![ハイチ首相が辞任の意向を表明 ギャング武装集団が政府施設襲い非常事態宣言の中](/assets/out/images/jnn/1049802.jpg)
武装集団が政府施設などを襲い、非常事態宣言が出されているカリブ海の島国ハイチのアンリ首相が辞任する意向を明らかにしました。
ハイチでは先月末以降、武装したギャング集団がアンリ首相の退陣を求めて刑務所などを襲い、多数の死者が出るなど治安が急速に悪化、非常事態宣言が出されています。
アンリ首相は外遊先のケニアから帰国できず、アメリカ自治領プエルトリコに滞在しているということですが、11日声明を発表し、暫定の大統領評議会が設立されることを条件に辞任する意向を明らかにしました。
アメリカなどが事態を収拾するため政治的な解決を求めたことに応えたものとみられます。ただし、暫定の政治態勢が樹立されるまでは首相の職にとどまる考えを示しているということです。
一方、ギャング集団は首相が辞任しない場合、さらなる暴力に訴えるとしていて、予断を許さない状況です。
この日、周辺諸国の地域共同体「カリブ共同体」はジャマイカで緊急会合を開いて対応を協議。アメリカのブリンケン国務長官はハイチの治安回復に向け派遣される国連主導の多国籍部隊に追加支援として1億ドル、日本円でおよそ147億円を拠出すると表明したほか、3300万ドルの人道支援も発表しています。