【熊本地震発生から3か月】「家の下敷きに…」地震直後の119番通報 井戸水はいまだ使えず…「早く水を通して」【news23】

TBS NEWS DIG Powered by JNN
2026-10-28 12:30

熊本地震の発生から3か月。今なお、水が使えない家庭もあり、日常は戻っていません。

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緊迫の119番通報…熊本地震発生から3か月 あのとき何が 

指令課
「火事ですか、救急ですか」

通報者
「救急です。家の中で下敷きになって助け出したいのですぐに来てほしい」

指令課
「救急事案が多発しておりまして、救急車を向かわせるのが厳しい状態になっています」

7月28日、八代広域消防本部の指令課には、119番通報が殺到しました。

通報者(警察官)
「容体不明の発見で、呼吸は確認できない」

指令課
「いま労災病院も総合病院も受け入れができない状況で、病院に送るのも難しいかもしれない」

消防本部の管轄は、被害が大きかった八代市や氷川町です。被災により、本来12回線で受信する通報は非常用の2回線だけとなり、繋がりにくい状態が続きました。

八代消防本部のまとめによりますと、今回の地震では8月4日までに八代管内3つの消防署で、のべ346人の隊員が出動、44件の現場に対応しました。

ただ、現在も完全復旧はしておらず、通信制限は続いています。

「早く水を通して」被災者の日常戻らず 

地震から3か月が経った八代市。町には、今もその爪痕が残っています。

住民の生活も完全に元には戻っていません。

井戸水を生活用水に使っていた家庭は、地震により使えなくなってしまったといいます。

住民
「1週間くらいは我慢できたが、あとは精神がイライラしてくる。早く水が通ったらいいなって」

八代市では、水道の断水は解消されていますが、今も水に困っている世帯が多くあります。

というのも市内では、井戸水を利用している家庭が多く、地震で井戸が損傷し水が出なくなったり、水が出ても濁っていたりして、飲み水として使えない状態が続いているためです。

給水所通いは日課に…生活をなんとかしのぐ日々

コインランドリーに来ていた女性は、3世帯10人で暮らしているといいます。

八代市の住民
「地震で井戸水が使えなくなってしまって。それ以降はずっと世話になっている。ほぼ毎日こちらに夜とだいたい2回ぐらい、10人分なので」

給水所通いは日課となっているそうです。

八代市の住民
「腰にもきたりするので疲れたりするが、でもこれがあるのとないのでは大違いなので、毎日汲みに来ている」

家族は、給水所から運んだ水とボランティアにより提供される水を使い、洗い物や掃除をするなどして、なんとか日々の生活をしのいでいます。

八代市の住民
「命の次に大事。水って本当に。無駄遣いはしないけど、結構使う。トイレとかは我慢できない」

現在、3690世帯が市に井戸の調査などを申し込んでいて、改善・復旧したのは246件にとどまっています。

八代市の住民
「もう何も考えずに早くおうちでお風呂にも入りたい」

10年間で2回被災した熊本 被災者全員が前に進むためには

藤森祥平キャスター:
発生から3か月経っても、まだ給水所に通う方々がいらっしゃいます。湯崎さんは広島で豪雨災害が何度も襲ってきた中で、陣頭指揮も取られました。被災して3か月とはどういう段階なのでしょうか。

元広島県知事 湯崎英彦さん:
被災者の皆さんも2つに分かれつつあるタイミングじゃないかと思います。

熊本は10年間で2回被災して、それが重なっている方もいて、心が折れている方もいらっしゃると思います。

ただ、前の被災の経験もあって立ち直りが早いとか、経験を活かして前へ進もうとする方もいらっしゃる。そういう中で、我々は元気に前に進もうとしている方々を応援していくことが今はすごく大事なフェーズになっていると思います。それは観光や産品を購入するとか、そういうことが元気につながっていくと思います。

一方で、水の問題も含めてまだ立ち上がれない被災者には行政がしっかりと寄り添っていくということが必要です。また、逆に行政がそこにフォーカスできるように、我々が元気な皆さんを応援していくことが大事ではないかと思います。

藤森キャスター:
行政の抱えている課題、そして今後何ができるでしょうか。

元広島県知事 湯崎英彦さん:
日本では災害が繰り返し起こりますし、南海トラフなど、これからまた大きな地震も予想されていますから、今のシステムのままではなかなか行政も回らなくなることも見えてきていると思います。

例えば、罹災証明はものすごい時間をかけて発行していますが、そういうことが何十万、何百万という被災者が生まれると、事実上無理になってしまうと思います。そういったあり方を考え直さなければいけないと思いますし、水の供給にしても、ちょうど防災庁もできるので、全体の仕組みをこれから考え直さなければいけないと思います。

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<プロフィール>
湯崎英彦
2014年8月豪雨・2018年西日本豪雨の際
広島県知事として陣頭指揮

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