13人が初入閣となる石破新政権が本格的にスタートしました。「疲れてます…」なかには就任会見で“洗礼”を受けた大臣もいたようです。始まったばかりの石破政権ですが、マイナ保険証をめぐる発言には早くも“ブレ”が…
【写真を見る】結局見直さない?石破総理のマイナ保険証をめぐる発言に“ブレ”?大臣は現行の保険証廃止の方針「堅持」 初入閣の大臣に就任会見で“洗礼”も【news23】
相次ぐ質問に「次回の宿題」 石破新内閣が始動
石破新内閣の発足にともなって、霞が関では担当省庁で、新旧の大臣が引き継ぎ書に筆でサインをしました。
高市早苗 前経済安保担当大臣
「子どもの頃の夢、お習字の先生だった」
城内実 新経済安保担当大臣
「へたくそなのわかります?悲しい」
高市早苗 前経済安保担当大臣
「筆を選んじゃいかん。きれい。きれい」
写真撮影時に、経済安全保障担当大臣として初入閣の城内氏は、小声で「なるべく笑うように」とつぶやき、高市氏は「疲れとるよ、もう」とつぶやきました。さらに城内氏は「疲れてます」と言いました。
疲れの原因は、午前中に行われた就任会見かもしれません。記者の質問中には、そっと目を閉じる場面もありました。
Q.石破総理は総裁選中に、選択的夫婦別姓制度に賛同示すような発言がありました。
城内実 新経済安保担当大臣(10月2日午前10時すぎ)
「選択的夫婦別氏制度については、私の担当ではないので、コメントは差し控える」
Q.科学技術政策は、国民に直結する重要な施策です。スケジュール感がわかれば教えていただければ。
城内実 新経済安保担当大臣
「まだ就任したばかりでありまして、次回の宿題にするということでよろしいでしょうか」
課題山積の省庁でも引き継ぎ「しっかりと水俣病の問題に取り組んでいただきたい」
経済産業大臣の引き継ぎ式では…
武藤容治 新経済産業大臣
「重いですか」
齋藤健 前経済産業大臣
「1トンぐらいあるかな」
武藤容治 新経済産業大臣
「重責なので重いです。1トン以上あります」
経済産業省は、福島第一原発の廃炉を所管し、取り出しが難航している核燃料デブリは880トンあるとされています。
環境省では2024年5月、大臣との懇談会で、水俣病の患者団体側の発言中、職員がマイクをオフにするという問題が起きました。
伊藤信太郎 前環境大臣
「省を挙げて全力で取り組まなければならないと再認識した。新大臣には、しっかりと水俣病の問題に取り組んでいただきたい」
新大臣には、浅尾慶一郎氏が就任しました。
“国賊”発言「役職停止で終わったもの」
総務大臣に就任した村上誠一郎氏は、安倍晋三元総理について「国賊」と発言したことを改めて問われました。
村上誠一郎 新総務大臣(2日午前11時ごろ)
「あのとき直ちにご遺族に謝罪したし、役職停止でそのことについては、終わったものだと考えている。そこらへんはご理解いただきたい」
職員
「では終わります」
村上誠一郎 新総務大臣
「また遊びに来てください。いつでもお受けしますから」
石破総理の発言・政策に“ブレ”?
小川彩佳キャスター:
遊びに行くところではないとは思いますけれども…
早速始動した石破新内閣ですが、石破新総理の発言などについては、総裁選での発言と少し違うのではないかなどと、その“ブレ”を指摘する声も相次いでいます。
藤森祥平キャスター:
今回注目するのは、マイナンバーカードと保険証が一体化したマイナ保険証についてです。
現在使われている紙の保険証は、12月2日以降に新規発行がされなくなります。原則、マイナ保険証に一本化されることになっています。ちなみに8月時点で、マイナ保険証の利用率はわずか12%余りで、9割近くの方が紙の保険証を使っている状況です。
この保険証を巡って、石破総理は9月8日に総裁選に向けて、「納得してない人が多くいれば、併用も考えるのが選択肢として当然だ」などと見直す可能性について触れていました。
しかし、初入閣した平デジタル大臣や福岡厚労大臣は揃って「一本化に向けて方針は堅持したい」と、これまでの政府方針を踏襲する考えを示しています。石破総理からは特に新しい指示を受けていないということなので、言ってることとやっていることに齟齬が出てくるのかなという見方もできますね。
小川キャスター:
鹿島さんはこれまで何度か石破さんと話をされたことがあるということですが、総理としての姿はどうご覧になっていますか?
プチ鹿島さん:
石破さんがこれから戦う相手は野党ではなく、過去の自分だと思うんです。やはり過去の発言は一つ一つチェックされるだろうし、政策もチェックされると思います。それがぶれていくのであれば、「やはり石破さんでも、自民党の中の代表になるとだめなんだね」と思われてしまう。
石破さんは党内人気がなく、国民的人気と言われてきたじゃないですか。でもそれがぶれ始めると、もうどちらもなくなってしまうので、そこの立場でどれだけ腹をくくれるかというのは注目しています。
トラウデン直美さん:
今おっしゃった通り、党内人気の無さがある意味この“ブレ”に出てきているのかなという印象があります。やはり1人では何もできない中で仲間を集めなくてはいけないから、一旦仲間集めをしているのだとしたら、良し悪しは置いといて何となく納得はできる行動だと。
ただ、その後に今まで言ってきた石破さんがやりたかったことを、きちんとやってくれるならいいんだけどなという感じはあります。
小川キャスター:
一つ一つの言葉の重みが、総理となったら違うわけですからね。
プチ鹿島さん:
自民党の伝統的な知恵のような、端にいた人を真ん中に持ってくるというその立場に気づいて、どこを見るかですよね。やはり国民の方を見るかっていう。
トラウデン直美さん:
ジェンダーギャップとか若い人とか、いろんなことをやってほしいなと思います。
小川彩佳キャスター:
10月4日が石破総理の所信表明演説です。
石破総理の姿勢について「みんなの声」は
NEWS DIGアプリでは『石破総理の姿勢』について「みんなの声」を募集しました。
Q.9日の衆議院解散を表明した石破氏の姿勢 どう思う?
「問題ない」…5.9%
「多少の方針転換は必要」…21.9%
「がっかりした」…51.5%
「許されない」…17.5%
「その他・わからない」…3.2%
※10月2日午後11時11分時点
※統計学的手法に基づく世論調査ではありません
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<プロフィール>
プチ鹿島さん
時事芸人
新聞14紙を毎日読み比べニュースを読み解く
時事ネタを得意とする芸風
トラウデン直美さん
慶応大学法学部卒
環境問題やSDGsについて積極的に発信