![日本記録の前田「日本代表を誇りに思って」一山「ぶつかることもたくさんあって」恩師への思いを語り涙【パリ五輪マラソン代表内定会見】](/assets/out/images/jnn/1073414.jpg)
パリ五輪マラソン代表の内定会見が25日に都内で行われ、男子代表に内定している小山直城(27、Honda)、赤﨑暁(26、九電工)、女子代表に内定している鈴木優花(24、第一生命グループ)、一山麻緒(26、資生堂)、前田穂南(27、天満屋)の5人が出席した。大迫傑(32、ナイキ)は都合により欠席した。
MGC(10月15日)2位で、2大会連続の五輪出場を決めた一山は「まさか自分が2大会連続で五輪代表に出られるなんて想像できていなかったので、パリの切符が取れた時はびっくりした気持ちと、嬉しい気持ちと2つありました」と率直な感想を述べた。ワコール所属時代からの恩師、永山忠幸専任コーチの存在について聞かれると、「ずっと一緒にやってきて、ぶつかることもたくさんあって、『もう永山さんと一緒にやりたくない』って言ったこともあります」と涙ぐみながら答えた一山。「これからパリに向けても永山さんの練習指導を信じて、ゴールする時に永山さんのことを信じてやってきてよかったなと思いたいなと思っています。そんな熱い方だと思います」と胸の内を話した。
第43回大阪国際女子マラソン大会(1月28日)で2時間18分59秒をマークし、19年ぶりに野口みずきの持つ2時間19分12秒の日本記録を更新した前田は、「2大会連続で五輪に出場できて、日本代表でまた走れるということをすごく誇りに思って、自分の走りがパリでしっかりできるように準備していきたい」と話した。
自己ベストの2時間24分09秒でMGC優勝を果たし、五輪代表に初めて内定した鈴木は、「今の気持ちとしては徐々に実感が湧いてきています」。10月に代表内定を決めてから、11月末にパリに行ったという。「今一番感じるのはわくわく感です。ここ一番ってところでしっかり勝負したいですし、このパリっていう素敵な街で走れるっていうこともなかなかないと思う。改めて楽しむ気持ちと、なんとしてでも自分に勝ってこの先にいくんだっていう強い気持ちをもって全力で挑みたい」と意気込んだ。
男子ではMGCで2時間8分57秒の1位でパリ代表に内定した小山直城(24、Honda)は「五輪は夢の舞台ですし、8位入賞、一つでもいい順位を目指したいて頑張りたいと思います」と話し、MGCで2時間9分6秒で内定を勝ち取った赤﨑暁(26、九電工)は「一日一日を大事にして自分の目標に向かって頑張っていきたい」と意気込みを語った。
パリ五輪に向けて小山は「パリへの移動の15時間、時差が7時間が大変。パリのコースも高低差が150mあって国内のレースでもなかなかないコースであって、アップダウンが厳しいコースだった。路面の石畳は気にならなかった」とレース前からの調整を強調。赤﨑は「アップダウンの対策をしっかりやっていかないと最後まで先頭争いができない。自分は坂に強いんじゃないか」と勝負所を見極めていた。
会見前には、JMCシリーズ、シリーズⅢのランキング上位者の表彰が行われ、女子ランキング1位の前田穂南や男子ランキング1位の小山直城らが登壇した。
【男子ランキング 上位8人】
1位 小山直城(27、Honda) 2766 pt
2位 細谷恭平(28、 黒崎播磨)2761 pt
3位 其田健也(30、JR東日本) 2705 pt
4位 西山雄介(29、トヨタ自動車) 2629 pt
5位 大迫傑(32、ナイキ) 2623 pt
6位 山下一貴(26、三菱重工) 2620 pt
7位 赤﨑暁(26、九電工) 2617 pt
8位 横田俊吾(23、JR東日本) 2615 pt
【女子ランキング 上位8人】
1位 前田穂南(27、天満屋) 2606 pt
2位 安藤友香(30、ワコール) 2598 pt
3位 鈴木亜由子 (32、JP日本郵政G) 2581 pt
4位 新谷仁美(36、積水化学) 2569 pt
5位 松田瑞生(28、ダイハツ) 2567 pt
6位 加世田梨花(25、ダイハツ) 2520 pt
7位 細田あい(28、エディオン) 2520 pt
8位 佐藤早也伽(29、積水化学) 2471 pt
*写真は左から、前田穂南選手、一山麻緒選手、鈴木優花選手、小山直城選手、赤﨑暁選手