服を買うなら「コンビニ」!?アパレル販売“強化”なぜ 各社の戦略は【ひるおび】

「セブン-イレブン」が9月8日に大手アパレル「アンドエスティ」とのコラボ商品を発表しました。
また、コンビニエンスウェアの“先駆け”「ファミリーマート」は、9月4日に「47都道府県別ラインソックス」の販売を開始。
「無印良品」の豊富な品ぞろえで売り上げ好調な「ローソン」でも、9月29日から「BRUNO」との初コラボ商品が発売される予定となっています。
競争が激化するコンビニの衣料品販売。
各社の狙いと今後の展望を消費経済アナリストの渡辺広明氏に聞きます。
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“客数は減少傾向”コンビニ業界の現状は
コンビニ全店の売上高は、2025年で12兆582億円となっています。
売上の推移を見ると微増していますが、全店の来店客数は減少傾向にあります。
消費経済アナリストの渡辺広明氏は、コンビニ業界は現在“飽和状態”だと分析しています。
消費経済アナリスト 渡辺広明氏:
ピークが2019年で、174億人がコンビニで買い物をしていました。
その後コロナで行動変容が変わって下がってからは、ずっと伸びてきたんですけど、去年163億人ぐらいで止まっているんです。
売上がなぜ上がっているかと言うと、客単価が上がっています。
コストプッシュインフレで物の値段が上がったり、付加価値があるデザートを売ったりすることによって商品の単価が上がっているので売上は維持しているけれど、客数は厳しいということですね。
恵俊彰:
お客さんは減っているけど、使っているお金は増えているということですね。
売上は上がっているけれどこのままじゃ厳しいから、何かしなければいけないということで衣料品ということになってるんでしょうね。
アパレル分野を強化 セブン-イレブンの狙いは?
9月8日、セブン-イレブンは、ファッションブランド「niko and ...」や「LOWRYS FARM」などを手がける国内3位のアパレル企業「アンドエスティ」とタッグを組み、アパレル分野を強化することを発表しました。
マフラーやシュシュ、Tシャツなど、限定商品を9月25日から順次販売します。
目玉の一つは「ハローキティ」とのコラボ商品で、スウェットやパーカーなどを10月下旬から発売予定です。
セブン-イレブンは、今後もキャラクターコラボ商品を展開していくとしています。
なぜアパレル分野を強化するのでしょうか。
セブン-イレブン・ジャパン 商品本部の渡邊純子氏は発表会で
「なかなか取り込めていない若年女性を中心とした、新しいお客様を呼び込んでいく狙いがございます。」
と話しています。
セブン-イレブン・ジャパンの来店客調査によると、
2025年度の来店客層は
50代以上が40.7%、30代~50代が42.2%、30代未満が17.1%と、30代以上が80%以上を占めています。
消費経済アナリスト 渡辺広明氏:
そもそも若年層は人口とともに減っています。
そこのお客さんを獲得するということは、長くお店を使っていただけますから、ファンを作るという意味でも若年層の女性を取らなきゃいけないということですね。
コンビニ各社の売上を見ると、セブン-イレブンが2兆円以上リードしています。
≪チェーン店全店売上≫※各社2026年2月期決算資料より
・セブン-イレブン 5兆4693億円(前年比1.9%増)
・ファミリーマート 3兆3002億円(前年比1.7%増)
・ローソン 3兆223億円(前年比4.5%増)
日商伸び率(店舗ごとの1日の売上がどれぐらい伸びているか)は前年比で
・セブン-イレブン 1.2%増
・ファミリーマート 3.0%増
・ローソン 4.5%増
セブン-イレブンが首位を独走しているものの、各社がじわじわと追い上げている状況だと渡辺氏は話しています。
“コンビニ衣料品”の先駆者 ファミリーマート
コンビニ衣料品の最先端を走っているのがファミリーマートです。
2021年から発売されている、ラインソックスや今治タオルなどの「コンビニエンスウェア」は、売上が毎年30%以上伸びており、2025年度には200億円を突破。将来的には1000億円規模を目指しています。
広報担当は、
「コンビニエンスウェアがあるからファミマに行くという差別化要素になっている」と話します。
さらに、2026年7月には港区に初の旗艦店となる「FAMIMA PARK AZABUDAI」がオープン。アパレルの売り場は従来の4倍で、試着室も完備し、有名デザイナーとのコラボグッズも販売しています。
またファミリーマートの45周年を記念して、都道府県を代表する花をモチーフにラインをデザインした「47都道府県別ソックス」を9月4日から順次発売しています。
各ソックスはその都道府県でしか購入することはできません。
恵俊彰:
そこへ行かないと買えないという。それもまた価値が上がっていきますもんね。
消費経済アナリスト 渡辺広明氏:
コレクションしたくなる人も増えますし、ヒットするんじゃないですかね。
こういう限定のものが次から次へと出てくるので、ファミマのソックスの売り場に行きたくなるんですよ。
実は私は20年前コンビニ・アパレルの担当バイヤーだったんですが、当時は衣類は緊急時に買うものだったので、基本的に黒とか誰もが喜ぶような色のものを品揃えして買っていました。
やっぱりファミマが火をつけて、市場を変えていったと思います。
ローソン 雑貨ブランドとコラボ
ローソンでは、9月29日から、インテリア・キッチン雑貨の人気ブランド「BRUNO」との初コラボ商品を発売予定です。
広報担当は
「人気を集めるBRUNOと共に、お客様にこれまでにない商品をお届けしたいとの思いから実現した」と話しています。
ローソンのアパレル参入は、2022年5月、コンビニに行かない客層の獲得に向けて「無印良品」を本格的に導入したところから始まりました。
2026年4月からは、衣料品の売り場スペースを順次拡大し、アイテム数も46種類から79種類に増やしています。
6月に発売された「無印良品」との共同開発のTシャツも好評で、4月~8月の衣料品売上高は前年比で3割増えています。
コンビニの“アパレル競争”今後はー
今後について渡辺氏は、「素材メーカーと協業した独自開発のヒット商品を生み出せるか」がカギになると見ています。
消費経済アナリスト 渡辺広明氏:
なかなかコンビニのアパレル売り場を見ていない方もいると思うんですけど、3社回って見てみると気付きがすごくあるんじゃないかなと思うので、ぜひ売り場に立ってみてください。
アートプロデューサー 栗栖良依:
今まであまりアンテナを張っていなかったので、コンビニに行ったときに立ち寄ってみようかなと思いました。
恵俊彰:
僕がコンビニでバイトしてた30年ぐらい前は、レンタルビデオだったんですよ。学生さんがいらっしゃって、ビデオ借りて、ついでにコーヒーも買って、みたいな。
だからそれぞれの時代の流れっていうのはあると思うんです。今、洋服なんですね。
渡辺広明氏:
コンビニは変化対応業なので、そのときの状況に合わせて品揃えを変えていくんです。今まさにアパレルが来ている感じですね。
(ひるおび 2026年9月10日放送より)
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<プロフィール>
渡辺広明氏
消費経済アナリスト
大手コンビニで店長やバイヤーなど22年勤務
メーカーと共同で約780品の商品開発に携わる