどこから流れてきたのか机が川の上に落ちていて、川の中を見てみますと、タイヤが流れ着いて、プカプカと浮いています」

冠水した地下道では、流れ込んだ流木やがれきの撤去作業が行われていました。

作業員
「人力でやっていくしかない。休憩しながら、水分をとりながらやっていきます」

さらに、住民らを悩ませているのが大量の泥です。

高柳光希アナウンサー
「道路上に堆積した泥をブルドーザーによって運んできまして、この先にある山に少しずつ積み上げていくという作業が行われています」

一方で、室内に入り込んだ泥の撤去作業は、人力ということもあり、思うように進んでいない家も多くあります。

販売前の建て売り住宅。床や引き出し、バスタブにも泥が入り込んでいます。

住宅販売会社のスタッフ
「先のことは分からない。がっかりを超える絶望になりますかね」

各地で警報級の雨 金沢・千葉で見られた“マンホールから水”

警報級の雨は各地で…。絶え間なく降りそそぐ雨。北海道・苫小牧市では一時、レベル4の大雨危険警報が発表されました。

伊達市では、土砂崩れで線路内に流れ込んだ倒木と回送列車が衝突、脱線する事故が起こっています。

きょう明け方には、釧路地方で線状降水帯が発生し、猛烈な雨を観測しました。

列島を立て続けに襲う“想定外”の雨。気をつけるべきものは他にもあります。

想像を超える大雨で度々見られるのが、マンホールから水が吹き出す光景。きのうの金沢市内でも見られました。

さらに、今月の千葉豪雨の際にも、周囲の人や車をはるかに超える高さまで水が上がり、柱のようになっていました。

大雨での危険は下からも? “エアーハンマー現象”とは

なぜ、このような現象が起こるのか。専門家は…

元消防士・防災家 野村功次郎さん
「下水道というのは、生活用水や雨水が流れている。流れていない空間には空気が溜まっているが、そこに急激な雨水や下水が入ることによって、空気が圧縮され、外に噴出するエアーハンマー現象」

通常、下水道管の水位は低く保たれていますが、大雨で排水能力を超えるほどの水が流れ込むと、中の空気が圧縮された状態に。その結果、強力な圧力によってマンホールの蓋が吹き飛び、水が吹き上がるというのです。

ただ、この「エアーハンマー現象」で飛び出すのは、これだけではありません。

今年6月、日本列島に沿うように進んだ台風7号。このとき、大阪市内に設置された防犯カメラの映像には、ものすごい勢いで吹き出した水が車に激しくかかる様子が。そして、別のカメラを見てみると、路面が大きく突きあがってしまいました。

元消防士・防災家 野村功次郎さん
「約10トンの圧力には耐えられる構造。ここ数年の雨量などをみると、20トン、30トン、大型ダンプ1台分の力が一気にかかるような力が働く。蓋とその周辺の道路も剥がれたり、炸裂したような形状を生み出す」

大きなけがにもつながりかねないエアーハンマー現象。発生しやすい場所の特徴はあるのでしょうか。

元消防士・防災家 野村功次郎さん
「自治体の排水能力は概ね(1時間に)50~60ミリの間で想定され、設計。でも、今はるかに超えるくらいの雨量が降っているのが事実。実はどこで起きてもおかしくない状態」

では、危険を回避するためのポイントは?

元消防士・防災家 野村功次郎さん
「洪水・浸水ハザードマップを事前に見て、さらには外出時にマンホール、興味を持っても近寄らない、異変を感じれば通報する勇気を持って」

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