大雨特別警報の福井 一夜明け冠水した街は… 「一睡もできなかった」住民は厳しい暑さの中で片付けに【news23】

TBS NEWS DIG Powered by JNN
2026-09-01 02:18

石川県と富山県で大雨による被害が出たばかりの北陸で、ふたたびレベル5大雨特別警報が発表されました。福井では17もの河川が氾濫しました。

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記録的大雨の福井県 一夜明け見えた爪痕 冠水した街は 

水が引いた街には、朝から片付けに追われる住民の姿がありました。

週末、記録的な大雨に見舞われた福井県。一夜明けて、厳しい暑さにさらされました。

住民
「これからどうしたらいいのかなという気持ちですけど、とりあえず今は片付けることに専念したいと思います」
「もう…いつ片付くかなという感じ」

いつ終わるかもわからない目の前の作業に住民は没頭しました。

喜入友浩キャスター
「こちらクリーニング店ですね。炎天下の中、今も片付け作業に追われています。外には中の機材のようなものも干してありますし、総動員で今片付けをしているような状況です」

浸水した当時、店内には洗い立ての洋服が並んでいたそうです。

黒川クリーニング社 井上浩行 総務部長
「中の方まで床に泥水が入ったのと。一部ちょっと商品がお客様からお預かりしている商品がちょっと汚れてしまった。もう一回工場に引き上げて、もう一回きれいにして、お返しするための作業を今日ずっと午前中してたところ」

「どうにもならない…」水が引いた街 片付け作業で嘆く声も

記者
「トラックが複数台と、その奥にある車はタイヤが完全に見えない状態になっています」

福井県内では、30日午前4時半に福井市、大野市、勝山市に一時「レベル5大雨特別警報」が発表されました。昼前には解除されましたが、24時間に降った雨の量は、勝山市や福井市美山などで観測史上最大となりました。

氾濫した河川は17。街の景色が一変しました。

市街地が大規模に水に浸かった坂井市。車のタイヤが見えなくなるほど道路は冠水し、住民の太ももあたりまで迫りました。

31日、水が引いた街では…

喜入友浩キャスター
「土嚢がこのあたりは残されていますね。ここも乗り越えて…住宅に入ったんでしょうか」

「病院はおそらく雪を溶かすスプリンクラーでしょうか。消雪パイプで泥を流しています」

以前、この家では食堂を営んでいましたが…

山田亮二さん
「(Q.厨房も水が入ってる?)もちろん」

厨房だった1階は水に浸かったそうです。2階から自宅の前を記録した映像には、冠水した道路をおそるおそる走る車が映っていました。

山田亮二さん
「川と一緒やなって言いながら1人で。一睡もできんかった、起きていた。(水位が)みるみるですよ」

こちらの神社も被災しました。

國神神社 武曽素行 宮司
「これ(柵)を越えてきたわけ。だからここも泥水が溜まり、それが引けた後に泥が残っていた」

当時の写真や映像には、神社に水が迫っている様子が残されていました。

武曽素行 宮司
「床に置いていたものがほとんどやられて、いま外で干してある。太鼓は下の方が濡れている」

神社は今年10月、地域にとって大切な祭りを控えていました。

武曽素行 宮司
「(祭は)皆が老いも若きも楽しみにしてる。我々はいつも通りお祭りができるよう、これから準備していかなきゃいけない」

天日で写真立てを乾かしていた女性に出会いました。

「売り物の額。乾かしてから捨てようと思って広げていた」

50年以上にわたり、親子で経営している写真店。今回の雨により1階部分が水に浸かり、およそ20年使ってきたプリンターが被害を受けました。

吉川将典さん
「欠かせないが、この辺まで浸かってしまった」

このプリンターでしか出せない色の鮮やかさや透明感があり、それを失ったことを惜しみます。

吉川昌幸さん
「地域の皆さんに愛されて続いてきたお店なので、またきれいにして、安心して幸せな記憶を残してもらえる場所になるように」 

大雨による田んぼ冠水 道路崩落で孤立世帯も

こちらも先週(27日)の記録的な大雨による影響が続いている石川県。羽咋市内では、現在も田んぼなどが広い範囲で冠水していて、県などが排水作業を進めています。

県によると、排水が完了する見通しは立っていないということです。

記者
「こちら床鍋集落へ向かう道路なんですが、ご覧の通り道路が完全に崩落しており、通行することができません」

富山県氷見市内では、土砂崩れや道路陥没の影響で現在も22世帯・31人が孤立状態となっています。

集落の住民
「どうにもならない。市から食料をもらってるが、こっちもまだ欲しいものがある」

県は大型の重機による土砂の撤去作業を進めています。

8月に台風10個発生 60年ぶり

小川彩佳キャスター:
福井県で29日夜から30日にかけて降り続いた記録的な大雨。8月は各地で大雨特別警報が相次ぎました。

坂口愛美気象予報士:
現在の水蒸気画像を見ると、中国大陸から日本列島に向かって、秋雨前線に沿うように次々と大量の水蒸気が流れ込んでいます。

これは「大気の川」と呼ばれる現象なのですが、理由の一つに、「今年は台風の発生数が多かった」ことがあげられます。

8月は例年、一番台風の発生数が多い月ではあるものの、今年は平年の2倍近く、10個発生しました。ここまで多いのは60年ぶり。過去最多タイとなりました。

そしてもう一つ、「海水温が高い」ことです。全体的に日本付近の海水温は高くなっているのですが、特に日本海は、平年と比べて3℃くらい高くなっています。海水温が高い分、水蒸気の量が多くなっているのです。

なぜ多い 北陸地方の大雨

坂口愛美気象予報士:
今回、なぜ北陸地方で大雨になったのか。

先週(8月27日)、石川県・富山県で記録的な大雨となりました。8月27日の天気図を見ると、北陸地方には秋雨前線がかかり、さらに台風18号と、高気圧の縁を回る湿った空気が流れ込みました。また上空に寒気もあったので、前線の近くにある石川県・富山県で大雨となったのです。

福井県で29日夜から30日にかけて降り続いた記録的な大雨。こちらは、前線に向かって流れ込んだ湿った空気と、前線の北側にある低気圧、これらの風がぶつかりあう地点が福井県だったのです。

記録的大雨 なぜ未明に頻発? 相次ぐ「特別警報」

小川キャスター:
今回、発生した北陸地方の大雨は、いずれも夜から早朝にかけて「特別警報」が発表されました。

坂口愛美気象予報士:
昼間は地上と上空の気温差がそこまで大きくないのですが、夜になると、放射冷却により、熱が宇宙に逃げていきます。

ただ、雲があると布団のような役割を果たして、なかなか熱が逃げにくくなります。一方で、雲の上面からは熱が放射されて冷やされるため、地上付近との温度差が生じやすくなります。

そうなると、地上付近と雲の上の気温差が大きくなり、大気の状態が不安定になる。その結果、夜に積乱雲が発達し、集中豪雨となり、警報の発表が夜~早朝になったのです。

週後半は再び大雨のおそれ

小川キャスター:
今後も大雨の警戒は必要になりますか?

坂口愛美気象予報士:
この先も台風、秋雨前線ともに危険な状況が続きそうです。

現在、日本の南には、9月1日にも台風24号になる見通しの熱帯低気圧など、雲の塊が集まっています。これらが今週後半にかけてどんどん北上していくとみられています。

台風としてはそこまで発達しないものの、秋雨前線を刺激しそうです。特に3日は全国的に雨になる見込みで、特に北陸など日本海側あたりは警戒をしてください。4日は、東日本も含め太平洋側でも注意が必要となりそうです。

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