二宮和也×村竹ラシッド 「考えない日はなかった」 世界陸上5位の悔しさ…「スレスレを跳ぶ」究極の技でアジア記録更新へ【バース・デイ】

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2026-08-29 06:08
二宮和也×村竹ラシッド 「考えない日はなかった」 世界陸上5位の悔しさ…「スレスレを跳ぶ」究極の技でアジア記録更新へ【バース・デイ】

32年ぶりに日本開催となるアジア大会(愛知・名古屋)が9月19日に開会式を迎える。この大舞台を盛り上げるべく、俳優の二宮和也(43)がTBSスペシャルアンバサダーに就任した。

【写真をみる】村竹ラシッド「スレスレのハードリング」

「自国開催の魅力や熱量は測り知れないものがある。一緒に喜んで悔しがって泣いて笑う9月になってほしい」

そう語る二宮が、アンバサダーとして初めてのロケで向かった先にいたのは、110mハードルの日本記録保持者・村竹ラシッド(24)だ。

「足の速い人、バネがすごい人だなと思っています。どういう心意気でアジア大会に向かうのかは聞いてみたい」と対談に臨んだ二宮。練習場に到着すると、106.7cmのハードルの高さと、約9mというハードル間の距離に驚きを見せる。インターバルをわずか4歩で駆け抜けるトップアスリートの圧倒的なパフォーマンスを間近で体感した。

「考えない日はなかった」

村竹は2024年のパリ五輪で、日本勢初となる5位入賞を果たした。さらに2025年には日本人初となる12秒台(12秒92)をたたき出し、その記録はアメリカのグラント・ホロウェイ(28)がパリ五輪決勝を制した際の12秒99をも上回るものとなった。

しかし、日本中の期待を背負って挑んだ東京世界陸上では、準決勝を全体3位で通過してメダル獲得への期待が高まったものの、決勝の結果はパリと同じ5位。メダルまで0秒06差の13秒18だった。

「何が足りなかったんだろうな。何が今まで間違っていたんだろうな。パリ五輪が終わってからの1年間、本気でメダル獲りに1年間必死に練習して、本当に何が足りなかったんだろうな」

世界陸上からおよそ1年。二宮から「そういう現実と直面して、何日くらい考え込んだりするの?」と問われた村竹は、「今までずっとです。考えない日はなかった」と吐露した。悔しさを決して忘れず、全てを背負って走り続けている。

ミリ単位を削り出す「スレスレの技」

悔しさを抱えながらも、村竹はすでに次のステップへと踏み出している。メダルを掴み取るために必要なこととして挙げたのは、国際大会での経験を積むことだ。主戦場を海外に移し、世界大会の決勝常連メンバーと何度も戦うことで、どんな相手でも自分のレースプランを押し通す強さを磨いている。5月に中国・厦門(アモイ)で行われたダイヤモンドリーグでは、東京世界陸上王者でアメリカのコーデル・ティンチ(26)らを抑えて2位に入るなど、堂々たる走りを見せた。

さらに村竹が突き詰めているのが、強みである「スレスレのハードリング」の究極形だ。ハードルにギリギリ当たらない、あるいは当たってもスピードを殺さない絶妙な塩梅を追い求めている。

指導する山崎一彦コーチも「ハードルを倒してしまうと0.02秒〜0.03秒のロスになる。バーをスレスレに跳んでいく技を今やっている」と語るように、勝敗を分けるのはわずか「0.06秒」の差。頭の中に「下り坂を下るイメージ」を描きながら、ミリ単位の感覚の微調整と海外選手の動きの取捨選択を繰り返し、暗雲を切り開こうとしている。

「最悪を想定して準備する」一流の共通点

対談の最中、村竹から二宮へ思いがけない相談が持ちかけられた。

「二宮さんも人前でパフォーマンスすることがたくさんあると思うんですけど、そういう時緊張したりするのかなって」

二宮は「本当に大変申し訳ないのですが、私は緊張しないタイプの人間」と前置きしつつ、大舞台に立つ際のマインドセットを明かした。

「僕もどっちかというとポジティブな考えの人じゃない。『ミスをしたらどうしよう』というマインドはずっとある。めちゃくちゃ最悪なことを考えて、『最悪これだけしなければ今回いける』とか割と考えることが多い」

これに対し村竹も「僕もやっちゃいけないこととか考えたりする。フライングしたら一発失格になるのでどうしようとか、ハードルを途中で変な当て方して転んだらどうしようとか」と共感。「最悪を想定して準備する」という点において、表現者とトップアスリートの思考には大きな共通点が存在していた。

ウォーミングアップ直前が最も緊張するという村竹は、不安と戦いながら自らにスイッチを入れ、トラックへと降り立っている。

「勝ちしかない」ホームで狙うアジア記録と金メダル

対談の締めくくりに、二宮からアジア大会での目標を問われた村竹は、迷いなく答えた。

「優勝ですね。勝ちしかない」

現在、村竹の自己ベストは12秒92。狙うは、12秒88のアジア記録更新だ。

「自国開催でいろんな日本のお客さんがいる中で。アジア大会だからアジア記録みたいなところもある。そこで更新出来たら最高だと思います」

正解のない道を手探りで歩み続ける村竹ラシッド。熱い想いを胸に、9月、ホームの舞台で新たな歴史のページをめくりに行く。

(TBSテレビ「バース・デイ」2026年8月22日放送より)

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