eFootball™日本代表・貴田英貢也(Tess)がアジア大会で狙う「金メダル」 リアルサッカー10年の思考と偶然生まれた必殺技「Tess Cancel」で頂点へ【KICK OFF! J】

32年ぶりに日本開催となったアジア大会 愛知・名古屋(9月19日~10月4日)で、正式なメダル種目として実施されるeスポーツ。注目種目の一つ「eFootball™」でメダル獲得を期待されるのが、日本代表の貴田英貢也(24、Tess)だ。リアルサッカーで培った高い戦術眼と、独自の必殺技「Tess Cancel(テスキャンセル)」を武器に挑む彼に、大会への思いを聞いた。
リアルサッカー10年の経験が活きる「試合運び」と「勝負強さ」
青森県出身の貴田は、小学3年生から高校3年生まで10年間にわたりリアルサッカーに打ち込んできた経歴を持つ。サッカーゲームに本格的にハマったのは高校2年生の時。初めて出場した「全国都道府県対抗eスポーツ選手権」の少年の部でいきなり優勝を果たし、「競技として面白い、自分は上手いのかもしれない」と実感したことが競技人生の始まりだった。
長年のリアルサッカー経験は、現在のゲームプレイにも大きなアドバンテージとなっている。試合の組み立てや判断力に定評があるが、彼がインスピレーションを受けているのが、小学生の頃からファンだというJリーグ「鹿島アントラーズ」の戦い方だ。
「小学生の頃、同郷(青森県)の柴崎岳選手が鹿島で活躍しているのを見てファンになりました。試合運びや勝負強さ、例えばアディショナルタイムで時間をうまく使う『鹿島る』と呼ばれるプレーは、eFootball™の中でも参考にしています。相手の攻撃で終わらせないタイムマネジメントなどに活かしています」
偶然のミスから生まれた必殺技「Tess Cancel」
貴田を語る上で欠かせないのが、上位帯のプレイヤーであれば誰もが知る必殺技「Tess Cancel」だ。
「フェイント技のコマンドに、シュートをキャンセルするっていうのを素早く組み合わせる」と貴田が説明するこの技は、ドリブルで1対1の局面を打開したい時や、シュート前に体勢を整える際、相手の逆を突いて斜めにカットインするテクニック。右スティック、左スティック、シュートボタン、スーパーキャンセル(R1・R2ボタン)など「5段階」の操作を瞬時にこなす高度な技だが、誕生のきっかけは予想外のものだったという。
「2年ほど前、『ダブルタッチキャンセル』という技を練習していた時にたまたま操作をミスしたんです。『あれ、これ意外と使えるんじゃないか?』と発見したのが始まりでした。最初は完全にミスから生まれた技なんです」
プレイヤー名である「Tess」の由来もユニークだ。高校時代に3か月間オーストラリアへ留学していた際、ホストマザーだった「テスさん」の名前から拝借したものだという。 「SNSの練習相手を探すためにアカウント名を作る際、ちょうどテスさんと話していたのでそのまま名前にしました。そのまま有名になってしまって…テスさんとは連絡が取れていないので、知らない間に使われていてびっくりしていると思います」
勝負カラーの赤とともに、開催国日本の「金」目指す
アジア大会のeFootball™競技では、PC版を担当する貴田と、モバイル版を担当する茶谷優我(lemon-pop)がチームを組んで戦う。大会は「均一化モード(既存クラブチームを使用)」で行われるため、クラブ選定やフォーメーションの試行錯誤を重ねている。
過酷な戦いを支える相棒(コントローラー)はPS5の純正品。激しいドリブル操作ゆえに1〜2か月で壊れてしまうため定期的に買い替えているが、ここ一番で選ぶのは「赤色」だ。 「赤色のコントローラーにしてからすごく勝てるようになったので、自分の『勝負カラー』にしています」
タイやインドネシアなど強豪国がひしめくアジアの舞台。リアルサッカーで培った戦術眼、ミスから生み出した独自テクニック、そして勝負色のコントローラーを手に、日本のエースは自国開催のアジア大会で頂点だけを見据えている。
「開催国として、絶対にチームで協力して金メダルを取りたいです」
【eスポーツ】
日程:9月23日~10月2日
会場:愛知県国際展示場
『eFootball™』
ジャンル: サッカー
プラットフォーム:PC・モバイル
対戦方式:チーム戦(1チーム2人)
2人の合計得点によって勝敗を決定。試合時間はPCが10 分、モバイルが6分。グループリーグを勝ち抜いた8チームが決勝トーナメントに進む。決勝トーナメントでは2試合の合計スコアが同点の場合は、第3試合を実施する。
出場選手:貴田英貢也(Tess)、茶谷優我(lemon-pop)
※TBSテレビ『KICK OFF! J』(毎週日曜深夜0時58分~)2026年9月20日放送より