“おくりびと”(納棺師)が泣いてしまったエピソードがTwitterで大きな反響を呼んでいます。一見すると淡々としている様子が印象的な納棺師ですが、人間的なエピソードに多くの人が胸を打たれたようです。
納棺師とは
納棺師と聞いて、多くの人が思い起こすのが映画『おくりびと』ではないでしょうか。実際、同映画により納棺師という職業の内容を理解したという方もいらっしゃるかと思います。
納棺師とはその名の通り、死者を棺に納めるために必要な作業を行います。主に葬儀社からの依頼に従って遺体の状態を管理しつつ、遺族や葬儀への参列者らが故人と対面できるように遺体の見栄えを整えるのが仕事です。
泣いてしまったエピソード
今回、エピソードを投稿された木村光希 納棺師(@kouki75241309)さんは、映画「おくりびと」の技術指導に携わった納棺師の第一人者の父を持ち、納棺師を育成する学校「おくりびとアカデミー」の代表取締役も務められています。
泣いたらプロじゃないって言う人いるけど
お棺に納める前に6歳の娘さん(ご遺族)が、最後パパ(故人様)に抱きついていい?
って聞かれたので
「きっと喜ぶと思いますよ」って答えたら
「パパ大好きー!」って大声出して泣きながら抱きつくとこ見たら
仕事中だけど僕は泣いてしまいますよ
— 木村光希 納棺師 (@kouki75241309) 2019年7月5日
感情を出しすぎて、ご遺族が不快に感じてしまったり
一連の流れに支障をきたしたりしないのであれば
自然に涙が出ちゃうのは、仕方ない、というかやはりそういう心はしっかり持っていたい
— 木村光希 納棺師 (@kouki75241309) 2019年7月5日
ツイートを見ているだけでも涙が出てきますよね…。仕事中とはいえ、目の前にそのような事があれば、涙があふれてくるのは仕方がないことですよね。
そのような納棺師の姿を見て「プロじゃない」という方がいるそうですが、一連の流れに支障がないのであれば問題ないように思います。
寄せられていた声
このツイートに対しては、同業者の方からの共感の声などが寄せられていました。
お医者さんだったり、納棺師さんだったり、火葬場の職員の方だったり…
人としての、感情を持って
お仕事をしていただけるのを感じると
自分は嬉しくなりましたよ良いのではないでしょうか
— 気楽 (@867spadataku) 2019年7月6日
初めまして。
私も元同業者ですが同感です。故人のお子さん(学齢期やそれ以前)が絡む葬儀は大変でした。
中学生の遺族が代表として会葬者への挨拶をしていたことがありましたが、大人のように飾らず、故人へのエピソードと思い出を気丈に語る様子に胸を打たれました。子供はとても素直です。
— shiroubei@キャリアコンサルタント (@shiroubei) 2019年7月6日
やはり感情を持つ人間
納棺師も感情をもつ人間です。納棺師の方がその場で仕事にならないぐらいに号泣してしまうのであれば、プロではないと言われる余地もあるのかと思いますが、涙してしまう感情を大切にした上で仕事に集中するというのも、またプロの仕事だと思います。
自分の大切な人と別れる時、故人との何の関わりもない納棺師の方が一緒に涙を流して寄り添ってくれることに対して、遺族が悪い気持ちを抱くわけがありません。いずれにせよ、改めて納棺師という仕事の大変さを思い知らされました。
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