“だまされたふり作戦”で特殊詐欺の受け子の男を逮捕　高齢女性から現金だまし取ろうとするも銀行員が気づき通報　警視庁

高齢の女性にうその電話をかけ、現金200万円をだまし取ろうとした20歳の男が“だまされたふり作戦”で警視庁に逮捕されました。

詐欺未遂の疑いで現行犯逮捕されたのは、住居不詳・無職の稲村皇輝容疑者（20）です。

稲村容疑者はおととい、八王子市の80代の女性に息子を装って電話をかけ、「契約書類が入ったかばんなどを置き忘れてしまった」「仕事の契約関係で300万円必要になる。200万円準備してもらえないか」などとうそをつき、現金をだまし取ろうとした疑いがもたれています。

警視庁によりますと、女性は現金を用意するため銀行に行き、窓口で「息子が取りに来るから200万円下ろしたい」などと説明したため、不審に思った銀行員が通報。

女性は警視庁からの要請で稲村容疑者に電話をかけ、現金の手渡し場所に指定されたJR国分寺駅前に移動して稲村容疑者を誘い出す「だまされたふり作戦」を実行。

駅で待つ女性に稲村容疑者が声をかけ、女性が用意したものを受け取ったところで、待ち伏せていた警察官が稲村容疑者を確保しました。

稲村容疑者は「歌舞伎町で知り合った老人に荷物を取りに行くようお願いされた」などと容疑を否認しています。

稲村容疑者は逮捕直前までおよそ20日間、レンタカーで生活していたとみられていて、レンタカーからは複数の他人名義のキャッシュカードや通帳が見つかっているということで、警視庁は余罪があるとみて捜査しています。