イチローから圧巻3安打の福田稟「目標が叶って良かった」先発・山戸優菜は初回三者凡退の好投「この舞台に立ちたいという思いで」

■高校野球女子選抜 0-7 イチロー選抜 KOBE CHIBEN(13日、東京ドーム)
今年で6度目の対戦となった「高校野球女子選抜」と「イチロー選抜 KOBE CHIBEN」のエキシビションマッチが行われ、高校野球女子選抜は0ー7で完封負けを喫した。打線は相手先発のイチロー(52)を前に苦戦。9回を投げ切ったイチローに17三振を奪われ、最後まで得点を挙げることができなかった。
それでも高校野球女子選抜は、今夏に全国制覇を成し遂げた神戸弘陵の山戸優菜、福田稟が存在感を発揮した。山戸は初回にマウンドへ上がり、イチローとの対戦が実現。イチローを遊ゴロに打ち取るなど三者凡退に抑え、先制点を許さない立ち上がりを見せた。福田は“1番・遊撃”で先発出場。4打数3安打と堂々たる打撃で打線をけん引した。
試合後、先発を務めた山戸は「この舞台に立ちたいという思いで、これまで高校野球を頑張ってきたので、出れて良かったですし、こうやって良いプレーができたこともあって、本当に良かったって思っています」と振り返った。
「今までテレビの中でしか見たことがなかった人たちなので、本当に実在するんだなって思いました」。山戸が語るように、この試合はイチローや松井秀喜(52)、松井稼頭央(50)といったこれまで画面越しで見てきた憧れの存在と対戦できる特別な舞台となった。そんな中、初回に対戦したイチローを打ち取った山戸は「本当にショートゴロをイメージしていたので、やってやったぞって思いました」と会心の一球に手応えを感じていた。
さらに山戸は自身が目標としてきた舞台への思いを明かした。「先輩方がこの試合に出て活躍されてきたので、その先輩方みたいになろうという思いもありましたし、女子野球を広めていくっていう上で、自分がそういう存在になりたいって思って頑張ってきました」。その思いを胸に高校野球を駆け抜けてきた山戸。最後に高校野球生活を振り返り、「苦しいことの方が多かったんですけど、3年生になって全国優勝であったりとか、こういう舞台に立たせていただいて、感謝の気持ちでいっぱいですし、高校野球やってよかったなって思っています」と充実感を滲ませた。
打線をけん引した福田は試合を振り返り、「イチロー選抜に選んでいただいただけでなく、その後イチローさんからヒットを打って活躍することを目標にしていたので、その目標が叶って良かったです」と喜びを語った。自身を「スピード系の選手」と表現する福田は、この日も持ち味を存分に発揮。4打数3安打と快音を重ねると、初回には盗塁も決め、攻守にわたって存在感を示した。
そんな福田が憧れるのは、プロ野球で活躍するソフトバンクの周東佑京。「周東さんのようなスピードスターの選手に憧れているので、周東さんのような選手になりたいです」。自身も憧れの選手から刺激を受けてきた福田。これから女子野球界を担う選手たちへも思いを寄せた。「毎日練習の中でしんどいことがたくさんあると思うんですけど、こういう舞台でできることの喜びと、楽しいっていうことを忘れずに、野球を全力で楽しんでほしいです」。大舞台で確かな足跡を残した高校野球女子選抜の選手たち。イチローらとの対戦で得た経験を糧に、次なるステージに進んでいく。
※写真は左から山戸選手、福田選手