蛍光灯2027年末に製造禁止 「LED」に変えるだけでは思わぬ事故も 「発煙発火」のリスクも
2027年末で「蛍光灯」の製造が禁止されるのはご存じでしょうか?ほとんどの人が近い将来、「LED」に交換しなければいけませんが、実はただ交換するだけでは思わぬ事故が起こることもあり、注意が必要です。
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去年12月に閣議決定された蛍光灯の「製造禁止」。蛍光灯に「水銀」が使われているため、おととし、国際会議で製造禁止が決定し、日本でも2027年末の製造禁止が決められたのです。
浅尾慶一郎 環境大臣
「国民、事業者の皆様には、計画的なLED照明への交換をお願いします」
日本照明工業会の統計によりますと、去年末までにおよそ6割の照明がLED化されているということです。
東京都内にある、和菓子店を訪れてみると。
赤坂青野製菓株式会社 青野啓樹 代表取締役
「うちのお店の中では、多分95%、96%が蛍光灯」
蛍光灯の製造が禁止されることについて聞いてみると。
赤坂青野製菓株式会社 青野啓樹 代表取締役
「初めて聞いて、びっくりしましたね。1本取り替えるだけでも、それなりに費用はかかってくるのかなと。ちょっと様子見ながらじゃないと、やっぱり動けないですよね」
今後、避けては通れない「LED化」ですが、交換の際、気を付けないといけないことが。
LEDとそれを取り付ける器具の間から炎が上がりました。これはきょう、NITE=「製品評価技術基盤機構」が公開した実験映像。
「蛍光灯」から「LED」に交換する際に、取り付け方を誤ると事故につながるおそれがあるというのです。
何に気を付ければ良いのか。大手電機メーカーのパナソニックに聞いてみました。
パナソニック・ライティング事業部 鈴木勝 課長
「蛍光灯器具には『安定器』と呼ばれる点灯させるための回路が入っているが、それ(安定器)が複数ある。その組み合わせを誤ってLEDランプをつけてしまうと発煙発火というリスクがある。直管蛍光灯などの『設備照明』については、工事がいるケースが多いと思う」
蛍光灯からLEDに変えるだけでなく、それを取り付ける器具の工事が必要だといいます。
パナソニック・ライティング事業部 鈴木勝 課長
「一般のお客様は、おそらくご自宅の照明が蛍光灯かLEDかよくわからない方もいる。正しい選択ができない可能性をはらんでいる以上、やはり推奨できないと考えています。弊社としては(LEDを取り付ける)器具ごとの交換を推奨しております」
NITEは不明点があれば、販売業者などに相談するよう呼びかけています。