様々な事情により警戒心が強く、人間不信に陥ってしまう猫がいます。そして彼らと接する際は、ある注意点があります。今回は、「人間不信」に陥ってる猫にしてはいけない禁止行為と、適切な関わり方について紹介いたします!
「人間不信」に陥っている猫にしてはいけない禁止行為
人間との接点がない生活を送ってきた猫や、母猫による教育(例えば人間に不用意に近づくべきではないというもの)を受けて育った猫は、人間不信に陥ります。
このように、基本的に人が怖いと思っている猫と接する際は注意が必要なのです。
ここでは、「人間不信」に陥っている猫にしてはいけない禁止行為について、適切な関わり方も合わせて解説いたします。
1.目を見つめる
猫社会において、相手の目を見つめる行為は喧嘩を売る意思表示になります。そのため、「人間不信」に陥っているような警戒心が強い猫の目は、絶対に見つめないように気をつけてください。
まずは目を逸らすことで、敵意がないことをアピールしましょう。猫側も人間を観察しているので、人がアイコンタクトを取りながら生活していることを徐々に学んでいきます。
最終的には目を合わせられるようになる可能性が高いので、愛猫のつぶらな瞳を堪能するのは、しっかりと信頼関係が築けてからのお楽しみにしておきましょう。
2.自分から接近する
人に対して苦手意識を持っている猫は、こちらが近づくたびに「ドキッ」とします。その結果、怯えてその場を立ち去ったり、ケージの隅っこに逃げてしまうかもしれません。
そこで、最初のうちは必要最低限のお世話だけに専念し、なるべく自分から接近することは控えましょう。
「ただのお世話人」に徹することで、やはり敵意がないことを理解してくれるようになります。付かず離れずの距離感で、空気のような存在になることがポイントです。
3.素手で撫でる
屋外で保護された猫は、基本的に「撫でても大丈夫」という情報がない限り、素手で撫でてはいけません。人差し指を近づける挨拶も控えましょう。
もちろん、飼い主さんご自身が猫を保護した場合も同様です。「シャーッ!」と威嚇してくる猫は、撫でることができません。
まずは人の手ではなく、孫の手や歯ブラシを使ってアプローチを試みましょう。猫は元々、尖ったものを見ると近づきたくなる習性を持っています。この癖を利用しながら挨拶をしてみてください。
歯ブラシを活用する際は、割り箸などを取り付けて柄を長くすると良いでしょう。これらのアイテムに慣れてきたら顎の下を撫でたり、液状おやつを塗って舐めさせてみましょう。
そうしているうちに少しずつ警戒心が解れてくるので、柄を短くしながらこっそり手で触れてみてください。いつのまにか自然と違和感なく、撫でさせてくれるようになります。
4.大きな声を出す
猫は聴覚が優れた動物なので、大きな音を立てるのはNGです。中でも、話しかける際の声のボリュームには気を配りましょう。
猫は、やや高いトーンの声を好む傾向にあります。声量は控えめに、少し高い声を意識して話しかけてみてください。
積極的な声かけは、人馴れを早めうえで重要です。挨拶はもちろん、お世話をする際も「掃除するね」「ご飯食べてね」と一声かけてあげると良いでしょう。
その他のタイミングでも、直接触れられない代わりに「可愛いね」「いい子だね」と話しかけてください。
5.叱る
慣れない環境では飲食を拒否したり、排泄に失敗してしまうこともあります。もどかしい気持ちになるかもしれませんが、だからといって感情的に叱ってしまうのはNGです。猫に対して、より一層の恐怖心を植え付けることになってしまいます。
飲食をしてくれないことに関しては、しばらく様子を見て大丈夫です。人の気配がない時や、寝静まった時にこっそり食べることがあります。
ただし、飲まず食わずの状態が3日目に達してしまった場合は、獣医さんに相談してください。絶食が続いたことで肝臓にダメージが及ぶ恐れがあります。
排泄に関しては、失敗したものは速やかに片付け臭いを残さないようにしましょう。同じ場所での粗相が続くようであれば、その場所にトイレを置くことも検討してみてください。
大抵の猫は砂地に排泄する習性を持っています。トイレを清潔にする・静かな場所に置く(ケージも含め)・ケージに布を被せて安心させるなどの対処を試みながら慣れてもらいましょう。
まとめ
人間不信に陥っている猫と接する際に重要なことは、「人は怖くない」「絶対に危害を加えない」ということを根気強く伝えることです。
その過程で猫が苦手とすることや、猫社会におけるご法度などを避けなければなりません。中でも目を見る・自分から接近する・素手で撫でる・大きな声を出す・叱るなどの行動に注意してください。
猫は環境の変化こそ苦手な動物ですが、学習能力が高く、適応能力もそれなりに持ち合わせています。特に若い猫の場合は人馴れが進みやすいので、距離感や声のかけ方を意識しながら関係性を育んでいけると良いですね。
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