「罪をきちんと償うよう」安倍昭恵さんの意見陳述書 山上徹也被告に無期懲役を求刑 検察側「戦後史に前例を見ない極めて重大な結果」 判決は2026年1月21日に
安倍元総理を銃撃し、殺害した罪などに問われている山上徹也被告について、検察は無期懲役を求刑しました。裁判では、安倍昭恵さんの“思い”も読み上げられました。
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検察官
「被告人を無期懲役に処するのを相当と思料します」
求刑を聞いた後、山上徹也被告(45)は少しうなだれた様子を見せました。2022年7月、奈良市で安倍晋三元総理(当時67)を手製のパイプ銃で銃撃し、殺害した罪などに問われています。
山上被告はこれまでの裁判で、起訴内容をすべて認めていて、母親が旧統一教会に多額の献金をし、家庭が崩壊したことで強い憎しみを抱いたと述べました。
18日の裁判では、最初に安倍元総理の妻・昭恵さんの代理人弁護士が意見陳述書を読み上げました。
安倍昭恵さんの意見陳述書
「私にとっては、かけがえのないたった1人の家族です。最後に言葉を交わすこともできず、突然、夫を亡くした喪失感は一生消えることはありません。(被告人の方には)自分のしたことを正面から受け止め、罪をきちんと償うように求めます」
検察側は「不遇な生い立ちに被害者は無関係で、戦後史に前例を見ない極めて重大な結果をもたらした」として無期懲役を求刑。一方、弁護側は「宗教が関わった虐待の被害者で悲惨ともいうべき境遇が、犯行動機と直結している。無期懲役はあまりにも重い」などとして、懲役20年までにとどめるべきだと主張しました。
そして、最後に裁判長から何か述べたいことがあれば証言台へ、と促された山上被告でしたが、首を横に振りながら「ありません」と一言述べただけで、審理は終わりました。
判決は来年1月21日に言い渡されます。