夏の風物詩に異変…猛暑で「夏祭り」が秋や夕方に“避難” 花火をドローンに変える動きも【Nスタ解説】
14日、35℃以上の「猛暑日」を観測したのは、全国で169地点と2026年一番の数にのぼり、東京都心も猛暑日に迫る暑さを記録しました。
こうした危険な暑さが、日本の伝統にまで影響を及ぼし始めています。
【画像で確認】“台風由来”の暑さ ピークは16日(木)か 全国の週間予報
「夏季終了」発表も 伝統行事が岐路に
井上貴博キャスター:
命を守りながら伝統をどうつないでいくか、伝統行事が岐路に立たされています。
例えば、約50年の歴史を持つ毎年7月に開催している夏の「羽田神社例大祭」です。
ポスターには、「夏季例大祭結び」とあります。2026年で夏季に関して「終了」ということが発表されました。
来年(2027年)は4月末に開催するとも発表されています。
羽田青年連合会の磯邉紀匡会長は、「暑さも1つの醍醐味と思っているが、小さなお子さまから年齢層も幅広くいるので、負担を減らす対策として」と話していました。
全国各地では、多くの祭りがいろんな対策を講じており、夏祭りも“避難”の状態となっています。
▼「あつぎ鮎まつり」(神奈川・厚木)
市民にアンケート調査を行い、開始時期を例年8月から2026年は10月と後ろ倒しに
▼「ながの祇園祭」(長野)
開催時期を1か月前倒しの6月開催に
▼「鳥栖山笠」(佐賀・鳥栖)
開始時刻を2025年は午後1時でしたが、2026年は午前10時に変更
▼「おぎおんさぁ」(鹿児島)
本祭の開催時刻を3時間遅らせ、夕方からの開催に変更
正午くらいを避ける形で前倒しにするところもあれば、後ろ倒しにするところもあるようです。
「時期変更は最終手段」 今年の対策は「女性踊り子専用のトイレ」増設
井上キャスター:
高知の「よさこい祭り」は、毎年8月9日~12日に開催し、期間中は約100万人が来場します。
これまでミストシャワーや休憩スペースの設置など、様々な対策を講じてきました。
2026年は、新たに「女性踊り子専用のトイレ」を増設する対策を追加しました。
「トイレに行きたくないので水分摂取したくない」という悪いサイクルを断ち切ること、また女性トイレはなかなか数が追いつかないと言われていることから、今回の増設に至りました。
2026年2月に検討委員会を設置し、「開始時期」などを議論したそうです。
よさこい祭振興会事務局は、「時期変更は最終手段。祭りを後世に残すため、若い人が集まる帰省シーズンや夏休みに開催したい」と話していました。
スキンケア研究家 三上大進さん:
今年初めて浴衣を購入しました。ただ、自宅で羽織ってみたところ、びっくりするくらい暑かったです。
せっかく購入したから着たいと思っているので、時期が変更されることによって浴衣も可愛く着ることができるという利点もあるのではないかと感じます。
花火の打ち上げからドローンショーに 費用も警備も削減
井上キャスター:
熱中症対策と言うと、お金もかかります。そこで考え方を変えたところもあります。
京都の「木津川市市民まつり」は、7~8月に開催し、例年は花火を打ち上げていました。
ただ、花火は熱中症に備えた救護班やミストシャワーなど、設置費用がかかります。2026年からは開催時期を11月にずらし、花火からドローンショーに変更するということです。
小学校の校庭からドローンを発射することができるので、会場の縮小に伴い熱中症対策の費用も下がり、警備員が今まで約150人必要だったのが、約60人で済むということで、だいぶ費用も削減できるということです。
これから全国的に花火も別のものに変わっていくかもしれません。
「暑さの要因は台風9号」 太平洋高気圧も移動し関東地方も覆われる
【7月14日の最高気温】
・佐久間(静岡) 38.3℃→全国1位
・東京 34.7℃
※午後3時時点
坂口愛美 気象予報士:
きのう13日(月)までは西日本が暑さの中心でしたが、きょう14日(火)は東日本までそのエリアが広がってきたのが一つポイントです。
全国で一番気温が上がったのが静岡で、浜松市の佐久間で38.3℃まで上がりました。東京も34.7℃と2026年で最も気温が上がりました。
この暑さをもたらした要因は台風9号です。石垣島などに大きな影響をもたらし、中国大陸まで進んでいきました。
台風の周りには上昇気流がたくさん発生しています。その上昇した空気はどこかで降りてこなければいけません。ちょうど降りてきたところに太平洋高気圧がありました。
上から空気が降りてくると、その分、空気が押さえつけられて圧縮されます。圧縮された空気は、その分気温が上がるという性質があります。
太平洋高気圧が強まり、勢力も強まったということです。
きょう14日(火)になると、この台風9号が北東に移動し、それに伴い太平洋高気圧もより東の方に張り出してきました。そのため、関東地方もすっぽりと覆われて暑くなりました。
15日は「フェーン現象」発生か 暑さのピーク「一旦は16~17日くらいまで」
坂口愛美 気象予報士:
あす15日(水)以降も暑さが続きますが、暑さをもたらすメカニズムが少し変わりそうです。
台風9号が温帯低気圧に変わり、太平洋高気圧はちょっと弱まります。
ただ、きょう14日(火)にやって来た暖かい空気は、しっかり残っています。あと、低気圧や前線に向かって南から暖かい空気が流れ込んできます。そうなると、南風が吹くのであす15日(水)は風が山を越えて吹き下りる「フェーン現象」が発生します。
きょう14日(火)までとは違い、日本海側の方で気温が高くなるということです。
この先ずっと暑さは続きますが、一旦のピークは、だいたい16日~17日くらいまでということになりそうです。
来週や再来週は、太平洋高気圧が若干弱まってくるので落ち着きそうですが、2026年は台風が多く発生しています。また新たな台風が発生したら、今後の暑さも変わってくるかもしれません。
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<プロフィール>
三上大進さん
スキンケア研究家
大学卒業後 外資系大手化粧品会社に勤務
左手に障害があり パラリンピックでリポーターの経験も