ビジネス用語「パラダイム」は度々耳にする言葉です。
しかし、この言葉についていまいちわからない方もいるのではないでしょうか。
今回はそんな「パラダイム」について解説します。
「パラダイム」とは
まずは「パラダイム」の意味について見ていきましょう。
「パラダイム」の意味
「パラダイム」とは特定の分野を意味するビジネス用語です。
その時代において規範となる物事の見方や捉え方を意味します。
現代ではその時代の規範となるような思想や価値観も意味することがあります。
ただし「パラダイム」は一種の概念でもあるため、日本語に変換するのは難しいです。
「パラダイム」の成り立ち
では「パラダイム」はどこから生まれた言葉なのでしょうか。
これに関してはアメリカで生まれた言葉と考えられています。
現に「パラダイム」はアメリカのクーン科学史家が科学史の科学哲学を分析するために導入した概念とされています。
つまり「パラダイム」はもともと1つの概念を意味する言葉だったわけです。
それが現代では特定の分野を表す言葉として定着したと言えるでしょう。
相応する日本語は存在しない?
「パラダイム」は日本語に変換するのが難しい言葉の1つです。
そもそも概念を表す表現なので相応する日本語は存在しません。
それでも現代では範例などの言葉で言い換えられます。
そのため、特定の分野の中でも特に範例を意味する言葉として覚えておくと安心です。
「パラダイムシフト」とは
「パラダイム」は単体よりも「パラダイムシフト」などの言葉で目にすることが多いのではないでしょうか?
ここからはビジネス用語として使用されることも少なくない「パラダイムシフト」についてまとめます。
「パラダイムシフト」の意味
「パラダイムシフト」とは「パラダイム」がシフトすることを意味する言葉です。
つまり、その時代における規範となる考え方が大きく変化することを言う表現となります。
時代によって物事の見方や捉え方というのは着々と変わります。
その時代には模範だった思想や価値観も時代によって変わらざるを得なくなる時期が来るのです。
そうした中で「パラダイム」が次の時代に移行していくことを「パラダイムシフト」と呼びます。
「パラダイムシフト」はなぜ発生する?
「パラダイムシフト」はいつの時代もどの時代も発生します。
では、なぜ「パラダイムシフト」が発生してしまうのでしょうか。
その背景には産業構造や技術革新、人々の価値観の変化などがあるのではないかと考えられています。
実際に特定の時代では常識や当然と考えられていたものが新時代ではまったく通用しなくなってしまうこともあります。
例えば、現代に最も影響を与えた代表的な「パラダイムシフト」にインターネットの誕生があります。
このインターネットの登場により人々の生活は一変しました。
情報が即座に手に入るようになりブログやSNSで逆に情報発信できるようになり……今ではネットのない時代は考えられません。
これにより産業構造や技術革新がさらに変化し、人々の価値観も変化したのは間違いありません。
これこそがまさに「パラダイムシフト」と言えるでしょう。
ただ、この一大「パラダイムシフト」も今後はさらに何かをきっかけにして発生する可能性は十分にあります。
そもそも時代というのはそういった「パラダイムシフト」を経て進化してきたと言えます。
過去の例で言えば産業革命などがそれに該当します。
現代ではパソコンやスマホの登場が「パラダイムシフト」を引き起こしたと言っても過言ではありません。
今後はAIによって働き方だけでなく生き方そのものが変わってしまうこともあるかもしれません。
このように「パラダイムシフト」は無数の要因が絡まって発生する場合もあれば1つの商品やサービスで発生することもあります。
だからこそ、今後の「パラダイムシフト」にも注目です。
まとめ
「パラダイム」は特定の分野を意味するビジネス用語です。
特にその分野で範例となる物事を指す言葉となります。
ただ、この言葉は「パラダイムシフト」などのように使用されるのが一般的となっています。
「パラダイムシフト」は複合的な要因で物事に大きな変遷が訪れることを表す言葉です。
近年はビジネスの世界でも使用されるので、正しい意味を覚えておくと安心かもしれません。