「本当に怖かった」三浦佳生がSP2位、五輪代表入りへ好発進「過去一番追い込みました」重圧乗り越え勝負のフリー挑む

ミラノ・コルティナ五輪代表をかけ、最終選考会である「全日本フィギュアスケート選手権」が19日、代々木第一体育館で開幕。男子シングルではGPファイナルで表彰台入りの鍵山優真(22、オリエンタルバイオ/中京大)、佐藤駿(21、エームサービス/明治大)が代表入り有力候補とされる中、この日のショートプログラム(SP)で三浦佳生(20、オリエンタルバイオ/明治大)が95.65点の高得点をマークし、2位発進。3枠目を狙える好位置で明日のフリーに挑む。
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演技を終えた瞬間、大きなガッツポーズをみせた三浦。「本当にシーズンを通して辛かった時間だったり、状態はいいのに何で出来ないんだろうという期間だったり、いっぱいあったんですけど諦めず過去一番追い込みましたし、負けない気持ちを持って、自分に集中しながらやってきたのが、まずはショートで出せて良かった」と苦しい時期を乗り越え、五輪選考会での好スタートにまずはホッとしたようだ。
「会場に来て、演技する直前まで本当に怖くて、例年の全日本よりも何か背負ってるものが大きい感じがして、なかなか自分に集中しづらいなっていう感じが出てた」と演技前の気持ちを明かし、「いやいや、俺は練習はやってきた。後は自分を信じるだけだと思って開始2秒前くらいにポーズで膝つく直前くらいにできるっていう自信に変わったので、それが良かったかなと思います」と重圧のショートを振り返った。
得点が出る前は、祈るように待ち、国内大会ながら今季ベストをマーク。「もう本当に怖かったですし、自分を信じ切れたっていうところと、あとは練習リンク、拠点リンクでも周りの選手が自分の練習もあるのに、僕の曲かけ(練習)を優先させてくれてたりとか、本当に周りの協力もあったので」と感謝の思いを口にし、こみ上げてくるものもあったようだ。
「僕の今シーズンの課題はフリーだと思っているので、この喜びを1時間くらいで忘れて、あとは全てフリーにスイッチを切り替えて集中したい。もう一度いい演技をして、感謝すべき人に感謝を伝えたい」と改めて気持ちを引き締めた。
2位という順位については「いったん忘れないとダメだと思うので、自分に集中する。周りを一切見ない。(ショートも)周りの選手の演技だったり、点数を聞かずに自分に入っていけたので、フリーも継続してそこを徹底してやりたい」とあくまでも自分の演技に集中するとし、初の五輪出場をかけ勝負のフリーに挑む。
【男子シングルSP結果】
1)鍵山優真 104.27点
2)三浦佳生 95.65点
3)中田璃士 89.91点
4)友野一希 88.05点
5)佐藤駿 87.99点
6)山本草太 82.21点