フランス風のゼリー、それが「パート ド フリュイ」です。
これは砂糖菓子の一種で現地でも愛されているお菓子です。
しかし「グミ」にも似ていて混合しやすいお菓子でもあります。
今回はそんな「パート ド フリュイ」について解説します。
ここでは「グミ」との違いも説明するので、ぜひ参考にしてみてください。
「パート ド フリュイ」とは
まずは「パート ド フリュイ」について見ていきましょう。
「パート ド フリュイ」はこんなお菓子
「パート ド フリュイ」はフランス風のゼリーのことです。
フルーツのピューレやジュースに砂糖を加えてペクチンで固めたお菓子のことを言います。
特に凝縮された果汁が特徴を持ち、砂糖菓子の代表的な存在と認識されています。
「パート ド フリュイ」はそのカラフルでキュートな見た目も相まって贈り物としても人気があるとか。
「パート ド フリュイ」の由来
「パート ド フリュイ」はフランスで生まれたお菓子です。
特にフランスのオーベルニュ地方が発祥の地とされています。
10世紀頃、フランスではリンゴやアプリコットが収穫できたこともありドライフルーツにして食べる習慣があったそうな。
その際、季節ごとに旬を迎えるフルーツが無駄にならないよう生み出されたのが「パート ド フリュイ」だったそうです。
それがフランス全土に広がり、人気のお菓子となったとか。
当時は宝石のような見た目はもちろん小さくて持ち運びにも便利だったことからお土産としても重宝されたようです。
今ではフランスの菓子職人が競うようにして作る銘菓となり、現地ではその知名度も抜群です。
なお、日本の洋菓子店などで度々目にすることもあります。
中には果汁100%のものもあって果物本来の味わいを楽しめるため、見かけた方は手に取ってみてください。
「パート ド フリュイ」の意味
「パート ド フリュイ」はフランス語で「Pâtes de fruits」と表記されます。
「Pâtes」は生地を意味するフランス語です。
「fruits」は果物を意味するフランス語となります。
つまり「パート ド フリュイ」は果物のピューレやジュースを生地にしたお菓子のことを意味するわけです。
「グミ」とは何が違う?
ここからは「パート ド フリュイ」と「グミ」の違いについて見ていきましょう。
「グミ」はドイツ生まれのお菓子
「グミ」はドイツ生まれのお菓子とされています。
有名なメーカーだとハリボーなどが日本でも知られています。
これはドイツでは定番の砂糖菓子の一種です。
そのため、フランス生まれのお菓子である「パート ド フリュイ」とは別物と言えるのではないでしょうか。
ちなみに「グミ」は日本語に訳すとゴムを意味するとか。
つまり、言葉の意味から見ても「パート ド フリュイ」とは全然違うものとなります。
使う凝固剤が異なる
「パート ド フリュイ」と「グミ」は使用する凝固剤も違います。
「パート ド フリュイ」はペクチンを使って固めます。
対して「グミ」はゼラチンを用いて固めるのが特徴です。
そのため、両者は一見似ているものの固め方からして別物ということも覚えておきましょう。
「パート ド フリュイ」に使う凝固剤「ペクチン」の特性
最後に「パート ド フリュイ」を固めるのに使用される「ペクチン」という凝固剤について見てみましょう。
「ペクチン」を固めるのには糖度が必要!
凝固剤には「ペクチン」や「ゼラチン」があります。
中でも「パート ド フリュイ」を作る際に使用されるのが「ペクチン」となっています。
そもそも「ペクチン」は糖度がないとうまく固まりません。
そのため、むしろ果物を使用する「パート ド フリュイ」を作るのに適していると言えます。
逆に「パート ド フリュイ」はペクチンで固めるからこそ、素朴な味わいに仕上がるとも言われています。
レモンなどを使うと固まりにくいかもしれない!!
「ペクチン」は果物の糖度によって固まります。
しかし、レモンのように酸度がある果汁では固まりにくいのだとか。
もしレモンを使用する場合はクエン酸や酒石酸などを減らすよう工夫しなくてはなりません。
そのため、無難な果物を選ぶならリンゴやアプリコットがおすすめです。
まとめ
「パート ド フリュイ」はフランス風のゼリーを言います。
これはペクチンで固めた果物のピューレやジュースを意味します。
似たようなものに「グミ」がありますが、これは別物です。
「グミ」はドイツが発祥と言われており、使用する凝固剤も違います。
その違いについてはぜひ覚えておきましょう。