物事の程度などが予想と食い違うことを「存外(ぞんがい)」と言います。
これらは想像していた結果と様子が異なることを表す言葉です。
しかし、そもそも「存外」はどのように使用される言葉なのでしょうか?
今回はそれら「存外」の意味について詳しく解説します。
ここでは例文についても説明するので、ぜひ合わせて参考にしていただけると幸いです。
「存外」とは
まずは「存外」がどのような意味を持つのか見てみましょう。
「存外」の意味
「存外」とは物事の程度などが予想と食い違うことを言います。
「案外」と同義の熟語としても使用される言葉です。
要は想像していた結果と様子が異なることを表す表現となります。
それら頭に思い浮かべていた理想と現実に起こる物事が乖離していることを指す表現なのです。
かつては態度に対しても用いられた
かつて「存外」は非常識な振る舞いをすることも言ったそうです。
中でも人の非常識な言動を非難する際に使用されていたとか。
ただし、昨今はこれらの意味合いで使用することはほとんどありません。
そのため、あくまでも過去にはそういった用例があったということだけ覚えておきましょう。
「存外」を用いた例文
ここからは「存外」を使用した例文について見てみましょう。
ポジティブな用い方をする例文
「存外」はポジティブなニュアンスで使用できます。
実際に「インターネットに掲載した広告が存外の成果に繋がった」「開発途上のサービスが存外好評だった」のように使用されます。
この場合は悪い予想に反して良い結果になったことを言う表現となるわけです。
ネガティブな意味合いでの例文
「存外」はネガティブなニュアンスで使用されることもあります。
事実「自分のことを知らないとは存外だ」「あの人の他人に対する態度は存外だった」のように使用されることもあります。
この場合は良い予想に反して悪い結果になったことを言う表現となるわけです。
「存外」の類義語
最後に「存外」の類語後についても見ておきましょう。
「存外」の類義語としては「慮外」や「殊の外」や「望外」などがあります。
慮外
「慮外」とは思いがけないことを意味する表現です。
これらは意外であることの感情表現として使用されます。
それらの点が「存外」と酷似していると言えるでしょう。
なお、例外として無礼なことや不躾なことも意味します。
事実、かつては武士に失礼を働く者を「慮外者」と呼んだとか。
転じて、単に無遠慮な人な無作法な人を意味することもあります。
それらの点でも「存外」と共通しているかもしれません。
殊の外
「殊の外」とは予想とかなり違っている様子のことを言います。
それらの点が「存外」と通ずる表現と言えるのではないでしょうか。
ただ、この言葉は程度が際立っている様子のことも意味します。
そちらの点は「存外」と若干ニュアンスが変わってくるでしょう。
そこは使い分けが必要となるかもしれません。
望外
「望外」とは望んでいた以上に良い結果であることの例えです。
希望よりもさらに上の結果になることを言った表現となります。
それらの点が「存外」と重なる表現と言えるはずです。
ただ、この言葉は要求以上に優れた結果になることも言います。
その一方「存外」は悪い結果になることも意味する表現です。
そのため、必ずしも意味が一致する表現とは言えません。
それらの点には注意が必要となるのではないでしょうか。
まとめ
「存外」は思っている以上のことが起こることを言います。
これらは基本的に良い意味でも悪い意味でも使用される言葉です。
実際に物事の程度が予想や想像を超えた際に使用される表現として覚えておきましょう。
特に「存外」は日常会話でもよく耳にするので、その点も併せて覚えておくと役立つかもしれません。