- 感染症・媒介感染症の診断における47カ国、計281件の応募の中から26件の受賞を選定
- 欧州、米州、アジア、アフリカの12カ国から選ばれた受賞者には1プロジェクト当たり最高60万米ドルの研究助成金が授与される
- Seegene技術共有イニシアチブの一環であるSG OneSystem(TM)businessは、世界中の科学コミュニティーからの参加を促し、「あらゆる病気のない世界の実現」に向けた基盤づくりを目指している
【ソウル(韓国)2024年3月21日PR Newswire】PCR分子診断のトータルソリューションを提供する韓国の大手企業Seegene Inc.(KQ096530)と、世界的な学術出版社として研究コミュニティーにサービスを提供するシュプリンガーネイチャー(Springer Nature)は2024年3月15日、オープンイノベーションプログラム(https://openinnovation.seegene.com/open-innovation/2023-2024-announcements/ )のオンラインプラットフォームを通じて、診断用試薬開発プロジェクトの最終参加者リストを発表しました。
Seegeneとシュプリンガーネイチャーは2023年9月、SeegeneのシンドロームqPCR診断用検査試薬の開発を目指し、15の指定プロジェクトについての研究をオープンイノベーションプログラムで行うため、世界中の研究者や専門家から募集を開始しました。
最初の書類審査段階では47カ国から計281件の応募があり、本プログラムに対する世界的な関心の高さが示されました。書類審査と各国ごとの現地審査を含む2回の審査が行われ、厳正な審査の結果、計26件の応募が選ばれました。複数のプロジェクトに応募した者も含め、選ばれた受賞者の総数は17名でした。
選ばれた指定プロジェクトと最終受賞者数は以下の通りです。
- 尿路感染症(UTI):3プロジェクト、9受賞者
- 皮膚糸状菌:1プロジェクト、3受賞者
- 性感染症(STI):1プロジェクト、2受賞者
- 膣炎検診:1プロジェクト、1受賞者
- 呼吸器パネル(ウイルスおよび細菌性呼吸器感染症):2プロジェクト、2受賞者
- 非結核性抗酸菌タイピング:1プロジェクト、2受賞者
- ダニ媒介性疾患:1プロジェクト、1受賞者
- 熱帯熱ウイルス(蚊媒介性熱帯熱ウイルス):1プロジェクト、2受賞者
- メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA):1プロジェクト、3受賞者
- 多剤耐性菌:1プロジェクト、1受賞者
オープンイノベーションプログラムの受賞者は計12カ国から選ばれており、その内訳は、ベルギー(3)、オランダ(1)、ドイツ(2)、イタリア(3)、ポルトガル(1)、カナダ(3)、米国(3)、メキシコ(2)、アルゼンチン(1)、アラブ首長国連邦(3)、韓国(3)、ケニア(1)となりました。(※数値は受賞プロジェクト数)
受賞者には、1プロジェクトにつき最高60万米ドルの研究助成金が授与されます。さらに、Seegeneが、シンドロームqPCR試薬、抽出試薬、開発システム(SGDDS)、検査機器(AIOS)の他、関連ソフトウエアを共同研究期間中、無償で提供します。
「あらゆる病気のない世界(A World Free from All Diseases)」という包括的ビジョンを達成するには、世界中の研究者の知識と経験を結集して製品を開発していくことが不可欠です。オープンイノベーションプログラムの開始は、こうした取り組みの第一歩となります。
Seegeneの開発オートメーション担当の責任者であるJik Young Park博士は、「多様な経歴を持つ数多くの優秀な応募者が集まった今回の審査は、臨床試験協力の強固なグローバルネットワークづくりの貴重な機会になりました」と述べています。Park博士は、提出された応募書類の審査を担当するパネルのメンバーを務めました。
オープンイノベーションプログラムは、2023年に開始されたSeegeneの広範な技術共有イニシアチブ「SG OneSystem(TM) business」に欠かせない要素となっており、「あらゆる病気のない世界」を実現するという同社のビジョンとも一致しています。
SG OneSystem(TM) businessは、Seegeneが20年以上にわたって蓄積してきた豊富な専門知識や経験の普及を目指しています。これは、さまざまな国の代表的な研究機関と連携し、現地の特定ニーズに合わせた診断製品を効率的に開発する取り組みです。
このビジョンを追求するため、Seegeneは2024年1月にマイクロソフトとの戦略的提携を通じてSG OneSystem(TM) businessをさらに強化し、グローバル・ヘルスケアソリューションの進歩に向けた取り組みにおいて重要な節目となりました。経験の浅い研究者でも試薬を開発できるようにするSeegeneのDigitalized Development System(SGDDS)には、Azure OpenAI Serviceを含むMicrosoft Azureサービスが統合されていきます。
■Seegeneについて
Seegene(シージェン)は、シンドローム定量PCR(qPCR)技術に関して23年間にわたる研究開発、製造、事業を行ってきた経験を持っており、この技術は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックの際に、世界100カ国以上で3億4000万件を超える新型コロナウイルス感染症検査を提供して注目されました。Seegene独自のシンドロームPCR技術の大きな特徴は、同様の症状を引き起こす14の病原体を1つのチューブで同時に検査し、病気の重症度と相関する感染性プロファイルに関する定量的情報を提供できることです。