「プレゼンス」は存在感を意味する言葉となります。
特に政治・経済・軍事における組織の存在感を言います。
ただ「プレゼン」や「プレゼント」とはどのような違いがあるのでしょうか?
今回は「プレゼンス」がどのような言葉なのかを解説します。
併せて似たような言葉との違いも説明します。
「プレゼンス」とは
まずは「プレゼンス」の意味について見ていきましょう。
「プレゼンス」の意味
「プレゼンス」は存在感を意味するビジネス用語です。
主に政治・経済・軍事において組織が与える存在感を言います。
中でも特定の地域へ駐留・進出して影響力を持った国家や軍隊などを言うことが多いです。
文脈によっては単に「存在」と言い換えて使用されることもあります。
「プレゼンス」の語源
「プレゼンス」の語源はラテン語「pre」にあるとされます。
事実、ラテン語で「前にいる」を意味する「pre」から来たとか。
そこに「存在する」を意味する「esse」と語尾に付くことで単語を名詞化する「ence」が付いて「presence」となったそうです。
ちなみに「プレゼンス」の英語表記は「presence」となります。
ただ、カタカナ表記と英語表記では意味が異なるので要注意です。
例えば、英語の「presence」には存在の他に「出席」という意味もあります。
「プレゼンス」の用い方
ここからは「プレゼンス」の使い方について見てみましょう。
プレゼンスが高まる
「プレゼンス」は「プレゼンスが高まる」のように使用します。
この場合、ある組織の存在感が高まっている状態のことを意味します。
「国際社会でのアフリカのプレゼンスが高まる」
「投資における中国のプレゼンスが高まる」
「プレゼンス」はとりわけ政治・経済・軍事の世界で特定の国家や軍隊に使用される言葉です。
それら特定の状況下で影響力が強まることを言うわけです。
プレゼンスを発揮する
「プレゼンス」は「プレゼンスを発揮する」のように使用することもあります。
この場合、ある組織が影響力をアピールしている状態のことを意味します。
「国際援助で日本がプレゼンスを発揮する」
「ビジネスの攻防でアメリカがプレゼンスを発揮する」
このように「プレゼンス」は特定の活動がアピールに繋がる場面でも使用される言葉です。
プレゼンスを示す
「プレゼンス」は「プレゼンスを示す」のように使用されることもあります。
この場合、具体的に特定の戦略を展開したわけではないもののその存在を明らかにしたという意味合いで使用されます。
「各社のプレゼンスを示す会議となった」
「各派閥がプレセンスを示す議論だった」
そのほとんどは存在感を示すというニュアンスで使用されるのが特徴です。
「プレゼン」や「プレゼント」との違い
最後に「プレゼン」「プレゼント」との違いを見てみましょう。
「プレゼン」の意味と語源
「プレゼン」とはプレゼンテーションの略語です。
主に人前や会議など口頭で行う提案などを意味します。
特に何かしらの情報を提供して行動してもらうことを言います。
存在感の提示という意味では「プレゼンス」にも通じるかもしれません。
ただし、あくまでも「プレゼンス」は存在感を示すことを言います。
そこには具体的に提案するという意味は含まれていません。
つまり「プレゼン」は具体的な働きかけのことを言い「プレゼンス」は特定の組織が持つ影響力のことを言うのです。
そもそも「プレゼン」の語源は「プレゼント」にあります。
そのため「プレゼンス」とは別物の言葉と言えるでしょう。
「プレゼント」の意味と語源
「プレゼント」とは贈り物のことです。
もしくは特別に何かを贈ることを意味します。
こちらは字面が「プレゼンス」とかなり似ています。
その語源は「プレゼンス」と同じラテン語にあるそうです。
その意味では両者とても似た言葉と言えるかもしれません。
ただ「プレゼント」はあくまでも人に差し上げる進物のことを言います。
そのため、両者は違う意味の言葉として覚えておきたいです。
まとめ
「プレゼンス」は存在感の表現とされるビジネス用語です。
昨今では影響力のことを意味する場合もあります。
似たような言葉には「プレゼン」「プレゼント」があります。
ただ、これらは別物なのできちんとした使い分けが必要です。