中国当局がSNS上の「不動産市場“悲観論”」を取り締まり 「経済の見通し明るい」との世論誘導・宣伝方針の一環か 長引く不動産不況が背景に

TBS NEWS DIG Powered by JNN
2025-12-19 17:00

不動産不況が長引く中国。不動産市場の先行きに関するSNSでの悲観的な発信について、当局が取り締まりに乗り出しました。

【写真を見る】中国当局がSNS上の「不動産市場“悲観論”」を取り締まり 「経済の見通し明るい」との世論誘導・宣伝方針の一環か 長引く不動産不況が背景に

勢いよく飛び込む男性。泳いでいるのはプールではなく、建設途中のビルの中です。

中国メディアによりますと、南部広西チワン族自治区にあるビルで建設工事がストップ。地下に水が溜まり、ダイバーたちの「名所」になってしまったというのです。

首都北京でも。

記者
「北京の中心部なのですが、あちらのビルは建設工事が長期間ストップしているということです」

背景にあるのは、中国のGDPの3割近くを占めるとされる不動産業界の不況です。きっかけは2020年、習近平政権が不動産バブルを抑制しようと融資を引き締めたことでした。

開発業者の資金繰りは急速に悪化。消費者の買い控えもあり、不動産価格は下落し続けています。

こうしたなか当局が乗り出したのが、SNS上の悲観論の取り締まりです。

記者
「規制当局の発表によりますと、『不動産市場は暴落間近』などといった誇張した表現を使った投稿は違反とみなされるということです」

上海市の規制当局は「違反したアカウント7万件以上を処分した」と発表。北京市当局も、大手のSNS運営企業に対して注意喚起したということです。

中国では「経済の見通しは明るい」という見立てを発信し、世論を誘導する「経済光明論」を宣伝する方針が示されていて、今回の取り締まりもその一環とみられます。

しかし、市民からは…

市民
「不動産価格が下がり続けていて、みんな様子を見ている状態だと思います」
「(不動産業界の)大きな回復は見込めないと思います」

「景気は気から」といわんばかりの中国政府の取り組み。長引く不動産不況に打つ手がない苦境の裏返しともいえそうです。

記事全文を読む
  1. 日銀が政策金利引き上げ決定 0.75%に 住宅ローン・預金金利などに大きく影響 植田総裁会見で「今後の利上げペース」に言及は
  2. 【 村重杏奈 】11枚の衣装ショットを大公開!「どれも似合っている」「村重になりたい」
  3. 「税制改正大綱」正式決定 “年収の壁”178万円に引き上げ・「環境性能割」廃止・住宅ローン減税延長拡充など「減税メニュー」並ぶ
  4. 【 後藤晴菜 】長女と「雪景色の中禅寺湖」 今月上旬には「来月には家族が増えます」第二子妊娠を報告
  5. 米空港で小型飛行機が墜落 NASCAR元レーサーや子ども含む7人全員が死亡 南部ノースカロライナ州
  6. トヨタが“逆輸入”を発表 「カムリ」「ハイランダー」「タンドラ」の3車種 日米の貿易関係の強化へ
  7. 日銀が追加利上げ決定 政策金利0.75% “30年ぶり高水準”に 住宅ローン固定金利の基準となる長期金利は2%超“19年半ぶり”
  8. ソニーGが「スヌーピー」子会社化へ 権利会社の株を80%まで買い増し IP戦略を加速 米「ピーナッツホールディングス」
  9. 【速報】来年度の診療報酬 医療従事者の人件費などの「本体」はプラス3.09%で最終調整 政府
  10. 【独自】「ヒトの内臓のようなもの」が入った大量の瓶 大阪の卸売市場で見つかる 廃棄物処理法違反を視野に捜査 大阪市福島区
  11. 米・ブラウン大11人死傷銃撃事件 逃走の容疑者が死亡しているのを発見 事件2日後に別の名門大学教授を銃殺した疑いも
  12. 【 SKY-HI 】ラジオ出演で「お騒がせしており、申し訳ございません」一部報道に対して言及 CEOを務める会社「BMSG」は公式サイトで謝罪文