今も語り継がれる人気ぶり ニュージーランドで有名になった「図書館猫」たち

2026-09-13 06:00

90年代末から2000年代初頭にかけて、ニュージーランドの2つの図書館で有名になった「図書館猫」たちがいます。猫たちは人々との交流を通じて図書館コミュニティを豊かなものにし、みんなの記憶にいつまでも残る思い出を残してくれました。

大学生とふれあう社交的な猫

本棚に入った猫

画像はイメージです

2003年初頭、ニュージーランドの首都ウェリントンにあるビクトリア大学は、キャンパスの図書館に2匹の猫Sandy Rankine とTessa Brownを迎え入れました。

これらの名前は、図書館が入っているビルの名に由来しています。Tessaは裏方の作業室で過ごすことが多かったのですが、Sandyはとても社交的で、ほとんどの時間を「目立つ場所」でくつろぎ、学生たちとふれあうのが好きでした。

Sandyは本を運ぶカートに乗るのが大好きで、毎朝職員が出勤してくるのを出迎えていました。2匹は仲良しでしたが、残念ながらTessaは甲状腺機能亢進症と尿路疾患を患い、2008年に亡くなってしまいました。

Sandyも2009年後半に膵炎と糖尿病にかかり、継続的な投薬が必要になりました。でもその治療費が高額だったため、資金集めのイベントがいくつか開催されたのです。

2010年初め、図書館周辺で騒音の大きい工事が予定されていたこともあり、Sandyは静かな住宅地へと移り住みました。引退当時は17歳くらいだったと推定されています。図書館にいたころほど人々に注目されることはなくなりましたが、リラックスして引退生活を楽しんでいたといいます。とくに屋内に閉じ込められずに日光を浴びられるようになったことを、ずいぶん喜んでいたようです。

土の上で転げ回ったり、新鮮な空気を嗅いだりする生活を楽しんでいたSandyでしたが、残念ながら、同年7月に病魔に襲われて亡くなりました。このときは大学図書館で追悼式が行われ、職員と学生らが参列し、多くの人々からその死を深く惜しまれたということです。

9.5キロの巨体へと成長

肥満の猫を抱く人

画像はイメージです

Willieは、SPCA(動物虐待防止協会)に保護されていた猫です。1997年末に車のボンネットの中に閉じ込められていたところを発見され、その後ニュージーランド北島のテ・クイティ公共図書館に引き取られました。

図書館に来てからWillieの体はどんどん大きくなり、最終的には体重が9.5キロにもなりました。図書館職員はいろいろなダイエット法を試してみましたが、なかなか成功しませんでした。あまりにも体が大きいため、普通の猫用ドアを通れなかったほどです。ニュージーランドのラジオ番組では、「豚のように大きい猫」だと評されました。このことを知った地元小学校の生徒たちが募金活動を行った結果、図書館に大型の猫用ドアが設置されました。

Willieは図書館に来る子供たちと仲良く過ごしたり、作業室にあるお気に入りの椅子でかなりの時間を寝て過ごしたりしていました。そして夜になると散歩に出かけ、多くの猫の友達を訪ねていたのです。

地域のアイドルになった図書館猫

図書館にいる猫

画像はイメージです

図書館ではこの猫の写真で絵葉書を制作し、「本と猫がいれば、毎日が最高!」というメッセージを添えました。でもWillieは図書館の猫としてだけでなく、侵入盗の猫としても有名でした。道路を挟んだ向かいの金物屋に閉じ込められて警報が鳴り響いたときは、警察、消防、警備員が駆けつけたこともあったのです。

有名になったWillieは、2003年に図書館の猫に関する国際的なウェブサイトにも掲載されました。この猫は巨大な体格だけでなく、それにふさわしい個性も持ち合わせており、まさに地域のアイドルでした。図書館ではだれもが「Willieはどこ?」と声をかけるほど、注目されていたのです。

でも悲しいことに、2005年5月のある朝、Willieが図書館の近くで犬に襲われて死んでいるのが発見されました。町の人気者だった猫にとって、それは悲しく痛ましい最期でした。図書館の職員も利用者も、彼の死を心から悼み、悲しんだのです。

出典:Library Cats from Australasia New Zealand and Australia

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