親しい間柄で使うタメ口。
普段から仲の良い人とであれば、タメ口で話す人も多いですよね。
では、このタメ口の「タメ」とはどのような意味があるのでしょうか?
そこでここでは、「タメ口」や「タメ」の意味や成り立ちについて解説します。
「タメ口」とは?
まずは、「タメ口」の意味について見ていきましょう。
「タメ口」の意味
「タメ口」とは、相手に対して対等な立場で行う話し方のことです。
日本では上司など目上の人には敬語を使うことが多いですが、同僚や友人にはタメ口を使う人が多いですし一般的です。
そのてんでは、タメ口は対等な関係において使うものだと言えます。
一方で、部下や後輩といった目下とされる人相手にもタメ口で会話がされることもまた多いです。
最近の変遷
2000年代以降になると、タメ口は年上が年下に話す際の言葉だという認識が生まれました。
現在は、その意味で理解して使っている人も多くなっています。
タメ口の「タメ」の語源
ここでは、「タメ口」がどのようにして生まれた言葉なのか、その由来について見ていきましょう。
語源は賭博のサイコロ
タメという言葉は、もともとサイコロのゾロ目ことを指していたとされます。
これは、賭博のサイコロに由来し、「同じ目=ドウメ→トウメ→タメ」と変化していったのだという説があります。
丁稚由来説はデマ?
江戸時代の大阪では、丁稚と呼ばれる少年や子供に渡すお駄賃のことをタメと呼び、これが由来だとする説もあります。
番頭が丁稚に対して使う乱暴な言葉遣いをタメ口というようになったという説ですね。
しかし、この説に関してはデマの可能性が高いとされています。
不良とタメ口
タメ口と言えば不良というイメージを持っている人も少なくありません。
誰に対してもタメ口で話すというのは、やはり日本の文化では少し考えにくいものですね。
60年代の不良が使いだした「五分五分」
1960年代に不良たちが隠語として、「五分五分」という言葉を使うようになったと言われています。
五分五分というのは、同級生や同学年という対等さをあらわす言葉です。
この言葉が「タメ口」にも関連しているとされることもあります。
80年代ごろから一般でも
1980年代になる頃には、不良だけではなく若者の間全般で「タメ口」という言葉が広まりました。
関係性を飛び越しフランクに話すこと指し、現在でも定着している言葉となります。
タメ口以外の「タメ」
「タメ」を含む言葉や用い方はなにもタメ口だけではありません。
他の用い方についても見ていきましょう。
タメ語
親しい仲で用いられる、対等さを感じる言葉「タメ語」。
タメ口が親しい関係性がある中で用いられる話し方なのに対して、「タメ語」はタメ口の中で用いられる言葉自体の事となります。
タメ(同じ年)
タメは、年齢が同じである事をあらわす際にも用いられます。
タメ口が対等な関係で行われる話し方ということに通じる意味ですし、1960年代に使われるようになったという「五分五分」と同じ意味となります。
まとめ
タメ口は、親しい人や対等な関係にある人との話し方です。
現在では、目上の人が目下の人に話しかける時の話し方という意味で用いられることもあります。
その由来としては、サイコロのゾロ目つまり「同じ目」が変化したという説があります。