アメリカの先月の就業者数は市場の予想を大きく下回る1万2000人の増加でした。アメリカに相次いで上陸したハリケーンなどの影響による一時的な落ち込みとみられています。
アメリカの10月の雇用統計では景気の動向を敏感に反映する「非農業部門の就業者数」が、前の月に比べて1万2000人の増加で、およそ10万人の増加を見込んでいた市場の予想を大きく下回りました。
南部フロリダ州などに9月末からハリケーン「ミルトン」、「ヘリーン」が相次いで上陸したことに加え、航空機大手の「ボーイング」で大規模なストライキが行われていることが落ち込みにつながったとみられています。
一方、災害による影響を受けづらい方法で計算される失業率は前の月から横ばいで4.1%でした。
市場では就業者数の落ち込みは一時的なものと受け止められていて、中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会が今月6日から開く会合で0.25%の利下げを行うという見方が強くなっています。