「晴雲秋月」は、純粋な人ということを表現する際に用いられる言葉です。
これは、「晴雲」と「秋月」が共に澄み切ったものをあらわしていることから来ている言葉となっています。
ここでは、この「晴雲秋月」の意味について解説します。
「晴雲秋月」とは
まずは、晴雲秋月がどのような意味で、どのように用いる言葉なのかを見ていきましょう。
「晴雲秋月」の意味
晴雲秋月は、心に汚れがなく澄み渡っていることをあらわしています。
心が綺麗、純真で汚れた考えをしていない澄んだ心の持ち主である、という事を例える際にも用いられます。
晴雲秋月の用い方・例文
晴雲秋月は、純粋な人柄をポジティブに表現することができます。
・「彼の目はキラキラしていて、晴雲秋月の心を写しているようだ」という表現なら、彼という人物が子供のように純粋で、澄んだ目をしているという事をあらわしています。
・「宮沢賢治が晴雲秋月の人物だったことは、その作品を読めばよく伝わってくる」という用い方は、宮沢賢治が心の汚れた人物ではなかったことが作品を通じて理解できることを表現しています。
「晴雲秋月」のあらわすもの
ここからは、晴雲秋月の成り立ちについて見ていきましょう。
その由来というのは、澄み切ったものの組み合わせとされています。
「晴雲」とは
「晴雲」は、晴れた空に浮かんでいる白雲のこと。
澄んで汚れのないもののたとえとなっています。
「秋月」とは
「秋月」は、秋の澄んだ夜空に映える満月のことです。
こちらも汚れのない美しいもののたとえとなっています。
「晴雲秋月」の類義語
晴雲秋月の類義語としては、「光風霽月」「虚心坦懐」「明鏡止水」などがあげられます。
それぞれがどのような意味なのかを見ていきましょう。
光風霽月
光風霽月は、晴れた空のもと爽やかな風が吹くこと、月が輝く美しい夜のことをあらわしています。
そこから、心が澄んでいてわだかまりのない爽やかな様子という意味合いとなり、心持ちや人柄に対して用いられます。
虚心坦懐
虚心坦懐は、心に一切のわだかまりがないこと、さっぱりしている気持ちを意味します。
平静に物事に望むことであったり、先入観や偏見のない純粋な心のありかたをあらわしています。
明鏡止水
明鏡止水は、一切の邪念がなく落ち着き払った心境を指します。
曇りのない鏡と静かで小さな波も立っていない水面の意から、わだかまりとなるものもなく、静かに澄み切った心を指すようになりました。
まとめ
澄んだ空に浮かぶ白い雲と澄んだ空気の秋の夜に浮かぶ月、この2つを組み合わせた「晴雲秋月」。
純粋で心に汚れのない人を指す言葉です。
ポジティブな意味で用いられるこの晴雲秋月の類義語としては、「光風霽月」「虚心坦懐」「明鏡止水」などがあげられます。