アジアパラ陸上男子100mで日本勢が金銀銅メダル独占!胸に刻んだ亡き上与那原寛和さんへの想い

■第5回 アジアパラ競技大会 愛知・名古屋(21日、名古屋市瑞穂公園陸上競技場)
陸上男子100m(車いす・T51/52)で、金メダルに佐藤友祈(37)、銀メダルに大矢勇気(44)、銅メダルに伊藤智也(63)の日本の3選手が表彰台を独占する快挙を成し遂げた。
3選手は、“バルさん”の愛称で親しまれ長年にわたり車いす陸上界を牽引し、後輩選手たちから慕われていた上与那原寛和さん(享年55)を悼み制作されたステッカーを貼りレースに挑んだ。今大会の日本代表にも選出されていた上与那原さんは、9月19日早朝、地元・沖縄県うるま市で練習中に車に追突される事故に遭い、同26日に帰らぬ人となった。2008年北京パラリンピックで銀メダル、2021年東京パラリンピックでは2つの銅メダルを獲得した日本車いす陸上界のレジェンド。
レース後、選手たちは“バルさん”への思いを口にした。金メダルを獲得した佐藤は「今回は日本チーム全員で上与那原さんの思いを受け継いで走ろうと、それぞれ競技用具にもシールを貼らせてもらいました。上与那原さんの分も、しっかり走り切ることができたと思います」と目に涙を浮かべた。
銀メダルの大矢は「最初だけよかったんですけど、30mを過ぎてからすごく体が重くなって、いつものパフォーマンスが発揮できなかったのが少し悔いが残っています」とレースを振り返った。“バルさん”の思いに応えられたかと問われると、「3週間前に亡くなった先輩が『頑張れ』って言ってくれたんですね、その気持ちを大事に」と涙ながらに語った。
銅メダルの伊藤は「100mは練習の状況を見てたら、メダルは危ないなと思っていたので、取れてまず良かったです。チームの足を引っ張らずに」と安堵の表情を見せ、「バルが、怒ってるんちゃうかなと思ってね(笑)。明日からまた巻き返します!」と笑顔を見せた。